citrussinのチラシの裏

ゲームや読書感想、日々のことを適当につづる日記。TwitterID @sinensis197

雪に包まれた町で猟奇殺人の謎を追うクライムサスペンス。シルキーズプラスの名作「バタフライシーカー」紹介。

バタフライシーカーバナー
バタフライシーカー公式バナー

異常犯罪が多発する架空の街”白織”を舞台に、”その人が「なぜ死ぬことになったのか」の原因”を見ることができる少年と学生捜査員たちが、猟奇殺人の解決へと乗り出すクライムサスペンス。
なぜ彼ら彼女らは殺人を犯すのか。どうして被害者たちは殺されなければならなかったのか。
雪に包まれた街という雰囲気、部活動として事件捜査をするという舞台設定。
そして色とりどりの「異常な動機を持った殺人鬼たち」と、一見意味の分からない死因。
最高の雰囲気とストーリー構成を持って、シルキーズプラスA5和牛が送る渾身のwhydonitミステリーADV
「バタフライシーカー」
積みゲーを崩したので紹介。


注:この記事は「 バタフライシーカー」の致命的でない軽いネタバレを含みます



あらすじ

北国の豪雪地帯に佇む街、白織市。
冬はそこかしらに雪がつもり、夏になると街一帯が霧に包まれる。
街頭に照らされる表通りから一歩外れると、何かを隠すように暗い影が落ちる。
「家に帰り鍵をかけるまでは気を抜いてはいけない。誰かがその影から狙っているから」
それがこの街で暮らすための秘訣だという。
日本全国、いや世界に塁を見ないほど猟奇殺人事件が多発するこの街では、死はとても身近にある。
家族が、友人が、知人が、そして自分自身さえも、明日生きていられるのかどうかわからない。
ある日突然失踪することもごく普通のこと。
意図せず、意味もわからず、誰かの琴線に触れるだけで、ターゲットになり、殺される。
もちろん多くの住民は白織の異常さに耐えかねて県外への移転を考えるのだが、大抵は数年後には戻ってくるのだ。
戻ってきた住人はこうつぶやく、
「外の人たちと死生観が合わない。白織市以外では自分が孤独かのように思えてくる」


この町で起きる犯罪のほとんどが、常軌を逸した動機を持ち、通常の捜査では犯人像すら全く絞れない。
積み上がる変死体の山に行き詰まった市長は、極秘裏にとある組織を発足させた。
「学生捜査員制度」
突出した才能を持つ若者たちを密かにスカウトし、事件解決に当たらせるのだ。
こうして白織の様々な場所に、様々な名目で、学生捜査員たちによる捜査グループが設立されていった。
あるものは学校の部活を、あるものはゲーセンや奥まったカフェに集まる仲良しグループを、あるものは課外活動サークルを装い、彼らは警察が手を焼く難事件に立ち向かっていった。



市立白織学園の昆虫美食部、通称「ムシクイ」も、そんなグループの一つである。
人の心を読みとってしまう天童優衣。
驚異的な暗記力をもつ氷室千歳。
特筆すべき身体能力と人脈の広さを持つ早乙女羽矢。
そして触れた遺体の「死が決定した瞬間」が見える特殊能力「バタフライ・シーカー」の持ち主、遠野圭介。
バタフライシーカーでヒントを探し出す遠野と、それを意味ある情報へとまとめ上げるムシクイメンバー。
彼ら4人の特性がきれいに噛み合っていた結果、「ムシクイ」は多くの事件でそれなりの成果をあげていた。

そんな折り、遠野たちのもとにある噂が届く。 それは、遠野自身も人生を狂わされた伝説的な大量殺人犯「蜘蛛」が6年の時を経て再び活動を開始した、というものだった。



しんしんと雪降り積もる町で、謎に包まれた「死因」をもとに、部活仲間とともに奇妙な猟奇殺人を読み解いていくミステリです。
「バタフライシーカー」は、死ぬことになった原因を見ることができますが、映す映像があまりに迂遠なためそのままでは意味がわかりません。


