読書-小説
剣崎比留子にまた会える!第二十七回鮎川哲也賞受賞作。奇想と本道が融和するミステリ「屍人荘の殺人」。 あの傑作がめでたくシリーズ化となり、待望の二作目が発売されました。 一作目、「屍人荘の殺人」感想 www.citrussin.com 殺人シリーズ第二巻 今村昌…
ホラーっていうのは一大ジャンルだけあって、様々なジャンルやテイストにマッチするんですが、怖いの苦手な人間には少々難しいジャンルでもあります。 かく言う私もその一人。 怖いのを読むと夜眠れなくなることもしばしば。ですが、ホラーってなんか人を引…
前々から気になってた貴志祐介の「防犯探偵・榎本シリーズ」 第一巻 硝子のハンマー (角川文庫)作者: 貴志祐介出版社/メーカー: KADOKAWA発売日: 2007/10/11メディア: 文庫購入: 7人 クリック: 53回この商品を含むブログ (95件) を見る 最新巻 ミステリーク…
24作(総集編除く)続く、有栖川有栖先生の大人気ミステリ「作家アリスシリーズ」。 作家アリスと学生アリスの両方合わせると29作(総集編除く)という大作であり、未だ続く長大シリーズである。それで、ですね。 大学生の時期に学生アリスシリーズの方は読…
さて、前回までで深木先生の作品を2つほど読んできたわけだが 食い違う証言者の告白から真実に到れるか?深木章子「敗者の告白」 読んだので感想。 - citrussinのチラシの裏 離婚調停から始まる二転三転のサスペンスミステリ。深木章子「ミネルバの報復」 …
前回深木さんの弁護士ミステリ「敗者の告白」を図書館で借りてきたわけですが www.citrussin.comその時、ついでに横に並んでいた同作者の作品を一緒に借りてきてました。「不愉快な結果に終わってしまった離婚調停の顛末が、2つの死体によって様変わりする…
本屋で物色していると、一冊の本が目に止まった。 「八人の関係者の証言が食い違う」ミステリー 深木章子「敗者の告白」敗者の告白 (角川文庫)作者: 深木章子出版社/メーカー: KADOKAWA発売日: 2017/08/25メディア: 文庫この商品を含むブログ (1件) を見るほ…
何なんだこれは!?一気に読んだ。 病院の受付待ちで読み始め、診察に呼ばれても数秒頭が上がらず、診察中は常にそわそわ気味で。 薬局前で居ても立ってもいられず立ったまま読みふけり、 邪魔になってしまったので急いで近くの喫茶店に入って最後まで読んだ…
いや、すごかった。 いつもながらの古典部節、ウェットの効いたストーリーテラー、そして日常の謎を解く楽しさに溢れた一作。 しかし、そんなことはある意味端における。 この本には「古典部の面々のお話の結末」が描かれる短編が入っている。 古典部シリー…
ヴァンパイア十字界 スパイラル ~推理の絆~ 絶園のテンペスト とガンガンの”二味以上変わった”良作コミックの原作を手掛けたことで名高い作家「城平京」 その根底にあるのは、悲壮なまでに覆し難い運命に抗う主人公。 楽しみ方がわかりづらく、ある種バッシ…
買って読んだら、キュンキュンしながら一気に読み終えたので、感想記事。 昔ライトノベルの一大ジャンルであった「”等身大、どこにでもいる、普通の”学生男女が青春の恋をする」という普通の恋愛ものが、最近はみません。 ハーレム、バトル、成り上がり、な…
森橋ビンゴ先生といえば、 PSPの良作DRPGセブンスドラゴンのシナリオや、セブンスドラゴン2020 (通常版) - PSP出版社/メーカー: セガ発売日: 2011/11/23メディア: Video Game購入: 7人 クリック: 229回この商品を含むブログ (45件) を見る 思春期文系高校生…
皆さん。誉められてしんぐんわ (説明しよう。”誉められてしんぐんわ”とは、”東京こうていわ!”、”がをがを~”に続く竹井10日の挨拶である)「東京皇帝☆北条恋歌」も、「彼女がフラグをおられたら」も感動の最終巻を迎え、どうしたらいいんですか!どこから…
けれど、ここにいてもいい理由がほしい。 2巻から一文抜粋 多くの人は知らないでしょうが、自信がなくて自らの醜くさを許せなくて人と関われない人は結構います。 そういう私たちは基本的に誰とも話さず、会話に入れず、自己を卑下し、他人に光り輝く青春を…
前回 www.citrussin.comところで、この作品"貴島柊志”シリーズの一作目だそうで。 その後ホラーミステリとして続いているようで。 恐ろしいほど巧みなレッドヘリングで騙された身としては、これはこのシリーズを読みきらねばと急いで全巻買ってきた。 せっか…
