アクション・サスペンスと聞いてたら、ホラー&スリラーだった(((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブル
積んでいたゲーム、MOONSTONEの「サクラノモリ†ドリーマーズ」クリアしました。
人を殺人鬼に変え、取り憑いたら最後死に至らしめる悪霊「ボダッハ」と様々な悪意を持つ殺人鬼相手に、
恋人を殺され復讐を誓う主人公とそんな彼を支えるヒロインたちが対決する、アクションスリラーADVです。
ホラーです。サスペンスでもあります。
グロはグロですが、きつくエグくはないので、そこらへんは安心。
一部設定や特に第二部がかなりおざなりな点はありますが、第一部は文句なしに傑作でした。
第二部も、根柢にある設定や考え方や構成は面白く、それだけに途中で息切れしてしまったのが残念です。
ホラーだし、死体はいっぱい出るしで人を選びますが、ハラハラ・ドキドキできて面白かったです。
積みゲー崩してクリアしたので感想記事となります。
R18ゲーなので、良い子はおとなになってから買おうね!
お兄さんとの約束だよ。
注:この記事は「サクラノモリ†ドリーマーズ」の致命的でないある程度のネタバレを含みます
- MOONSTONEって?
- 前提としての注意点
- あらすじ
- 魅力的な殺人鬼達
- ホラーとスリラーアクションが入れ替わる開放感
- 印象的な画作りが多かった
- 1部と2部のメインテーマは違うよという話。
- 賛否両論点
- 問題点
- 各キャラ雑感
- 個別ルート(第二部)雑感
- 総括
- こぼれ話
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MOONSTONEって?
通称「月石」
ダ・カーポ シリーズで有名なブランド「CIRCUS」から、一部スタッフが独立して設立された比較的老舗ブランド。
シナリオゲーを得意としていて、シリアス路線=>イチャラブ路線=>シリアス路線と一回イチャラブに転向したことがあるものの、個人的にはシリアス中心のブランドという印象。
っていうか、イチャラブに転向した後は殆ど触れてないのでわからない。
「夏の色のノスタルジア」からシリアス路線に戻ってきました。
ノスタルジアやってないけど(´・ω・`)
ちょうど私がエロゲ畑に足を踏み入れたときはダ・カーポが流行りだす前後ぐらいだったので、その後に起こった独立話は何かと記憶に残ってます。
当時一世を風靡していた「D.C. 〜ダ・カーポ〜」のことりルート担当シナリオライター:呉を擁するブランドでして、そういう点からも呉氏を除いたD.C2制作決定には、当時ファンの間でもいろいろとありました。
まぁ、その後の曲芸商法なども含めて、(少なくとも私の周辺では)度々話題になっていたなぁと。
個人的には「何処へ行くの、あの日」とか「GIFT」が代表作だと思ってます。
イチャラブ路線へ舵を切った後の「プリンセス エヴァンジール」とか「Love Sweets」とかは、殆ど知らないというのもあります。
呉シナリオと言えば、ダ・カーポにもあったような、「特徴的な非日常設定を含んだ現代世界」が舞台のシナリオゲー路線が基本という印象が強いです。
魔法とか異能とかドラッグによる後遺症とか、過去にあった異常事件とか。
まぁ、そういう”普通じゃないなにか”を密かに内包した日常を主人公たちが暮らしていて、その”なにか”によって事件に巻き込まれると言うか。
枯れない桜然り、マージしかり、消えない虹しかり。
今作でも、「悪霊:ボダッハ」を巡る主人公の復讐と再生の物語が語られるサスペンスシナリオとなっています。
前提としての注意点
このゲーム。
序章=>第一部=>第二部の3部構成なのですが。
公式HP、ゲームパッケージ、ゲーム販売サイトのあらすじなどで、序章の致命的なネタバレが堂々と書かれています。
いや、もう露骨に。
何処見ても書いてある。
っていうか、知らなくても序章途中でもう察せられると思います。あまりに、あからさますぎて。
故にコレは、もう「致命的なネタバレ」ではないと思って、この後のあらすじからぶっちゃけていきます。
だから、それが気に食わないならば、ブラウザバックして、HPもwikiも攻略サイトも販売サイトも、パッケージですら見ずに、ゲームをインストールして序章を終わらせましょう。
流石に、ココまでになるとネタバレ回避とかいう問題じゃないので・・・・
ということを、ご了承ください。
あらすじ
この世には、目には見えない「悪霊」がいる。
やつらは惨劇を好み、惨劇を運ぶ。
はじめて「悪霊」を見たのは、幼い頃。
従姉妹を交えた家族旅行の最中、飛行機の中で。
そして、飛行機は墜落し、両親を含む大勢の乗客が死んだ。
しかし、なぜか自分と従姉妹と叔母だけが奇跡的に助かった。
はっきり知覚したのは、3年前。
「消える死体」と「追いかけてくるナニカ」と「女の子の遺体」。
「悪霊」を追いかけていく中で、より大切になっていった幼馴染の女の子。
二人で誓い合った口づけ。
奇妙な笑い声。
そして、湖に沈んだ幼馴染。最愛の恋人の死体。
その耳に響くような奇妙な笑い声を思い出しながら、慎司は復讐を誓う。
「まどかを殺した犯人は許さない。必ず見つけ出して・・・・殺す」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
恋人となった幼馴染・秋津まどかを何者かに殺害され、その犯人への復讐心だけを糧に毎日を過ごす主人公:吹上慎司。
まどかを失った事件の後から、彼には「悪霊」に加えて「幽霊」が見える不思議な能力を持つようになっていた。
形見のリボンと、そばに浮く一人の幽霊。
彼は、ただただ恋人をこんな姿にした犯人を殺すことだけを”希望”に生きている。
2年生に進級して間もないある日のこと、慎司は教室である幽霊を見かける。
顔は見たことがあっても、名前は浮かんでこない。無論、話したこともない。
「原因不明の失踪」をしたと言われている、同じクラスの女子生徒。
どうして死んでしまったのか?何があったのか?