どれだけ迂遠かというと、
例えば「被害者が階段でコケた原因」を見ると「4日前に夜更かしした姿」が見える。
実は、
次の日寝坊した=>急いでいたので靴下を引っ掛けて穴を開けた=>新しい靴下を買った=>偶然その布が滑りやすい素材だった=>数日後初めて買った靴下を履いた=>そのさい、階段で足を滑らした。=>つまり夜更かししたせいでコケた。ぐらいの迂遠さ。
日常の些細な出来事が、まるでバタフライエフェクトのように偶然が偶然を呼んで、最終的に猟奇殺人鬼の琴線に触れてしまった被害者たち。
果たして何が殺人鬼の琴線だったのか。
一見何もつながらない被害者、死因、犯行現場、遺体の痕跡などが、捜査を進めるごとに「異様な動機」へとつながっていく。
それを読み解いて、犯人像を絞っていく(プロファイリングしていく)のが主題のミステリーとなってます。

テンポよくきれいにまとまった、王道クライムサスペンス

殺人事件を解決する部活動というエンタメと、残酷な猟奇殺人の真相を命がけで追いかけるサスペンスミステリーを主軸とする、ど直球なクライムサスペンス。
雪が降り積もる街で、
部外者が近寄らないようにカモフラージュした秘密基地である部室に集まり、
謎に満ちた猟奇殺人を主人公たちと読み解いていく。
って舞台設定が最高に好き。

捜査開始
依頼が来ると、部室に集まって捜査を開始する。

魅力的なヒロインやサブキャラクター、そしてそれ以上に(ある意味)魅力あふれる異様な犯人たちが各事件を鮮やかに彩ってくれています。
また、それぞれのキャラが事件を通して自身の心の弱さと向き合い成長していく物語でもあり、ヒロインキャラの魅力に溢れた作品でもありました。
(中でもいくつかのBADエンドの演出は神がかってた)



扱う事件の数は5つ(共通ルート1つ、ヒロインルートに各1つ、Trueルート1の5つ)なので大体20時間ぐらいで終わります。
事件の数自体は少ないものの、一つ一つがバライティに富み、犯人像やその犯行動機が練られたものになっていて非常に面白かったです。
間延びしていないのは、極力関係ない日常シーンを省いているからですかね。
テンポよくサクサク進むため、事件解決まで息をつく暇がないほど一気読みできてしまいました。
どの事件も違った角度からサスペンスを描いていて、もっと読みたかったと思う反面、この数だからこそ一つ一つに手を込めれたんだろうなとも思います。
ちなみにファンディスク(カオス・ナイトメア)も発売されており、こちらの事件数はなんと1つ(その分内容がかなり濃い)
なんというか、本編が13話のTVアニメで、FDが劇場版みたいなまとまり方でした。
全体的に無駄のなく綺麗にまとまったない良作サスペンス。
あまり時間のない人でも二週間ぐらいで終わる量だし、おすすめはしやすいかも。
(まぁ、もしがっつりボリュームと伏線マシマシのものを・・・という人は、ちょっと量的に肩透かしを食らうかもしれませんが)



Trueルートへの入り方の演出がよかった

個人的に一番好きなのがTrueルートへの入り方。
全キャラを攻略すると、共通ルートの事件を捜査中に起こったなんでもない日常イベント「友人からの差し入れ(缶飲料)を断る」というシーンで、差し入れをもらうことができるようになる。
これ自体はなんの意味もなく、差し入れをもらったはいいが体調が悪かった主人公は缶をこぼしてしまい、結局断ったときと同様に差し入れを飲むことはできない。

だが、飲み物がこぼれたことで、その後に続く共通ルートの些細なシーンで、こぼれたことが遠因になり、バタフライ・エフェクトが如くパタパタと様々なあり得なかった分岐が起こり、最後には、共通BADのシーンがTrueへと分岐するようになる。
つまり、もしこのTrueルートになぜ入れなかったか(なぜ共通BADになったか)をバタフライシーカーすると、まさになんの関係もない「差し入れを受け取らなかった」シーンが映し出されることだろう。

それまでの捜査で読者も感じていた、何気ない出来事がやがて大きな要因へとつながっていくというものをゲームシステムで感じられる、非常にウィットに富んだ仕掛けだと思った。