将棋は単なるゲームにすぎない けれど俺達にとって将棋は全てだ。 将棋がさせないなら生きている意味がない。 そう信じて戦い続ける者が「棋士」なのだ . りゅうおうのおしごと!3巻より抜粋 なんにせよ、どれにせよ、どんなものにせよ 命をかけて心魂を燃…
来季の春アニメでアニメ放映されるらしいです。 俺妹作者の伏見つかさ先生最新作 「エロマンガ先生」エロマンガ先生 妹と開かずの間 (電撃文庫)作者: 伏見つかさ出版社/メーカー: KADOKAWA / アスキー・メディアワークス発売日: 2015/10/03メディア: Kindle…
鏡。 怖い話、奇妙な話。 そういったものによく出てくる題材ですよねー。 自分であって自分でなし。同じように動いているようで違って見えてしまう。ミステリでいい作品ないかと友達に聞いて上げられた一作「鏡に消えた殺人者」。i(アイ)?鏡に消えた殺人…
わたしたちは、いわば同じ宿痾を抱えた者なのです。 都度都度述べてきたように私は米澤さんの作品が好きなのだが、この人はともすればホラーを書く。 ホラーと言っていいのかどうかわからんが、ミステリに人の悪意と狂気を混ぜる手法が上手い。 いや、もうこ…
ーーー今度、赤城くんのクラスに教科書を借りに行くよ。その時、君に頼みたいことがあるんだ。 源氏物語を元ネタに据えた作品は数あれど、ラノベの中の名作といえば一番に出てくる傑作小説。 儚く、淡く、切ない光源氏とその花達の物語を光源氏がいなくなっ…
わたしはね、咲太くん。人生って、やさしくなるためにあるんだとおもっています。 やさしさにたどり着くために、わたしは今日を生きています。 学生時代の葛藤は決して大人たちにはわからない。 悩んでいたことも、内容も彼らはみんな忘れてしまって大人にな…
騙されたとのたうち回ること数回。 落ち着いて考えて読み直すと確かにその通り。 ミステリでの結末というのは衝撃を持って迎えられるべきである。 当然、最後の仕掛けまで読みきりフフンと鼻を鳴らして勝ち誇ってもいい。 そういう楽しみもミステリの醍醐味…
たまには主人公に苛々せずにいちゃこらハーレムものを読みたい。 そんなふうに思いませんか? 多くのハーレムラノベは主人公がはっきりしなかったり、意志薄弱優柔不断だったり、挙げ句の果てには突発性難聴だったりして、 巻数を伸ばすためにどんどん主人公…
「どうしてっ!?」。彼女が再び叫んだ。どうしてこんなことになったのか――それは僕が知りたい。 家にある本棚の中で最も長いタイトル。 ソードアート・オンライン オルタナティブガンゲイル・オンライン(以下略) 作家は時雨沢恵一。。。 二番目に長いタイト…
棚に置いたまま積んでいた米澤さんの「満願」を読みましたので感想記事。単行本「満願」は短編”満願”を含む6作品のミステリー短編集。 なぜ満願をタイトルに持ってきたのかなと最初は考えていましたが、 なるほどなるほど。すべての短編が登場人物の満願か…
前回 www.citrussin.comフォークロア物っていろいろあるよね。 と、紹介したからにはラノベでも一作ぐらいはおすすめ書いておくべきだろう。 とか、考えた結果どれにしようか迷って「101番目の百物語」を紹介することにした。101番目(ハンドレッドワン)の…
たまには昔の話をしましょう。 べつにマロニエの並木道の話じゃないです。 ライトノベル黎明期、電撃文庫が創刊して間もないころ。 大漁の傑作、しかも多様性に富んだ様々な物語が世の中に現れました。 まさにライトノベル全盛期に至るまでの、跳躍の期間。 …
米澤さんの作品は好きです。 特に古典部シリーズが大好きです。 ついでに過去記事でも折れた竜骨を紹介してたりします。 www.citrussin.com で、で、で、 古典部ファンなら読んでおきたい米澤穂信作品といえば〈小市民〉シリーズも挙げられるでしょうが、や…
綾辻行人といえば作品”Another”が有名だと思います。アニメ化もしましたし。 アニメのできも良かったし、「Anotherなら死んでた」とかいうバズワードも作られたし。 初めてラノベ読みが読むとしたらおそらくAnotherを読むんじゃないかなと思います。 アニメ…
VRMMOゲーム閉じ込められ作品といえば、有名なのはソードアートオンラインだろうし、ラノベの金字塔としては当然ながらクリス・クロス 混沌の魔王を上げなければならない。さてはてもっと戻るならば岡嶋二人のクラインの壺が源流だろうか。 昨今なろう等のネ…