幽霊は言葉を発することができなくても、真実を教えてくれる。
彼女を手にかけたのは、悪霊「ボダッハ」にとりつかれた人間だった。
その事件を皮切りに、慎司が暮らす街、"桜之杜"は立て続けに事件に見舞われる。
この悲劇を食い止められるのは、「ボダッハが見える」人間だけ。
慎司は、同じクラスの桐遠 暮羽に誘われ、ボダッハにとりつかれた殺人鬼を倒すために活動するグループ「サクラノモリ・ドリーマーズ」へと参加する。
1つは犠牲者を増やさないために。
そしてもう1つは、まどかを殺した犯人を捕まえ裁きを下すために。
戦いの舞台は"夢"。
その奥深いところに、人の内部に巣くう悪霊「ボダッハ」が潜んでいる。
ーー 街を守るため。愛する人々を守るため。そして、復讐を果たすために。
個々の思いを胸に、サクラノモリ†ドリーマーズは戦いへと身を投じていく。
「街に巣食う殺人鬼どもを、一人残らず始末すれば」
「いつか、まどかを殺したやつも必ずーーーーー」
殺人鬼に最愛の恋人を奪われた主人公が、その復讐を胸にしながら仲間とともに怪異へと立ち向かうサスペンス・ホラーです。
悪霊「ボダッハ」に取り憑かれた、気が狂っている殺人鬼たちとの戦いが描かれます。
殺人鬼の異常性や、平穏な日常が崩れていく不安感。
そして、夢の中でのスリルあふれる戦いが見どころです。
初っ端の序章では秋津まどかと恋人になる過程や、その後に起きたことが丁寧に語られており、否応なく引き込まれますね。
アクションは控えめですが、その分、呉シナリオが得意とする心理描写や丁寧な日常と非日常の混ざり合いが楽しめます。
あと「幽霊」が見える、ってことから予想できるかと想いますが、当然秋津まどかは本編にも出てきます。
っていうか、後述してますが本編第一部のヒロインはまどかです。
魅力的な殺人鬼達
深淵に潜むのは、悪霊か、それとも・・・
まぁ、別にボダッハは何もしてないんだけどね。
メインは殺人鬼たち。
悪霊はただの自然現象。初音島の桜です。
「人を殺すのはボダッハじゃなくて、あくまで人間」
だからこそ、ファンタジーではなくホラーなのです。
んで、そんなボダッハが取り憑いた異常者たちは、もう。
特に戦いの最後の舞台は「夢の中」なので、それはもうなんでもあり。
グロだったり胸糞だったり気持ち悪かったりと、グロテスクな怪物や、主人公たちに襲いかかる罠にハラハラします。
現実世界ではサスペンスホラー。
夢の中ではアクションスリラー。
そして、夢の奥にはボダッハが住み着き、人を殺せと殺人鬼をかりたてます。
結局ボダッハが取り付くようなやつは最初から気狂いだったり基地外なんです。
「 深淵に潜むのは、悪霊か、殺人鬼か、それともあなた自身か」
とはこのゲームの煽り文句ですが、正しく怖いのは人間の悪意であり、ボダッハは単なる自然現象ってところが好きですね。
殺人鬼がみんないい味してるんですよ。
3章は一番アクションスリラーやってて、夢の中のマンションはハラハラしましたし。
5章で主人公たちを詰みに追いつめたのはまじでドキドキしました。
1章は。。一番きもち悪くてグロかった(´;ω;`)
ラスボスのジョーカーは、まぁラスボスですしね。
そんなキチガイで気持ち悪い気狂いなんだけど、行動原理にある程度の理解できる何かがあって、妙なリアリティがあるところも良かったです。
また題材としては、この言葉は主人公自身にもかかっていて。
主人公の深淵にあるのは、正義ではなく、復讐の一点。
殺人鬼を憎みながらも、自ら殺人鬼へと身を費やそうとしている入れ子構造がまたワクワクします。
真ルート最後の選択肢はありきたりながら結構盛り上がりました。
素材としてかなりいい設定持ってきてますね。
流石は呉さん。
ホラーとスリラーアクションが入れ替わる開放感
ホラーが苦手な私としては、(特に第一部では)「はよ、はよボダッハ先輩取り付いてくれ(´;ω;`)」としきりに願ってました。
正直、ボダッハよりも人間のほうが何倍も怖い。
だからこそ、ボダッハが来てからの一転攻勢が、よりホラーからの脱出、つまりカタルシスの気持ちよさを高めているようにも思えましたね。
不安や不審からの解放こそ快楽(`・ω・´)キリッ
さて、このサクラノモリドリーマーズの各事件は2段階の過程を取っているといえます。
つまり
- 前半:異常者が日常を非日常に侵食していくというホラー・サスペンス
- 後半:主人公たちが異常者と対峙し、精神世界で対決するアクション・スリラー
の2段階
前半はめちゃくちゃ怖い。
というよりも、真綿で首を絞められる不安感と息苦しさがあります。
ちょっとづつ忍び寄られているということで、日常がいつでも崩壊するガラス細工のように脆い。