捜査パートと推理パートについて

事件操作中、捜査手帳を開くことができ、捜査が進むごとにページ内の記述が増える。

捜査中の捜査ファイル
手帳はいつでも開け、被害者の状況や、捜査で得た証言が書き加えられていく

この手帳機能は、ミステリの雰囲気を味わえる良いツールでした。
時系列整理が好きなときにできるし、主人公と同じように捜査に関わっている気分で読み進められる。
事件の情報が更新されるたびに手帳を開き、あーでもないこーでもないと捜査ファイルをパラパラめくるのは、それだけで一緒に推理してる感がでて結構楽しかった。


反面、推理パートはかなり優しめ。どちらかというと演出やキャラの心情描写に使われている。
そもそもヒントが大量に提示される上、間違ってもペナルティなどはない。

バタフライシーカー推理シーン
推理モードでは、今まで得た情報をキーワードとして、「ムシクイ」になった文章に正しいものを当てはめていく

どちらかというと推理は、読者が推理の過程を追体験するために用意されているものだった。
(例えば、とあるキャラのBADルートでは、自信のなさが邪魔をして肝心のキーワードが出てこない演出がなされる)


総じて、システムは謎解きよりも雰囲気づくりに終止している感じで、ゲームジャンルもやはり「ADV」や「推理シミュ」というよりノベルゲームに近い。


ルートについて

ムシクイメンバー3人のルート攻略後にTrueルート解禁であるため、そこまで神経質になる必要はない。
ただ、各キャラルートではキャラBAD=>キャラGOODの順でのクリアを強く推奨する。


goodエンドではヒロインがもつ心の弱さを受け入れて乗り越えるシーンが描かれるものの、心の弱さの描写自体はBADで詳しく描写されているため、BAD=>GOODと進まないとその意味が取りづらい。
ちなみに、氷室先輩は焦らずに一歩立ち止まることを、羽矢はかばうのではなく未来の夢を提示することを、天童さんは彼女を受け入れることを選ぶことでGOODエンドに行く。

ちなみに、共通BADは、全キャラクリア前にキャラルート分岐点で、誰の事件も選ばないこと。
その後の選択で死亡ENDまたは発狂ENDに分岐する。
Trueは全キャラクリア後に、とある選択肢でバタフライ・エフェクトを起こし、共通BADの死亡ENDを回避することで入ることができる。

その上で、各キャラの推奨攻略順は、

  • 一番上の選択肢を選びつつけるor最初に画面に出てきたヒロイン順

氷室先輩=>羽矢=>共通BAD=>天童さん=>True


共通ルートで一番上の選択肢を選び続けると、天童優衣だけ好感度が足らず(彼女だけ好感度選択肢の正解が下のため)個別ルートに入れないため、氷室=>羽矢=>共通BADでのクリアになり、改めて最初から天童=>Trueの順でクリアすることになる。また、最初に立ち絵が登場する順もこの順番)

- 回想モードのエンディングリスト表示順
共通BAD=>天童さん=>氷室先輩=>羽矢=>True

のどちらかになる。
個人的には氷室先輩=>羽矢=>共通BAD=>天童さん=>Trueがおすすめ。

下記その理由。興味ない人は飛ばすこと。


天童ルートの事件はTrueルートと密接に関係した事件であり、ここで主人公は多くの事情を知ることになる。
また共通BAD及びTrueは天童優衣がキーパーソンとなって開始する。
そのため、天童優衣はあとに取っておいて氷室=>羽矢=>共通BAD=>天童さん=>Trueと行ったほうが話の流れとしてはきれい。
こちらの場合、氷室先輩と羽矢ルートの最後で、謎めいたヒントが与えられ、天童ルートラストで一気に伏線回収となる。

だが、早めに裏事情を知っておきたい人。
特に、蜘蛛事件のアレコレについてTrueの救いが何かを知っておきたいという人は共通BADと天童優衣を先にして
共通BAD=>天童さん=>氷室先輩=>羽矢=>True
としても話のつながりとしては自然である。
こちらの場合、天童優衣ルートで明かされた事情をもとに、ちょっとずつ蜘蛛について知っていき、Trueで蜘蛛の真相を解明するという話の流れになる。

