まぁ、ラブコメ合戦というわけでは本当にないのですが。
前回「星野、目をつぶって」
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で、「マガジンがラブコメまみれ」といいました。
で、今回の本題もマガジンのラブコメ。
5つ子とのラブコメを主題にした 春場ねぎ「五等分の花嫁」

- 作者: 春場ねぎ
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2017/10/17
- メディア: Kindle版
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まだ2巻しかでてないんで軽く感想
まぁ、今回は前回と違って正統派ハーレムラブコメなんで。
全てを要約すると、「ヒロインが可愛いよ(`・∀・´)و ̑̑ 」ってことになります。
注:この記事は「 五等分の花嫁」の致命的でない軽いネタバレを含みます
あらすじ
夢を見ていた。
君と出会った、高校二年の日。
あの夢のような日のことを。
「焼肉定食、焼肉抜きで」
水が飲み放題の学食は最高だ。
多額の借金を抱え貧乏な生活を送る上杉家の長男:上杉風太郎。
ある日、いつものように学食の最安メニューをたのんでいた風太郎は、そこで出会った同級生の女の子とトラブルを起こす。
本来なら、その女とももう関わることはなかったはずだった。
しかし、その日上杉家に好条件の家庭教師アルバイトの話が舞い込む。
「うちの借金がなくなるかも」
金持ちが、娘の家庭教師を探して成績優秀な彼を指名してきたのだ。
怪しい話に戸惑いながら、妹に楽させるためにもと承諾する風太郎。
しかし、依頼先には諍いを起こしたあの女。しかも彼女と合わせて生徒は五つ子!!
全員美少女。。。。なんだけど5人が5人共「落第寸前」「勉強嫌い」。
更に一筋縄ではいかない厄介な変わり者の問題児たち。
しかも、風太郎はそこの一人とすでに仲違いをしていて。。。。
最初の課題は姉妹からの信頼を勝ち取ること…!?
その日から、風太郎の毎日はお祭り騒ぎの波乱万丈。
中野家の五つ子が贈る、かわいさ500%の五人五色ラブコメ開演!!
とのこと。
まず目を引かれるのは「五つ子ラブコメディ」ってことやね。
youtubeのコミックCMでは、佐倉綾音さんが5人全員を演じるなんてことになりました。
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基本は五つ子たちの抱える様々な悩みや問題を解決し好感度を深め、それが終わったら次の子に・・・
というストーリー。
性格も将来の夢も思いもバラバラの、だけど何処か似通うヒロインたちと、徐々にキズナを深め合いながら「勝つのは誰だ」をするハーレムラブコメです。
まぁ、多分最初に諍いを起こした、つまり一番最初に出会っている五月が正ヒロインポジションだとは思いますが。
お約束的には。
ただなぁ、いちご100%の例もナルト-日向問題の例も、それこそ神のみエンドの例もあるしねぇ。
こればっかりは、まさに作者のみぞ知る。
魅力的な5つ子との、最初にゴールが示されるハーレムラブコメ
コミック1P目が結婚式のシーンで、つまり女の子と主人公が結婚するシーンから始まります。
ただ、五つ子達は髪型やアクセサリで見た目を変えているだけで基本顔の作りが同じ。
花嫁用に髪型をガラリと変えて、アクセサリを外した件の「ゴールインした女の子」が誰なのかは判別つきません。
つまり、「5つ子の誰かを選んで最終的にはくっつくよ」と最初に示されるラブコメです。
こういうのいいですね。
否応なしに、結末に対して期待が高まります。
ヒロインたちも文句なしに可愛い。
- 最初に出会い主人公と諍いを起こしてちょっと素直になれない、真面目で妹思いだけどちょいポンコツ気味になる五月
- 最初に歩み寄りを見せてくれる、素直でいい子なんだけどどこか天然系の四葉
- 最初に
堕ちる主人公に恋し一途に想いを寄せる、無表情だけど実は感情豊富な三玖 - 最初は延々と敵対するが徐々に雪解けていく、強気で意地っ張りだけど姉妹想いで実はいい子なニ乃
- 最初から何考えているかわからないお姉さんで、サバサバしてて天真爛漫で主人公を挑発してくる一花
顔は同じでもちゃんと属性別に別れていて、スタンスが違うのがいいですね。
さて、誰がゴールインするのか。
基本的に2巻までだとポジション的には五月、ヒロイン力的には三玖が強い。
っていうか、最初に主人公を想い出すヒロインはやっぱ強いです。
やっぱ恋するオトメは格別に可愛いですし、様々なシーンで魅力を押し出してきます。
難攻不落の良主人公と王道展開を踏まえた良シナリオ
主人公がいいキャラしてます。
真面目すぎず、好青年すぎず、砕けたとこも人間味もありつつ、責任感を持って5人と接していきます。
努力する苦労人で、不器用・・・というかツンデレな男子。この「わかりにくい優しさ」がいいですね。
あと、不自然じゃないレベルの鈍感というか、難攻不落感も違和感なくこの「ハーレムラブコメの結末」を引き伸ばします。
美少女5人との甘々生活にも、三久の怒涛の押しにも耐える砦の理性。
それでいて恋愛関係以外の察しの良さもいいので、イライラしづらいです。
まぁつまりは、安心してみていられます。
そして、5つ子という特殊性から始まりますが、展開は極めて王道です。
- 主人公の大切にしている子供時分の思い出の女の子が、五つ子の幼いころと酷似
- お互いの幼いころの写真を見ていないため、似ていることは主人公もヒロインもその事実を知らない。
