私がまだ子供だった頃に1話が始まったハヤテのごとくが、その後長期連載のはてに王道な終わり方をしてから、また次の新しい作品が世に送り出されました。
まるで「ハヤテの時にやりたかった」と言わんばかりの。
「真のハヤテ同棲編」ともいうべき。
ヒロインと主人公が「トニカクカワイイ」ラブコメディ。
畑健二郎「トニカクカワイイ」
- 作者: 畑健二郎
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2018/05/18
- メディア: Kindle版
- この商品を含むブログを見る
ヒロインが、ハヤテ最強サブヒロインであった「アーたん」と「ヒナギク」を足したような、トニカクカワイイ出来でした。
主人公への対応は、ちょっとマリアも入ってる。つまりハヤテのごとく三大ヒロインの結集です。
感想
あらすじ
もし、君が結婚し子供が生まれたならば、僕から一つアドバイスがある。
子供には、普通の名前をつけてやれ
彼の名前は「由崎
星空と書いてNASAと呼ぶ。宇宙のように大きくなれとは親の言葉。
当然子供の頃から名前ネタで弄られ続けることになった彼は、それがとても嫌だった。
彼はやがて決心する。
「ならばNASAよりすごい男になってやろうではないか」
「由崎星空がNASAよりすごいと言わせてやろうじゃないか」
勉学に、運動に、努力に努力を重ねた結果・・・・・
「僕はきっと、神に最も近い
中学全国模試一位である今の彼は、”勉強はできるけれどちょっとアレな少年”になっていた・・・・。
努力ですべてを変えてきた僕は、きっとどんな運命も越えられる。
そう信じて、そうなってきた。
だが、ある日本当の”運命”に彼は遭遇する。
とにかく可愛い。理屈など無い。
一目惚れ以上の一目惚れ。
だが、彼の付き合ってという告白にその女の子はこう答えた。
「私と結婚してくれるなら、付き合ってあげる」
新婚!六畳一間!狭いアパートで可愛いお嫁さんと一緒!
トニカクカワイイラブコメディ!
とにかくヒロインが可愛い。
ついでに主人公もアホの子可愛い。
これにつきます。
細々とした話は置いといて、とにかくこれ。
畑健二郎先生のキャラ造形はやはりすごい。
長期連載弊害が色々と発症していたハヤテから心機一転、ハヤテ初期のラブコメの良さが帰ってきてます。
ヒロインがトニカクカワイイ。
そして、どう考えてもアテネとヒナギクがフュージョンしてます。つまり最強ということ。
登場人物みんなが可愛い六畳一間ラブコメ
まぁ3巻まではもう「僕の嫁さんがこんなに可愛い!」「私の旦那さんはこんなに可愛い!」ってのを押し出す超イチャイチャ新婚ラブコメディになってます。
多分、ハヤテの同棲編ではこういうことをやりたかったんだろうなぁ。ただ、あの時はサブも増やしすぎ、正ヒロインであるナギのキャラ立ちも難しいって状態だったので(・ω・`)
ちょくちょく司が長寿種なのかな?とか、SF展開がはいるかな?とかいうハヤテにもあった若干「不可思議シリアス」要素が見え隠れしますが、基本イチャイチャ。
出てくる脇のキャラもみんないい子たちばかりというか、安心して読めるところもいいです。
六畳一間いいですね。
勇気を出して嫁を抱きしめた主人公が「女の子ってこんなに体温高いんだ」ってびっくりしたシーン。
めっちゃよかったです。
すっげー興奮しました(*´∀`*)
コメディで、ハヤテの時のようなパロネタ芸も満載なんですが、それだけでなく。
主人公とヒロインの魅力が最大限にストーリーを引っ張っていくラブコメです。
ヒロインが強すぎてサブが霞む
いいサブ多いんですけどねー
特に主人公のことが好きな銭湯姉妹の姉。
あまりに司のヒロイン力とカワイイ力が強すぎて空気化してます。
まぁ作品のコンセプト的には正しいんですが。
とにかくヒロインにして嫁の司が強すぎて、周りのキャラがラブコメとしては惨敗しまくってます。
ただ、「司を姉と慕うツンデレ」に三巻で猛プッシュが入ってきました。
2人で嫁公認のデート紛いをしたり。
こっちは司の事情などストーリーの根幹に関わってくる人物なので、霞ませずについてこれるでしょう。
メイドもいろいろ魅力がありそうで、たぶんあのおちゃらけメイドもどっかで本性出してきそう。。。
この分だと、司圧倒的体制のまま各サブヒロインのストーリー展開を消化するのかな?
総評
ヒロインがトニカクカワイイ。
もうそれだけですべてが説明できるぐらいに、とてもヒロインが可愛い。
そして主人公もかわいい。
ラブコメをパロネタと読者受けのライトな作風っていうのはハヤテと一緒ですが、ハヤテの長期連載で培ってきた「キャラ作り」を全力でヒロインに注ぎ込んでいる一作です。
キャラを「可愛く」するって非常に難しい技法なのに、一挙手一投足の隅々まで「トニカクカワイイ」です。
これがもうたまらない。
ここまで「女の子を描ける」のか畑健二郎は!と思いました。
こんな娘と同棲とか、その上結婚までしちゃって。
手がつなげるだけでドキドキしたり、ふとした「相手の好きなところ」にドキッとしたり。
終始ニヤニヤしましょう。
畑健二郎「トニカクカワイイ」
- 作者: 畑健二郎
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2018/05/18
- メディア: Kindle版
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面白かったです。
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