共通ルートと「連続女性誘拐拷問殺人事件」

バタフライシーカー共通ルート事件
「連続女性誘拐拷問殺人事件」


女性を狙い、誘拐し、拷問して、捨てる。
被害者の遺体から死因を読み取った遠野の目には、幼い男の子が赤点のテスト用紙を隠す姿が映し出されていた。
なぜこれが彼女の死因になるのか。その時は知る由もなかった

FDの事件を除き、最も凝ったシナリオであり、もっとも魅力的な犯人だと思う。
(というか、本編の各キャラルートでは主にヒロインの心の弱さと向き合うのがメインとなるせいで、犯人へのフォーカスが弱い)

バタフライシーカーが示す死の原因の意味不明さや、ターゲットの選定から死体の遺棄の仕方にわたり全てに謎が含まれている事件内容。
部員それぞれが特技を生かして難事件を追いかけるストーリー展開。
それでも窮地に陥る解決編。
どれをとっても満点な、ど直球王道サスペンス。
多分これがやりたくて、このゲームシナリオ作ったんだろうなぁ。ってぐらい綺麗にまとまっていた。


個別ルート

氷室千歳と「不規則連続殺人事件」

氷室千歳
共感能力が欠如した代わりに、異常なまでの記憶力を持つようになった統計プロファイリング担当
親が犯罪者に殺されたことで、親からの虐待の日々から救われてしまった・・・・・・・・少女。

「あのとき親が殺されてよかったと思ってしまう。そんな私が救われていいんですか」


バタフライシーカー氷室ルート事件
「不規則連続殺人事件」


エスカレートもしない。時期が決まっているわけでもない。下手すると次の事件まで年単位で間があく。
しかし終わることはない。
淡々と。ただただ淡々と気が向くまま殺すような。
そんな不規則で不連続で偶然でたまたまで、なんの意味もないような、しかし同一犯による連続殺人事件。
犯人の狙いは一体なんなのか。

あまり犯人に魅力を感じない・・・というか徹頭徹尾、氷室が己の罪と向き合う物語。
そういう意味では、犯人は添え物でも良かったのかもしれない。
正直あまり作品全体に影響があるルートではないし、氷室先輩のキャラクター性自体もほか二人に比べると目立たない。
しかし、バッドエンドとそれを乗り越えるグッドエンドの対比が美しいのがいい。
(正確なグッドエンドはtrueとカオスナイトメアを待つ必要があるが)
個人的にはバタフライシーカーのバッドエンドの中で一番好き。
汝、闇を覗くとき、闇もまた汝を覗いているのだ。
本当に救われるには結局劇的な何かではなく、ゆっくりと時間をかけないといけないんですよね。
そういう意味ではBADのルートの入り方(選択肢)も独特でいい。
ほか二人は背中を押すが、氷室先輩だけは立ち止まることで踏み外さずにすむ。

全ての謎が解かれたあとだと、バッドエンドの意味が少し変わるのもよかった。

早乙女羽矢と「連続撲殺事件」

早乙女羽矢
大人を軽くねじ伏せる身体能力を活かした犯人への実力行使と、あらゆる場所に友達関係をもつ情報収集を得意とする。
父親を犯罪者に殺されたことがトラウマとなり、持ち前の正義感が暴走しがち。
犯人逮捕よりも粛清を優先する。口や頭より先に手が出る問題児。

「この怒りを犯罪者にぶつけて、被害者を助けて、正義をなして、それの何がいけないっていうんだよ」

バタフライシーカー羽矢ルート事件
「連続撲殺事件」


まるで関連性がない一連の撲殺事件。
犯行はエスカレートしていくのに、一切の動機も被害者の関係性もつかめない。
そんな事件に隠されていたのは意外な動機であった。

エンタメサスペンスとしてはこういう事件は一件ぐらいないといけないよなぁ。
氷室ほどテーマ性にそっているわけでも、天童優衣ほど重要エピでもないけど。
でもこういう「どうしようもないぐらい、あっけにとられる動機」ってのは一つはほしいと思う。
羽矢自身の成長もすごくわかりやすい形で描写されていて、エンタメアクションサスペンスしてました。
正義とは志なのだと、明日を見つめることであり、今にとらわれることではないのだと。
ぐっと怒りを我慢して頭を下げた彼女の成長シーンはすごく良かったです。

羽矢スチル
この顔可愛くない?