- みんなそれぞれ何か問題を抱えていて、それを解きながら交流を深めるストーリー
- 5つ子個別にメインエピソード回を作って順に回していくスポットの当て方
さらに言えば、「見開きでのスチル的キメ」でしょう。
ヒロインの一番いい魅力を伝える見せ場では、とても破壊力のある見開き1枚絵で決めてきます。
これがすごく可愛い
読み返せば読み返すほど、そのキャラが好きになりますね。
絵作りが上手いのがいいんでしょうか。本当に何度もいいますが表情の書き方と持っていき方が上手い。
このスチル見開きがある種の”落ち”になっており、かなりきれいなエピソード区切りがつけられている印象があります。
まるで、美少女ゲームのCG回収
さらに、このシナリオのいいところは、「ヒロインと妹できっちり話が回せている」点でしょう。
(今のところ)下手なテコ入れや、サブキャラの増大などを気にせず、ヒロインとの6角関係に集中できる。
あんまキャラ増えすぎると管理も大変ですし、キャラ同士が薄くなりますからね。
あくまでも5つ子と主人公のやり取りに完結しているおかげで個々のヒロインに集中できて、蔑ろにされるキャラがいなくなっています。
これも、登場キャラを一定数で留めて個別ルートでも蔑ろにしないという昨今のエロゲのスタンダード的な
その御蔭か、ストレスなく、みんなを応援できるラブコメに仕上がっていると思いました。
みんな遜色なく応援していけるのがいいですね。
一挙手一投足に過不足なく萌えることが出来ます。
みんな魅力的な女の子
全員に特筆すべきは豊かな感情表現
魅力的なキャラクター作りと表情づくりがラブコメを盛り上げます。
2巻まででは三玖と一花が担当回を終えました。
ヒロイン力は三玖が強いです。
無表情でも、コロコロと感情が豊かに変わるのが可愛い。
最初に主人公に惚れ、事ある毎に可愛い嫉妬や喜びを表してくれるので、ビシバシ魅力が伝わってきます。
一番初めの問題解決ストーリーは三玖回だったので、その影響もありますね。
「責任取ってよね」
めっちゃ可愛かった。
あれは人気出たでしょうね。
多くが三久押しになったのでは?
でも一花さんもいいよ。
多分お約束的には当て馬ポジションですけど
わたしこういう挑発系お姉さん大好き。端々に母性も感じます。
花火大会の一花回良かったですね。
主人公の手助けを持って一歩踏み出して、そしてあの笑顔ですよ。
一枚見開きで「貴方の生徒でよかった」
キュンと来ました(*´∀`*)
さらに花火で一瞬三久と張り合うところもいいですね。
そしてその後、譲ったと見せかけて一番美味しいところをいただくのがお姉ちゃんっぽくて良かったです。
やはり1周目のメイン回を終えた二人がヒロイン力強いです。
でも、残り3人もポテンシャルを秘めている可愛さがありますね。
ニ乃も可愛いです。
素直になれない猫みたいなツンデレが、徐々に風太郎を内側に入れていく描写がいいですね。
姉妹の中に異物を入れたくなくて風太郎を排除しようとするけれど、どこかいい子感が拭い去れない中途半端なところもいいです。
そういう「ケンカ友達のような距離感」が他のヒロインにない魅力です。
まだストーリーメイン回来てないですけど来るのが楽しみ。
四葉も最初に歩み寄りを見せてくれた女の子で、その素直ないい子感がすごく心地よいです。
端々にナイスプレイで助けてくれるので、同胞感が好きな人は好きなキャラだと思います。
絶大な信頼を主人公に寄せる唯一のキャラで、なんというか、かなり特別なポジションにいます。
ただ一歩引いてた一花のストーリー回を2巻でやったので、よくもわるくも四葉だけ傍観者になりました。
今のままだと、惚れた時にどうなるかが想像付かないなぁ。ある意味で、現在一番の不遇ですね。
内を一番見せていないヒロインでもあるので、メイン回でどんでん返し期待してます。
そして何と言っても、正ヒロイン的ポジションの五月ですね。
まぁ、正ヒロインの悲しさとして無難な王道的属性がつけられていて他キャラに霞む面もありますが。
正統派だからこそ、まんべんなくデレが挟まっていて。ちょっとづつ距離を詰めてきます。
表情豊かに様々な関係性を見せていくので、やっぱりヒロインなんだなぁと思わせてくれます。
真面目ポンコツって結構好き。綾千ねねさん好き
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赤面やふくれっ面、”∞”口とかも可愛い。5姉妹の中でも特にコロコロ変わる表情が魅力的です。
とはいえ四葉と同じく内面情報が足りない。
そもそも五月から物語が始まっているので、もっと話が進まないと語れないキャラだと思います。
さて、だれが正妻になるのか。
メイン回の進み具合からも、6巻ぐらいまでは様子見ですね。
じっくり書いてほしいので、打ち切りとかは勘弁してほしい。
総括
それにしても勉強してねーな
まぁ家庭教師は舞台仕掛け要因であって、そこが主題じゃないから。
そこらへん僕たちは勉強ができないとはちょっと違う
=>「ぼくたちは勉強ができない」感想記事
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とかく、表情の変化と安心して萌えられるラブコメがとてもおもしろい作品です。
ラブコメの基本が押さえられており、突飛なところは少ないですが、丁寧に作られていると感じました。
春場ねぎ「五等分の花嫁」
「ヒロインが可愛い普通のラブコメ」で悶えたい、萌狂いたい人には特に、そうでない人もハーレムラブコメ試してみるならおすすめの良作です。

- 作者: 春場ねぎ
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