故に、常時気の抜けない状態が続きます。
異常者たる彼らは何食わぬ顔で主人公の日常に現れ、そして気を抜いた隙に一気に侵食してきます。
そんなものだから、気がついたときには取り返しがつかない状態に陥っている。
ジリジリと追い詰められている感が、なかなかいい感じですね。
全体の雰囲気が「先が見えない不安感」に覆われていて、人間が起こす「あり得るかもしれない狡猾な悪意」は恐怖感をあおってきます。
日常シーンでも、ただのイチャイチャシーンでも、どこかハラハラしていた気がします。
しかしですよ。
ぶっちゃけていえば、ボダッハに取り憑かれていることがわかった(夢に突入することが決まった)時点で、もうホラーではなくなります。
あえて言うならば、そこからはスリルサスペンスといえるのかな。
というのも、ボダッハ先輩は取り付いた人間を「一定の決まりごと」に落とし込むから。
- 殺人以外の物事を起こさなくなる
- 対抗策が明確に決まっている
殺人ってのはある意味そこで終わりなので、それが目的になっちゃうと、ある種安心感が漂うってのが面白いですな(*´∀`*)
この「サクラノモリ†ドリーマーズ」に置いて、私の恐怖ってのはですね。
「次に何をされるか/何してくるかわからない」ってのが恐怖の源泉であり、「何なのかわからないものに追い詰められていく」がホラーの真髄だったんですよ。
気狂いが隣に住んでいる、的な。
ある日、唐突に部屋に押し入ってくる、的な。
日常が、半歩変えれば異様な光景になるっていうのが怖いんです。不安なんです。
主人公たちの手の届かない範囲で、いろんな侵食が起きていて、主人公たちは気がついていないorどうすることもできない。
そう言う怖さ。
でも、ボダッハ先輩が取り憑いて末期症状になると、犯人は「殺人」以外ができなくなります。
というより、全ての問題を「人を殺す」ことで解決しようとするように思考誘導される。
目的が殺人になる。
そりゃ、いつ殺されるか・・・みたいなのはありますけどね。
コレって言ってみれば、「殺人しか脳のない敵、かつ対処方法がわかっている」敵なわけですよ。
当事者である主人公たちが恐怖を感じるのは当然として、それに我々読者が前半のような恐怖を感じるかと言うと・・・まぁ、ね?
スリルは感じるし、ドキドキハラハラはするけれど、どうしようもない衝動は生まれないわな(´・ω・`)
故に、そこからは「死ぬかどうか」の勝負であり、確かにスリラーでアクションでサスペンスなんだけど、前編のような不安感は薄れる。
絵面もかなり怖いし、異常者の精神世界は気持ち悪いイベントのオンパレードで、こちらも確かに怖いのは怖い。
が、前半戦と比べれば安心して読めましたね。
だって、解決できるし。
しかも敵は、こっちを「殺す」しかできなくなるから、次の手もある程度読める。
例えば5章はある意味で犯人可愛そう。
ボダッハがとりつかなかったら主人公側の手詰まりで、犯人側の勝ちだったのに。(´・ω・`)
ということで、ボダッハが来てくれたら(作中ではヤバイ段階に突入しているのだが、メタ的に言えば)「一安心」といえてしまう。
で、そこからはピンチの中で主人公たちの活躍を描くドキドキするアクションものとして、物語の解決編へ向かっていけるわけです。
しかし、コレは逆に考えてい見ればいい点なんですよね。
ずっとホラーが続くのではなく、出口がある。
出口があるから、次なるホラーへの入り口もダレずに楽しめる。
加えて、出口となるのが今作の最大ギミックである「ボダッハ」が鍵となっていて、解決方法も唐突感がありません。
この一貫性があったから、最後まで緊張感と一定の安心感を持って楽しめたーーーーというのは流石にいいすぎかな。
印象的な画作りが多かった
特に塗りが気に入りました。
もちろんデザインもすごくいいです。
この作品は、日常と非日常が入れ替わる作品なので、画作りが印象的なのはgoodですね。
特にまどかとの思い出の池や、学校帰りの坂、海岸線など。
印象的な風景が事件の現場にもなったりして、よりスリラーに具体性が増しているように感じます。
コミカルな場面ではSDになることも。
ただ、そんなにSDは多用してないです。
まぁ、シリアスなシーンやしっとりしたシーンが多いですからねー。。。
1部と2部のメインテーマは違うよという話。
第一部では、秋津まどかをパートナーにして、サクラノモリドリーマーズの仲間たちと、ボダッハやそれにとりつかれた人たちに対抗する物語です。
そしてボダッハとそれをサクラノモリに振りまくジョーカーとの対決は、9章「秋津まどか」をもって一旦は解決します。
