citrussinのチラシの裏

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オーバーウォッチ講座:オーバウォッチの歴史、ストーリーについて知っておくと、ゲームをもっと楽しめる その4-2 オスロ襲撃事件とヴェネチア事件

初めての方はストーリー記事その1へ(リンク)

前回
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では、ゲンジやモイラが如何にブラックウォッチに参加していったかを語りました。
新たに加わった2人のヒーロー。そして、力をつけていくブラックウォッチ。
しかし、それは薄氷の上にあったパワーバランスを傾かせることに繋がっていました。
そして、オーバーウォッチを語る上で絶対に外せない大きな事件が起こります。
タロンの存在をオーバーウォッチが認識し、オーバーウォッチVSタロンが鮮明になった事件。
 
オスロ襲撃事件と、ヴェネチア騒動
 

2018/05/22 記事大幅改定



とある裏側で

世界のすべてを統治するかのごとく急速に力を増すオーバーウォッチとブラックウォッチ。
それは、世界を裏から動かす”奴ら”にとって、少々目障りになってきた。
(ただ、奴らの目的は未だ判明していません)
また、タロンも同じく、巨大化する「正義」を疎ましく思い始めていた。


そしてある日、密かに全てが動き出した。
当初の計画通り、世界ヒーローとなったオーバーウォッチをエスケープゴートとして解体し、そしてーーーー。


世界的テロと、正体不明の黒幕

オーバーウォッチ黄金期の話はその3参照
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オーバーウォッチは正義の使者としてオムニック・クライシスを終わらせたはずだった。
そして、その後長きに渡り世界の守り手として平和維持と科学的発展に努めてきた。
が、中には「彼らは大きな力を持っている。そして力を持った集団には厳重な監視が必要だ」という主張をする人もいた。


仮初の平和に満たされる世界。
しかし今もまだ延々と世界中で続くオムニック不審、テロ行為、異常気象による災害。
この危機に対して、なぜか世界中の国家は一切手を取り合おうとしない。



そして突如として、世界中で大規模なテロや抗争が起こるようになる。
オーバーウォッチが全世界で頻発するテロに対処している内に、オーバーウォッチの影響力は徐々に衰えていった。
そして、出所不明のとある噂が広がる。

「いつまでも平和にならないのは、オーバーウォッチが原因なのでは?」

どこからか流れてきた噂は不自然なまでの速度で世界をめぐり、それは”何か”の手によって歪められ、市民は少しずつオーバーウォッチの腐敗を疑いはじめることとなる。
まだ信じるものは少なかったが、しかし噂は急速に浸透していった。

オスロ襲撃事件とタロン

怪しい噂が世界中を駆け巡り、不可解なテロ行為が世界中で頻発する中、明らかにオーバーウォッチの人手は足りなくなっていた。
それに追い打ちをかけるように、警戒が薄くなった各地のオーバーウォッチ施設への襲撃事件やオーバーウォッチエージェントに対する妨害事件も多発していた。

オーバーウォッチは徐々に徐々に追いつめられていた。
過失を含む「重大なミッション障害」。腐敗に通じる幾つかの証言。誤った危険物管理。
様々な秘密が「匿名者の内部告発」という形で少しずつ暴露され、中には暗殺と誘拐のような仕事をしている秘密組織があるのではないかなどの陰謀論まで囁かれた。
エージェントはひっきりなしに世界中を飛び回るが、出所不明の噂は国際社会やオーバーウォッチ上層部の不信を呼び、オーバーウォッチの行動は次第に制限されていった。
「オーバーウォッチを監視すべきできはないか?」「オーバーウォッチの行動を縛るべきではないか?」
栄光あるヒーローと言えど、強力な個人に対しては慎重な監視が必要である、と。
日に日に締め付けが強くなりオーバーウォッチが頼りにならなくなっていく中、極秘任務で動き回るブラックウォッチは多くの違法行為に手を染めざるを得なかった。
そしてその違法行為が上層部の不信感を更に煽る。


