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オーバーウォッチ講座:オーバウォッチの歴史、ストーリー その1-2 未だ若きヒーローたち

前回1-1
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では、オムニッククライシスの発生と各国の様子を描きました。
大量に押し寄せるオムニックに、多くの国が為す術なく崩れていきます。
さらに、一部では自らのエゴを通そうと人間同士が争う始末。

時代は、ヒーローを必要としていました。
そんな中、後にヒーローになる子どもたちが時代の波を懸命に泳いでいました。
今回はそんな話。



クライシスと戦争で傷ついたものたち

世界全土を襲ったこの空前絶後の戦争は、多くの人から様々なものを奪っていった。
家を失い、家族を失い、衣食も覚束ずに、良識もモラルさえも崩れ行く。
親をなくした戦争孤児が世界中に溢れ、誰もが不安の日々を送っていた。

そんな中、クライシスによって運命を捻じ曲げられたものたちがいた。
それは、良い方向にも悪い方向にも。

とあるメキシコの戦争孤児

オムニッククライシスにより世界には大量の戦災孤児が生まれた。
midnightに襲われたメキシコにて、災害の中で生まれたとある少女もその一人だった。
彼女はオムニッククライシス時に生まれ、程なく両親をなくし、天涯孤独の身となった。


本来なら行き場のなく野垂れ死ぬはずだった彼女は、幸か不幸かコンピュータを自在に操る天才的なハッキングの才能があった。
Doradoの片隅から地元のギャング「ロス・ムエルトス」に参加し、様々な工作に手を染める。

そしてハッキングを駆使して全てを操っていく中で、少女はあることに気がつく。
情報を使えば人間さえも意のままに操ることができると。
そして、彼女は「誰も彼女を知らないが、彼女は全てを知っている」存在になっていく。
政治家の弱み、企業の不祥事、新鋭技術を盗み、大国の軍事秘匿をもいとも簡単に暴く。
あらゆる場所に潜り込み、あらゆる情報を集める彼女はやがて理解した。
「情報とは力なのだ」
やがて成熟した彼女には、すでに敵はいなかった。
いや、そもそも彼女の存在に気づく者自体がいなかった。
ーーーーーいないはずだった。

少女だった頃のソンブラ

アカンデ・オグンディムという青年

クライシスが起こる15年前、義肢設計会社を営むナイジェリアのとある名家に「アカンデ・オグンディム(Akande Ogundimu)」と名付けられた跡継ぎが誕生した。
Akandeはヨルバ人の言葉で「長男」を意味する。
そして、Ogunはヨルバでの「戦争と金属工学の神」だ。それに、dimu、すなわち「掌握する」という言葉が続く。
彼は、戦争と金属工学の神を掌握すべく生まれた子供として期待され生まれたと言える。


親の願いが通ったのか、それとも運命だったのか。
オグンディムは名家の御曹司としても、「金属工学を生業とする」義肢会社を率いる次期社長としても高い知性とカリスマ性を備えていた。
彼は、その知性と才能を存分に活かし順調に会社の事業拡大と成長に貢献していた。
とはいえ、プライベートではそのほとんどの時間を趣味の格闘技に費やしていた。
そう、金属工学だけでなく「戦い」にも明け暮れていたのだ。


彼はアフリカの伝統的な格闘技であるダンベ(左手を盾、右手を槍に形意した打撃系格闘技)やギディグボ(レスリングに似たつかみ系の格闘技)を中心に、レスリングを含む近代格闘技も学び、それはもはや趣味の範疇に収まるレベルのものではなかった。
様々な格闘技を自らに取り込み、それらの長所を学んだ彼は、それらを合わせて「オグンディム流格闘術」とも呼ぶべきスタイルに昇華していった。
相手の動きを読む洞察力と恵まれた体格を生まれながらに持ち、その凄まじいスピードと力を活かした戦いを得意とするオグンディムは、やがて趣味の格闘技を実戦に持ち込みアフリカ中の様々な大会に参加するようになる。
名家の御曹司、カリスマを持った義肢設計会社次期社長、そしてアフリカ有数の格闘家。
アカンデ・オグンディムの経歴は華々しいものだったといえる。

アカンデ・オグンディム


しかし彼が15歳のとき、世界は唐突に変貌した。
世界を巻き込んだ混沌と混乱「オムニック・クライシス」
アカンデ・オグンディムはその後10年に渡る戦火の中で自らの右腕を失い、こよなく愛した格闘家としてのキャリアは全盛期を迎える前に突如として終わりを迎えた。


もちろん実家の会社は義肢を得意とする設計会社であり、彼のために作られた右腕の義肢はサイバネティックス技術の粋を集めた特注品であった。
そして、そのサイバネティクス義肢は失った右腕の代わりとなるだけでなく、これまでとは比べ物にならない”力”を彼に与えた。
だが、「高性能な義肢」はもはや格闘家の右腕ではなく機械兵器だ。
義肢であることはすなわち、格闘技大会への参加資格を失うことを意味した。

プライベートの時間のほとんどを使い熱中した格闘技。
オムニッククライシスによって格闘家としての将来を閉ざされた彼は、なんとか仕事へ情熱を向けようとしたが心の虚無感が満たされることはなかった。