第二部では選んだヒロインをパートナーにして、「主人公が持つ幽霊を見る力」による主人公たちと幽霊たちとの絡みが本質となります。
なので、第二部は第一部とかなり気色が違う話があります。
サクラノモリドリーマーズの活躍も消極的で、真ENDたる暮羽ルート以外では、ドリーマーズのみんなも殆ど出てきません。
メインシナリオライターの呉氏はスタッフブログにて、
「本作のテーマは『妄執からの解放と再生』」
であり
「相思相愛となったヒロインが主人公に寄り添って、干からびた彼の心を慈雨のごとくよみがえらせることを表現するために、第二部を甘いラブストーリーにした」
と答えています。
第一部は、最愛の恋人を殺された主人公が、ジョーカーへの復讐に執着しつづけ自暴自棄になりながらも、まどかや仲間たちに支えられ戦っていく物語です。
第二部は、まどかとその全てにケリを付けた主人公が、過去の悲劇から開放され、恋人に支えられて人として再生していく物語です。
これはこれで構成としては面白いのですが、第一部と第二部のあまりの起伏の落差に戸惑う人がいるかも知れません。
第二部においては賛否両論がすごいでしょう。
特に全キャラクリアを目指した人にとっては、かったるい時間が続く可能性があります。
賛否両論点
まどかが攻略できない
何やっても助けられない(´;ω;`)
序章の最後の選択肢が胃壁をえぐってきます。
シナリオへ感情移入させるためとはいえ、なかなかに辛いイベントでした。
まぁ、攻略できないってのとは違うか。
もう少し正確に言うと、第一部がまどかヒロイン、第二部が選んだシナリオのヒロイン。って感じ。
徹頭徹尾、第一部はまどかがヒロインです。
コレに異論は挟めない。
このゲームの本筋でもあるのですが、本当に序章のまどかとの関係性がよくてですね。
さらに第一部も気合を入れたストーリーになっていて。
人によっては、第一部が終わった後は消化試合になる可能性が高いです。
ちなみに、
FD(サクラノモリ†ドリーマーズ2)で、まどかを助けられるそうです。
本当に良かったね、まどか(´;ω;`)
ただ、「仄暗き時の果てより」のFDも兼ねるらしいので、やるなら仄暗きもヤラないといけないよなぁ。。。
しかも、もともとホラーは苦手なんですよね。
特にグロいやつ。
怖すぎると夜眠れないんですよね。いい年しといてなんだけど(´・ω・`)
ああ、でもサスペンスとかは好きなんですよ。あとホラーゲーのドキドキ感とか、ハッピーエンドの開放感とかは大好きです。
ホラーもの、サスペンスものって、案外怖がりであればあるほど楽しめるんですよね・・・
もっというならスイートホームとかバイオハザードとか、サイレンみたいなああいう探索型アドベンチャーシステムも大好きなんですよ。
程々に怖くない、ホラーゲーって無いものかね。
グロい
第一部1章からかっ飛ばしてきますぜダンナ。
ある意味、1章が一番きつかった。
エグい、グロい。
パッケージで騙された人涙目。
適宜手のひらとか使って、モニターを隠して読みましょう。
とはいえ、ひどくグロいわけではありません。
死体もバンバンでますが、まぁキレイなもんです。
それでも苦手な人は苦手だと思います。
主人公が目隠れじゃなくて、ちゃんと顔がついている
前髪が長くない!
というのはおいておいて、こういうのは好みがあるかと思います。
人によっては、主人公にはっきりした顔を出す場合主人公への好き嫌いが大きく出るでしょう。
いやさまぁ。
確かに、いろいろ顔出しエロゲ主人公で人気なキャラって数え上げられない程度にはいっぱいいますよね。
瑞穂お姉さまとか、ランスとか、きさくな鬼作さんとか、ファミーユの仁くんとか。
顔の出し方も出し加減もいろいろですが。
でも、そういうのは基本的に「主人公は読者の分身ではなく、一人の魅力的なキャラである」としてしまうんですよね。
「主人公は読者の分身」と扱いたい人にとっては地雷要素になる可能性がないとは言い切れないわけです。
それと、個人的にはですけど。
っていうか、日常シーンでの主人公の顔がちょい適当なキャラデザと言うか(´・ω・`)
そんな中での顔出しなので、まぁ賛否両論あると思います。
個人的にはシリアスシーンでの主人公は、かっこよくていい感じだと思います。
このシリアスシーンだけ顔出しって形にすれば、違和感なかったと思います。
いや、まじで。
結局デザインと出現頻度なんだって。
- シリアスシーンではわるくない
でも、日常シーンやイチャラブシーンでのスチル(1枚絵)になると顔が崩れている感じになってちょっと違和感があったんですよ。
そこを受け入れられるかどうかじゃないかなぁ。。。。
と思います。
主人公の感情変遷が肝となる作品なので、こういう判断になったのかな?