そしてなによりも、後輩な。
goodendのラストに出てくる、その後FDにも出てこない羽矢の後輩。
もったいないなぁ。あの子結構好き。
身体能力がなかった羽矢のもう一つの姿。
せっかくだからどっかでまた出してくれ。

天童優衣と「連続絞殺事件」

天童優衣
天性の共感能力と明晰な頭脳で相手の心を見抜く、歩く全自動カウンセラー。
直感だけで正しい答えを導ける、最強のシャーロック・ホームズ。

「心配なんですよ。遠野くんのこと」

バタフライシーカー天童ルート事件
「連続絞殺事件」


学生を次々と誘拐し、その後絞殺する連続殺人事件。
被害者の遺体に共通するのは、「なぜか誘拐から殺すまでの間に数週間介護されている」という痕跡があることだった。
果たして犯人はなんのために事件を起こしているのか?

本作一番の化け物。天童優衣さん。
ムシクイに入った動機、行動理念や信念など全て含めて。
多分このゲーム内の誰より、この娘が一番異常だと思います。
本当に面白いキャラだった。
そもそも白織市にこんな普通の感性を持った人間が住んでいることが間違いなんだよ。
真っ当なことしか言ってないのに、その実行力が本当に怖い。
FDにて、天童さんの”心の監視”を出し抜いた犯人が登場するんだが、まじでどうやってやったんだろう。
連続絞殺事件はなんというか、Trueエンドへの序章でしたね。
些細な証拠からちょっとずつ真相に近づいていく展開や、中盤の急展開、最後の犯人の形相などTHEサスペンスでした。
とはいえ、なにかいうとネタバレになるので割愛。

Trueエンドと「”蜘蛛”事件」


「連続刺殺事件:通称:”蜘蛛”事件」


六年前に白織を震撼させた伝説の殺人事件。
あの事件は一体何だったのか。

何を書いてもネタバレになる。
蜘蛛健気で可愛いよね。幸せになって欲しいけどなぁ・・・・。

まぁネタバレを避けて、あえて言うならば、このルートは問題編ではなく解決編であり、これまでの共通+3ルートが問題編であったのだということ。
つまりは、犯人たちの影が薄い・・というか小物というか、あっさりと謎がとけてしまったところが気にはなった。
グランドエンドなんだからもう少し事件の盛り上げも欲しかったところ。
とは言え、今回の事件は事情が事情な上に、主な議題はどちらかというと蜘蛛と主人公の関係、および六年前の事件が中心に話が進むため、これはこれでしかたないところ。
とは言え、捜査員全員が力を尽くし、それでも足りない部分は多くの勇気ある人達に支えられ、圧倒的に不利な状況からの大逆転!と言う展開は王道ながら熱かった。
ちなみにTrueのその後がそのままファンディスク(バタフライシーカー カオスナイトメア)の話につながっており、その後のムシクイの話はファンディスクへの持ち越しとなる。



おわりに

日常の些細な出来事が、やがて想像もしなかった殺人事件のきっかけへとつながる、バタフライと異常犯罪者の心理を追うクライムサスペンス。
ど直球サスペンスとテンポの良さ、捜査員たちや殺人鬼たちのキャラの魅力、ゲームシステムの雰囲気づくりが集まって素晴らしいエンタメ作品になっている。
「食べたりない」と思ってしまう事件の少なさではあるものの、一切ダレずに中だるみしなかったと考えると腹八分でちょうどいいのかもしれない。

Trueで蜘蛛の最後を見届けたあとは、ぜひカオスナイトメアをプレイしよう。
春、プロファイラー氷室が卒業したあとのムシクイに訪れた最大の試練「無秩序な悪夢カオスナイトメア」が君を待つ。

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