この事態の打開に向けオーバーウォッチが調査していた矢先、ノルウェーのオスロにあるオーバーウォッチの施設が大規模な襲撃を受ける。
(オスロ襲撃事件の細かいエピソードはなし)

=>オスロ襲撃についてのストライクコマンダー・モリソンの発言については公式ニュース参照
=>[ARCHIVE] Overwatch Officials Respond to Attack on Oslo Facility - News - Overwatch


もはや状況は一刻を争う。
オーバーウォッチの精鋭エージェントたちは数々の妨害工作の中、この事件の犯人をとあるテロ組織のものであると突き止めることに成功する。

クライシス発生前後に組織された無慈悲なテロ組織タロン(Talon)。
=>タロンについては1-1参照
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彼らの根本の目的やその思想についてはほとんど知られていない。
(”奴ら”との関係も不明。構成員は各々の考える「タロンの理想」に従う目的を持つ)
彼らは非常に無慈悲で凶悪な組織であり、ただただ混乱を煽り、一般人や非戦闘員を殺すことに喜びを覚えていることだけはわかっている。
(クライシス後の暗躍を見ると、現在の目的はオムニックと人間との間の対立を再燃させることを重視している模様)

目的も思想も不明の、しかし大きな力を持った謎のテロ組織。
この時オーバーウォッチはようやく宿敵の姿を捉えたのである。
そして、それは今後も続くタロンとオーバーウォッチの長い戦いの火蓋が切られた瞬間でもあった。


事件の容疑者をある程度固めたオーバーウォッチであったが、容疑者の中には権力を持つ人間が多数存在していた。
オーバーウォッチへの不審が高まる中、権力を持つ彼らを一方的に犯人扱いはできない。
ジャック・モリソンは「オスロ事件の調査の結果、多数の容疑者を特定した」と報道したが、さらなる詳細は報道できなかった。
それは、ある意味タロンの情報工作にオーバーウォッチが手詰まりしたことを意味していた。



レトリビューション

“ブラックウォッチがそこにいたことは誰にも知られてはならない”


タロンによるオーバーウォッチ施設への襲撃と、民衆に対する噂の流布。
オーバーウォッチは窮地へと追い込まれていた。

このまま黙ってタロンの好きにさせる訳にはいかない。
タロン対策の指揮にあたっていたジェラール・ラクアは、ブラックウォッチと共同して情報を収集。
この一連の襲撃事件のリーダーがタロンの幹部アントニオ・バルタロッティであることを突き止める。


しかし、アントニオはベネチアの有力なビジネスマンとしての表の顔を持っていた。
彼を捕らえようとしても、数々の権力者とつながっているためすぐに逃げられてしまう。
だが部下を逮捕できれば、芋づる式にアントニオを拘束し、謎の集団タロンの尻尾を捕まえられる。
「また共に働けて光栄に思う」
ガブリエル・レイエスとマクリーは、次回作戦をジェラールと打ち合わせ、固く握手を交わす。
作戦は大詰めの段階を迎えていた。


だが、その作戦もタロンに筒抜けであった。
握手を交わしたその日、レイエスとマクリーの眼の前で、未だジェラールが詰めている作戦準備施設が爆破される。
かろうじてジェラールを救い出したレイエスとマクリーであったが、ジェラールは重体、そして作戦施設にいた多くの同士が死亡した。


タロン対策のリーダーであったジェラールはベッドの上で昏睡状態であり、オーバーウォッチ司令ジャック・モリソンは国家間のシガラミに囚われている。
更にオーバーウォッチ自体が様々な圧力を受け、がんじがらめにされていた。
「公式に命令を出すことはできん」
己の無力さに憤るジャックに、レイエスはつぶやいた。
「なら非公式だ」