第一部に全力投球。第二部はやや息切れ感
個別ルート雑感で書きますが、真ルートたる「桐遠暮羽ルート」以外のキャラルートが何かとおろそかです。
もっというならば、最もできが良いのは第一部たるまどかルートです。
そもそも、唯でさえスリラー・サスペンスである1部と、穏やかな世界への回帰を描きたい2部ではテンションに落差がでます。
その上で第二部も暮羽ルートに全力投球されたことで、他ルートは「描きたいことはわかるけど描写不足すぎる」と言わざるを得ない出来になっています。
ついでに言えば暮羽ルートは、ジョーカーとの真の決着のために、ヒロイン自体が置いてけぼりになってます。
いや二部がダメって言うわけじゃないですよ。
一応、恋人になってからの過程もある程度しっかり描かれていましたし。
けじめを付けた後、互いの距離を縮めて、ちょっとづつ思い出を増やしてーーーー
と決して本筋ではない「ヒロインとの関係」を丁寧に描き「日常への再起」を図ったのは素晴らしいです。
個別のエピソードもちゃんと構成されていて、単体で見れば悪くない・・・・・
っていうか問題ない出来なんですよ?
でもなぁそれより遥かに第一部が良かったからなぁ。
それに個人的にはサブルートももう少しちゃんと描いてほしかったし。
エンタメの基本は「選択と集中」ではありますが、これだけ落差があるとルートの選択順によっては水増しされた感が拭えません・・・(´・ω・`)
思うに「中途半端に第一部の雰囲気やジョーカーのつけを遺した」のが違和感覚える原因なんじゃないかなぁ。
構成順番ミスと言うやつです。
例えば12章以後や美冬ルートのエピソードは11章の前に持ってきて、キャラルートではもうひたすらイチャラブするとか。
もしくは逆に途中で全キャラのイチャラブルートで仮エンド挟んどいて、全員揃った真ルートを用意してやるとか。
そういう構成の方が良かったんじゃないかなぁ・・・と。
もっと言ってしまえば、第二部でジョーカーと最終決着するために、なんか無理やり分割された感がある。
いろいろ考えても、やはり美冬ルートの話や初音ルートの話はメインルートでやるべきエピソードだと思います。
問題点
第一部最後の演出がスキップできない
いや、そのイベント自体はすごくよく出来た演出とストーリーなんですが。
全キャラクリアの際に問題になります。
というのも、このゲーム、キャラ選択肢が第一部(3,6章)と第二部(10章)にまたがってバラバラに配置されており、第一部と第二部で別の子を選ぶと「初音」が選ばれるというシステムのようでして。
つまり、ルート分岐判定の選択肢がスキップ不可演出をまたぐのです。
言い換えましょう。
全キャラクリアを目指すならば、スキップできない長いイベントを4回通らないといけないってことです。
・・・・一回見たら飛ばさせてくれても良かった気がする。
または、キャラ選択肢を10章だけにする。
夢の中の能力について
異常者自身の狂気はよく書けているのに、その後の夢の中のスリラーは荒削りだとも思います。
特に「ドリーマーズのメンバーは、特殊能力がある」という設定がほぼ死に設定ってとこ。
美冬とか、もう少し活躍できたんじゃね?