なぜ、自分は格闘技をやめなくてはいけなかったのか。
なぜ、このような不幸が降りかかるのか。

そして、彼の絶望と挫折はとある「ドゥームフィスト」と呼ばれる悪夢を招くこととなる。

アンジェラ・ジーグラーという少女

スイスに住むアンジェラ・ジーグラーは、幼い時分に戦争で両親を失うこととなった。
(公式には、この戦争がオムニックとのものか、人間が起こしたものかは発表されてない)
家族ぐるみで付き合いのあったリンドホルム家の大黒柱、トールビョーン・リンドホルムも、また争いに巻き込まれていった。


戦争に両親を奪われた彼女は、争いを憂い、戦争によって傷ついた人々を救うことを誓う。
そして、神様は彼女に「確かな才能」を与えていた。
勉学と医療技術の発展に勤しんだアンジェラは、ティーンエイジャー(13-19歳)の若さにして医療技術、特に再生医療の天才としての地位を確立する。

皮肉なことに、クライシスの悲劇は一人の名医を育て上げたのだった。
そして、彼女は後に「慈悲(マーシー)」と呼ばれることとなる。

アレクサンドラ・ザリアノヴァという少女

バスティオンが大量に押し寄せるロシアの最前線、シベリアにて。
RDFが果敢に戦いながらも戦火が押し寄せる1つの寒村に、ある女の子が生まれた。

アレクサンドラ・ザリアノヴァと名付けられた少女は、『ザリア』の愛称で親しまれ、クライシスでボロボロになった故郷を見ながら成長していく。
「大切なものを守れる強さがほしい」と胸に誓いながら。

それは才能ある彼女を一層努力させることとなる。
少女が世界最強の女性の1人と呼ばれるまでに成長することをこの時は誰も知らない。

デッドロックギャングの創設

アッシュ家の長女「エリザベス・カレドニア・アッシュ」

エリザベス・カレドニア・アッシュは、アメリカ南西部に住む裕福な特権階級の家庭に生まれた。
両親は敏腕なビジネスコンサルタントとして活躍しており、毎日世界中の大企業から引っ張りだこ。
家にはいつも親が居らず、彼女はひとりぼっちの毎日を過ごすことになる。

彼女の親は「将来に必要なものは何でも用意しよう」と彼女に様々なものを買い与え、アッシュは様々な技能を身に着けていく事になるが、彼女は別にそんな物はいらなかった。
約束された将来?使い尽くせぬお金?大きな家での大きな贅沢?
そんなものよりも、家族が欲しかった。
誕生日を一緒に祝ってくれる、自分に何かあったら心配して見に来てくれる。
そういう家族が欲しかった。
しかし、彼女の両親は代わりにオムニック執事のBig Omunic Butler(通称BOB)を購入し、そして仕事に出かけていった。
誕生日の日も、何かあった日も、家には誰もいなかった。
いたのはオムニックだけだった。
アッシュの誕生日

マクリーとの邂逅

親の愛情を感じられないまま育ったアシュは、幼少時代を苦悩して過ごす。
学校でのトラブルや喧嘩は日常茶飯事。
双方の親の呼び出しもよくあったが、それでも彼女の両親が来てくれることはなかった。
アッシュ幼少期の学校

買い与えられた環境で射撃能力を鍛えた彼女は更に非行に走る。
アッシュの射撃練習

彼女の悪行は過激化し、警察にもお世話になり、少年院にも入れられた。
少年院のアッシュ

だが、それでも両親が来てくれることはなかった。
結局警察からの釈放後に来てくれたのもBOBだった。
BOBのお迎え

結局、両親は彼女を全く気にかけず、すべてBOBに任せていたのだった。


鬱屈した毎日を過ごしていたアッシュ。
だがある日、運命の出会いを果たす。
当時名を馳せていた悪童にして、近隣一体を縄張りとするアウトロー。
ジェシー・マクリー。
二歳年下の彼との偶然の出会いが彼女の新しい一歩だった。

気があった二人は半ば場当たり的に次々と犯罪行為に手を染めていく。
彼女にとってはじめての、刺激的で、ワクワクして、そして繋がりを感じられるとても楽しい経験。
獲物を出し抜く爽快感。お目当てを奪って逃走するスリル。

こうして天職に目覚めたアッシュは、アウトローの世界にどっぷりはまっていった。

デッドロックギャングの創設

「誰にだって、家族は必要だ。だって人は、決して一人じゃ生きていけないから」

マクリーとアッシュは様々な犯罪を成功させ、名を上げていく。
そして、アッシュは思った「完璧な家族を作ろう」
だって、人は一人じゃ生きていけないから。

アッシュとマクリーは2人の仲間と一緒に4人で一つのギャングを立ち上げた。
デッドロックギャング誕生
彼女の傍らには、幼い頃より付き従ってきたBOBの姿もあった。
ならず者4人と、オムニック1体。
その後世界に名を轟かすデッドロックギャングの誕生である。

彼らは世間の注目を集める大きな盗みを成功させ、着々と名を上げていった。
(このときのエピソードは不明。ギャングの創設者である残り二人の名前も不明)




以上。
ヒーローたちの子供の頃の話でした。
次はオーバウォッチ創設エピソード

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