規則の中にあるオーバーウォッチには限界がある。
タロンはそこを突いてきた。

だが、それは間違いだ。
なぜなら、俺を縛る規則などひとつもない。

ブラックウォッチは縛られない


この爆破事件のエピソードはコミックになっています。
あの時そこで何が合ったのか。公式コミック「レトリビューション」を是非読んでください。
=>公式コミック「レトリビューション」
 
 

ヴェネチア事件

やつを生け捕りにし、法の裁きを受けてもらう。
単純な任務のはずだったんだが・・・・
 
マクリーの独白より


イタリア共和国北東部ヴェネチア。「リアルト橋」近く。
美しい景観と大運河が走る観光スポットこの街は、そこに広大な不動産を抱えるアントニオ・バルタロッティとタロンの本拠地でもあった。

  • リアルトのアントニオ所有不動産にはタロン用の隠しアジトが数多くある。

リアルトのアジト


厳重な警備がされており、リアルトへの道筋も一筋縄ではいかないタロンの要塞。
まずブラックウォッチは潜入に先立って監視装置を輸送することにした。エージェントXXXXがXXXXとして潜入したが、結果XXXXXXXとなった。
注:このエピソード(特に潜入したエージェントの正体)については、ほぼ情報が開示されておらず、今後のイベントまたは新キャラクターに関わるものと考えられます

楽団の衣装かバーテンダーかで悩んだ末、密かにバーテンダーの変装で潜入したブラックウォッチ。
(マクリーが客とちょっとした騒動を起こしたものの)無事リアルト内部に侵入する。
ストライクチームは4人。

  • ガブリエル・レイエス
  • ジェシー・マクリー
  • シマダ・ゲンジ
  • モイラ・オデオレイン

4人は軽口を叩きながら、子供の手をひねるようにタロンの中心部へと進軍していく。
先日「化物に進化」したばかりのレイエスは、初の慣らし運転といったところだ。
=>レイエスのオデオレイン実験は前回参照
=>オーバーウォッチ講座:オーバウォッチの歴史、ストーリーについて知っておくと、ゲームをもっと楽しめる その4-1 ブラックウォッチ黄金期 - citrussinのチラシの裏

厳重な警備を物ともせずアントニオの邸宅を制圧し、彼と対面した4人。
しかしそこに待っていたのは、護衛もつけず、したり顔でニヤニヤ笑うアントニオの姿だった。

アントニオ

「これはこれは、コマンダー・レイエス」
「オーバーウォッチが罪のない一般市民を誘拐するのかね?」
「仮に私を逮捕したとしても、すぐに釈放されるのは目に見えている」
「むなしいかな?」

こちらを嘲笑いながらアントニオは余裕顔を崩さない。
そして、そのとおりだった。
ここでアントニオを逮捕しても、彼の友人が、彼の権力が、彼を即日釈放させるだろう。
必殺の手を持っていたオーバーウォッチチームは証拠資料ごと爆破され、リーダーであるジェラールは未だ病院で目を覚まさない。

悪の前に、正義は無力だった。
死んでいった仲間も、重体となったジェラールも報われず。
オーバーウォッチも、ブラックウォッチも、その全てが無駄に終わる。


「これ以上は時間の無駄でしかない」

勝ち誇ったアントニオの勝利宣言を目の前にして、レイエスは静かに嘆息した。
そうだ、そのとおりだ。
ーーーそんなこと、時間の無駄でしか無い。

レイエスは静かにショットガンを前に向け、ようやくニヤけるのをやめたアントニオの間抜け面に銃弾を打ち込んだ。
アントニオ殺害


「なんてことしやがる!!!」
マクリーの叫びとともに、けたたましく鳴り渡るサイレン。
極秘で、誰にも知られずに行う秘密任務のはずが、ヴェネチア中を巻き込んだ大騒動に発展する。