初音も、あっさりしすぎ。
っていうか、まどか以外のヒロインがあんまり活躍できてない。
まどかゲーと言われても仕方ないかと思います。
各キャラ雑感
序章
「恋人未満なお隣の女の子」である秋津まどかと、甘酸っぱい友人関係を経て恋人になる物語・・・というと語弊がありますね。
次々に(メタ的に言えば)死亡フラグを建てていくまどかにハラハラしながら、「ボダッハの怖さ」「日常の脆さ」「主人公の狂気への感情移入」を理解するパートです。
最後がなぁ。辛いなぁ。。。。。
戻れないからねー。。。。
手も足も出せず追い詰められ、取り返しがつかなくなる。
その焦燥感はなかなかで、美麗なCGに彩られた日常がボロボロに侵食されるという点は特に練られています。
サスペンスの導入としては上々でしょう。
狂おしいほど心を焦がす復讐心。
絶対に許せないジョーカーという存在。
主人公が主人公として「今後何をしていくのか」も含めて、この章があるからこその「サクラノモリ†ドリーマーズ」です。
数々の伏線や布石が引かれており、自然に読み流していた場面々々が後に意味を持ってきます。
そして、とにかくまどかが可愛い。
お互いにお互いを思っているのに一歩踏み出せず、意識しているのがわかりつつ友人関係を続けていくっていう雰囲気がよく作られていて。
そんな二人が、とある出来事をきっかけにちょっとづつ歩み寄るというその尊さがいい。
だからこそ、それをボロボロに崩したジョーカーが許せなくて、憎くて憎くて憎くて憎くて憎くて憎くて憎くて憎くて憎くて憎くて憎くて憎くて
そういう序章。
第一部(秋津まどか)
ジョーカーとの対決までを描く、共通ルートです。
まどかルートと言ってもいいです。
「サクラノモリ†ドリーマーズ」を傑作たらしめているルートです。
ホラー要素、主人公復讐もの要素、サスペンス・スリラー要素。
全てが十全に味わえる、最高のエンタメでした。
ぶっちゃけて言えば、第二部はある意味で後日談でしかない言うか。
異常者たちがサクラノモリのボダッハを増やし、日常が非日常に変わり、ボダッハと対決するという前半部と、ジョーカーの尻尾を掴み、憎き殺人鬼と対決する後半部に別れます。
とはいえ、ある程度ちゃんと読んでるならジョーカーの正体はすぐに気づくと思いますが。
推理モノじゃないしねぇ・・・
気が付かなかった人は、ネタバラシの際に驚くことで更に楽しめると思います。
それよりも、「なぜ吹上 慎司は幽霊を見ることができるか」のほうに、なるほど!と思いましたね。
全ては絡みつく運命の糸のように。
この第一部で起承転結がきれいに決まっています。
スリラーアクションとしても、ホラーサスペンスとしてすごくいい作品でした。
犯人が全員一癖も二癖もあるキャラで、それぞれが奇妙で、おぞましく、存分に悪意を奮ってくれました。
ジョーカー以外の第一章、第三章、第五章の殺人鬼もいいキャラでしたね。
それぞれがそれぞれに持ち味があって、独特の悪意に満ちていて。
その狂気が日常を汚染していく度に、ハラハラさせてくれました。
そして、そんな中で秋津まどかを相棒として、必死に立ち向かっていく主人公のなんとかっこいいことよ!
日常生活(夜の送り迎えとか学校での生活とか)でも気の抜けないハラハラした空気のせいで、否応なしに先へ先へと読み勧めさせられました。
次はどうなる、次はどうくる。
と、第一部は一気に読んでしまいましたね。
そんななかなので迎える第一部最終章は筆舌に尽くしがたいですね。
美しいENDだった。
まぁ、そもそも筆舌を尽くしてしまうとネタバレの嵐になるので尽くせないんですけど。
ああ、まどか。
そうですよ、秋津まどかなんです。
救いたかった。救われたかった(´;ω;`)
ヒロインとして、まごうことなきNo1ヒロインとして。
序章の可愛さいじらしさ、第一部での相棒感、絶対的心の支え。
彼女と殺人鬼たちがこの作品を彩る全てと言っても過言ではない気がします。
FDの「サクラノモリ†ドリーマーズ2」では序章を救うことができるそうなので、気になる人はやりましょう。
ドリーマーズ=>仄暗き時の果てより=>ドリーマーズ2の順だそうです。
軍資金と時間がなぁ。1本ならともかく2本一気はきつい(;´Д`)
しかも得意とは口が裂けても言えないホラー(´・ω・`)
個別ルート(第二部)雑感
推奨攻略順
第一部の3,6章に設置された「どの子を選ぶ」系選択肢と、第一部終了後のイベント(10章)で出る選択肢を選んでヒロインルート(11章)に入ります。
10章の選択肢は連続2択系で、「Aと一緒に行動するか否か」=>否を選んだら=>「Bと一緒するか」=>以下全員を順番にーーーとなっています。
ちなみに、3,6で選んでいたのに10章でその子を選ばなかった(選択肢を分散させた)場合は、(多分)強制的に初音ちゃんがヒロインになるようです
まぁ、子供の頃から思い続けた地力の差ってやつでしょう。
また、暮羽ルートだけBADエンド付きです。
最後の選択肢が非常にわかりやすいので、言うまでもないですが。
前述したスキップ不可問題点はあるものの、それ以外は悩むことのないシステムです。
で、推奨攻略順ですが、「桐遠 暮羽」以外は全てがサブルートです。
一貫した本筋ストーリーを楽しむだけならば、桐遠 暮羽ルートだけでOKです。
もし、全ENDクリア前提ならば
暮羽以外の3人を順不同でクリア後=>桐遠 暮羽ルート=>最終章でBAD=>(選択肢に戻って)=>GOOD
となります。
第一部や暮羽ルートとの関係性を見ると全て平等に重要なシーンがあります。
順序は気にしなくてもいいでしょう。
そもそも桐遠暮羽のみ、12章、13章がありますし、ほんとうの意味でジョーカーとの対決が終わります。
それ以外の3人は11章で終わり。すぐにEDします。
一応、3人を先にクリアしておくことで、暮羽ルートをより深く理解できる・・・といえばそうです。
また、第一部で「各ヒロインルートを見据えた布石や伏線」が置かれており、広げきった風呂敷を畳みたいならば各ヒロインのルートに行かないとその話題は畳まれません。
参考までに書くと、
真幌ルートはずっとイチャラブして終わります。
ただ、このルートがある意味一番この「サクラノモリ†ドリーマーズ」という作品を象徴しています。
特にこのゲームの本質を最も突いたといえるラスト。動機も含めあれはすごくいい演出だったと思います。
美冬ルートは、第一部で張りっぱなしになっていた美冬の伏線「瓶詰めボダッハ」が回収されます。
多分美冬は主人公とくっつかなければ彼女の問題は解決しないでしょう。ただ、主人公とくっつかなければ致命的なところまでは進まないと思います。
っていうか、他ルートに入った場合も宙ぶらりんにしたままとは思えないんですがね・・・
初音ルートは、主人公と家族の問題です。
他の筋とは絡みませんが、第一部で描写されてきた「初音の母親との関係」について紐解かれます。
サブルートの中で、個人的には最も丁寧でいいエピソードだったと思います。
そして上記で書いたように、第一部は「ボダッハ」が、第二部では主人公だけが見れる「幽霊」がメインテーマです。
第一部では細かく離さなかった「主人公が見ることのできる幽霊」についての話は、他のルートにバラけていると言えます。
閑宮真幌
おっとり年上系お姉ちゃん。母性の塊。主人公が求めたもの。一番平和で暖かいルート。
全てをボダッハとジョーカーに壊された主人公の、日常への再生が正しく行われるシナリオです。
幽霊との絡みは「主人公の親友にして、真幌の弟であるがなぜ死んだのか」
とはいえ、このルート。
正直ほぼ起伏なく終わります。
っていうか、何も起こらずに終わるんですよ。
何も起こらず恋人同士になって、二人っきりで夏休み中いちゃいちゃして、夏休み終わったと思ったら一瞬で駆け足進行になってEDする。
おそらくプレイした多くの人が、ポッカーン(・o・;)?状態になるかと思います。
が、このゲームのテーマが「日常への再生」であることを念頭に置いた上で、全ルートを終えるとまぁ附には落ちますね。
他のルートは「復讐」や「ボダッハからの離脱」、「まどかにまつわる全てから吹っ切れる」ために幾つかの障害があり問題が起こります。
が、この閑宮真幌という少女にはそんな障害が一切ありません。
彼女を選ぶことで、主人公:吹上 慎司は恋人の力で癒やされて、恋人ともに自分だけの幸せのために「全てのやり直し」を図ることができるのです。
故に
そう考えると、なるほど、ある意味「サクラノモリ†ドリーマーズ」のもっとも幸福なEDでしょう。
そもそもなぜ事件が起きるのか、辛い思いをするのか。
それは「いらんことをするから」です。好奇心のまま「藪蛇を突く」からです。
いらんことをしなければ不幸は起きず、「ジョーカーやボダッハにまつわる全てを忘れる」ことによって吹上 慎司は幸せを手にする。
他のルートで散々五郎太が言っていた「最善」を歩んだルートです。
が、まぁそれは起伏が起きないということでもありまして。。。
やはりハラハラ・ドキドキの第一部に比べてしまうと、無味無臭に感じると言えてしまうでしょう。
やっぱ、主人公がいらんことして不幸にならないと物語は始まらんのだよなぁ。。。。
主人公に感情移入していればいるほど最後の演出は感動するのでしょう。
暖かくて、幸せで。
第一部のことを考えると奇跡とも言える、もっとも願った幸福が手に入ったわけですから。
しかし・・・初見でこれを享受するには描写が足りんきがするんですが(´・ω・`)
前述したけど、もう少しサブルートとの兼ね合いとか構成とかを見直してほしかったかな。
一方で、全力でイチャラブに集中させたルートでもあります。
真幌さんにとにかく甘えたかった人には嬉しいルートでしょう。
不安、妄執、憤り、疑惑をすべて投げ出し、彼女の大きなおっぱ・・母性に抱かれましょう。
それが、慎司くんの一番の幸せだと思います。
衿坂美冬
ちょろ可愛い。豆腐メンタル。めんどくさ可愛い。正統派ホラールート。
美冬と最初に出会ったときに起こった事件「瓶詰めボダッハ」を解決するシナリオです。
幽霊との絡みは「桐遠芹那に殺された美冬の親友ユリカについて」
今までは味方として描かれていた幽霊が、敵になった場合が描かれています。
バリバリのホラーシナリオです。
しかもボダッハ先輩の思考誘導が通じない幽霊との対決となります。
ある意味暮羽ルートの前哨戦。
怖がりな私としては、起伏も十分で楽しめました。
でも、これ本筋に入れるべきエピソードですよね!?