「とにかくココから逃げるぞ」
そして4人の逃亡劇が始まった。

ブラックウォッチストライクチーム

タロンの実行部隊であり経験豊かな傭兵「トルーパー」
タロンのエリートオペレーターとして、遺伝子操作とサイバネティック強化をされたスーパーソルジャー「エンフォーサ」
エンフォーサから更にスピード、隠密性、平衡感覚を強化された強化人間「アサシン」
タロン内でも特筆すべき暗殺技術を持ち、最先端の軍事兵器を操る「スナイパー」
特に大掛かり遺伝子操作が行われ、強力な外骨格と興奮剤により攻撃力が超強化されたエリート兵「ヘビー・アサルト」

タロンの精鋭を躱し、殺し、そしてなんとか脱出艇にたどりつく。

ヴェネチア事件脱出


疲労困憊の中任務を終えた彼らを待っていたのは、やらかしてしまったことの後始末であった。




この日、オーバーウォッチの闇、全ての泥をかぶる正義の裏側。
「犯罪を止めるために犯罪を犯す」秘密組織ブラックウォッチの存在が世界中に知れ渡ることとなった。
そしてそれは、民衆に、上層部に、各国に、オーバーウォッチの腐敗を疑わせる重大な事実となってしまうのである。
ヴェネチア事件の報道


事件後に書かれたヴェネチア事件の任務記録は公式サイト参照
後始末のエピソードについては次の記事で書きたいと思います。
=>[ARCHIVE] VENICE MEMORANDUM DECLASSIFICATION - News - Overwatch




ヴェネチア事件については、PvEイベントが行われました。
前後のムービーも含め動画に撮ってyoutubeに上げたので、プレイできなかった人は動画参照してください。
モイラがミスってるのは許せ。初見なんだ。

www.youtube.com





ペイロードマップ「Rialto」

リアルト(ヴェネチア)はこのヴェネチア事件と、ずっと後で起こるドゥームフィストVSヴィアリの舞台となるマップです。
観光客で賑わい、仮装して街を歩くマスカレードでも知られるこの街は、裏ではタロンの本拠地として機能する闇の街でもあります。

以下公式の紹介を抜粋

イタリア政府はヴェネツィアを保護するための大規模な施策を行っており著しい結果を残しています。
この美しい町を訪れる観光客は、郷土料理を味わったり、ゴンドラをのんびりと楽しんだり、ガレリア・ダルテ・オムニカを訪れたり、シンプルに運河沿いを歩いき景観を楽しんでいます。


リアルトの街並み1
リアルトの街並み2

  • 攻撃側はオムニックアーティストLeonora Botruvioのギャラリーから開始。
    • ギャラリーの裏手にはブラックウォッチのメンバーが脱出に利用した中庭がありますが、ペイロードマップでは行けない模様。

リアルト攻撃側開始位置

  • オムニックがデザインしたアートなだけあって個性的なアートが並ぶ。
    • リアルトを攻撃側で訪れた際は、是非最初の攻撃開始前待機中に芸術を鑑賞しよう。

レオノーラのアート

  • ペイロードには大量のワイン?を積んだ貨物

リアルトのペイロード

  • 防衛側のセカンドリスポンはアントニオ邸宅前にある地下武器庫

リアルトのアジト

  • 攻撃側はワインを最終地点の教会まで運ぶ。
    • なぜワインを運んでいるだけで防衛側に攻撃されないといけないのか・・・
    • リアルトはいくつかの舞台(ヴェネチア騒動前に起きた潜入騒動、ヴェネチア騒動、マスカレード)になっているため、まぁ後日エピソードが明かされると思われる。

リアルトの教会

  • 教会の裏側はタロンの内部評議会の円卓
    • なのでワインを運んでいると見せかけて、なんか仕込んでるんだろうなぁ・・・・

タロンの内部評議会円卓






まだ、ストーリーと関連するマップ情報やイースターエッグが詳しくわかってないので、ある程度精査できてから追記します。




以上
オーバーウォッチ凋落の原因となる最初の事件「ヴェネチア事件」でした。
次はヴェネチア騒動の後始末の話。



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