徐々に追い詰められていく美冬。
恋人を追い詰めるものが何なのかわからず対処がとれない主人公。
ユリカの目的の意外性も含めて、ちゃんと描かれた物語だと思います。
まっとうにホラーしてました。
今までは「頼りになる仲間」であった夢を逆用されるというところも気が利いてるなと。
しっかりしたホラーシリアスなシナリオで、すっごい楽しめました。
ただ、ボダッハ先輩を倒すというカタルシスが無くなったため、解決方法がかなり強引です
デウス・エクス・マキナ的な。
そこは気になりましたね。
なまじっか第一部の出来が良かったがために息切れ感、ぶつ切れ感を感じました。
た、ホラーな本筋におされて、イチャラブ感が少なかったのも、そういうのを期待した人には辛いところかもしれません。
吹上初音
お兄ちゃん大好き系妹(従姉妹)。ムッツリスケベ。家族の絆を確かめるルート。
ボダッハによって人生を壊された家族の復帰を描くシナリオです。
幽霊の絡みは少ないですが、あえて言えば「吹上家」
個人的には第二部のスタンスが一番良く伝わり、プロットも一番練られていると感じた第二部ルートでした。
起承転結がしっかりしており、各部から初音の献身、美弥子の苦悩、そして吹上慎司の決意がわかる良エピソード。
第一部であえて触れられなかった吹上家のいびつさをベースに、親であり一人の人間である美弥子の苦悩が良く描かれています。
他もこれぐらい描写してくれていれば。。。。
呉氏独特の心理描写や丁寧な話運びが良く出来ていて、特に最後の墓前のシーンは何やらこみ上げるものがありました。
親でも、辛いことは辛い。
でも、子供のために我慢しないといけない。
許しがほしい。でも、自分で自分を許すことは出来ない。
ボダッハによって引き起こされた、様々な葛藤、思い、悔恨と救済。
最後に彼女が彼女自身を許し、あることを謝るシーンはジーンと来るものがありますね。
「ボダッハという災害によって狂わされた人生の救済」
そうそう、こういうのでいいんだよ。
他と違って、美弥子さんがメインに出てくるので会話回しに厚みが出たのも要因かと思います。
特に真幌は(暮羽もだけど)ずっと二人きりだから会話が回らないのよ。
やっぱ日常シーンが続くなら主人公とヒロイン以外にも2~3人必要だって。
桐遠暮羽
真ルート、ジョーカーとの最後の決着、実質ジョーカールート。
このルートだけ、11章以後も話が続きます。
12章以後は実質ジョーカールートで、ヒロインが彼女である必要性が感じられない。。。。
ある意味暮羽は一番不遇じゃね?
まるでジョーカーとまどかの二大ヒロインだぁ(*´∀`*)
11章はほぼ何も問題なくイチャイチャして終わるので、暮羽についてはあんまり語ることがなく。
ジョーカーのルートを語ります。
第一部では殆ど語られなかったジョーカーの異常性や動機、まどか殺害理由などの本元について語られるエピソードです。
さらに、ジョーカーとの真の最終決着をなすルートでもあります。
まぁ、どう考えても最後の選択肢は、初見ではもう「殺す」以外は選べないっすね。
いや、BADエンドだけど。
でもコロスを選ぶべきですね。
そうせざるを得ない。
最後の石投げは離島まで行ったんですかね。BADエンドが仄めかしってのが面白いな。
第一部では人間味が感じられなかったジョーカーに、いろんな悪意や人間味が感じられてすごくよかったですね。
忍び寄る悪意、手の出せない驚異、追いつめられる主人公たち。
王道をひた走るので展開は読めてしまいますが、息をつかせぬテンポでダレずに一気読み出来ました。
ただ、ENDがかなりあっさりしてたのは気になりますね。
上記で言ったように、もう少し暮羽にもエピソードが欲しかった。
総括
アレとコレは寄生獣のオマージュかな?
ってことは\(・ω\)(/ω・)/置いといて。
続きが気になるストーリー、様々な悪意とのハラハラする対決、サスペンススリラーとホラーが絶妙に交わったエンタメ作品でした。
さらに言えば、本当に徹頭徹尾まどかゲーでした。
まどか可愛いよまどか。
インパクトのある設定や個性的な殺人鬼たち、復讐に妄執する主人公の救済、幽霊となっても固く結ばれた相棒との絆。
第一部は、ほぼノンストップでクリアしてしまう引力と魅力があります。
失速はするものの決して第二部も悪いわけではなく、しっかりお題に沿った決着をつけたという意味では終わり方も悪くありません。
サスペンスやホラーを求める人にはおすすめできるゲームですね。
続編サクラノモリ†ドリーマーズ2も発売されていますし、気になった人はどうぞ。
こぼれ話
いつだって美少女ゲーはSteamLink+Steamコントローラーでのプレイ。
一部カーソルの当たり判定が下方向にずれていること以外は何の問題もありませんでした。
普通にプレイ可能です。
ただ、スクリーンショット(steamのF12)するさいに、ラグが発生します。
まぁ、だからといって問題はないんですが。
=>やり方はサノバウィッチ感想記事参照
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