citrussinのチラシの裏

ゲームや読書感想、日々のことを適当につづる日記。TwitterID @sinensis197

オーバーウォッチ講座:オーバーウォッチの歴史、ストーリー その11 世界はヒーローを求めている

初めての方はストーリー記事その1へ(リンク)



前回その10-4では
www.citrussin.com
タロンたちの暗躍を語りました。
オーバーウォッチが消え表向きのテロがなくなった現在、世界は密かに汚職と陰謀と腐敗が蔓延り、混沌が人々を脅かしています。
しかし今再びオーバーウォッチは集結しつつあります。
そして、助けを求める声がする限りヒーローは必ず現れるのです。

2018/07/02 大幅改稿



再会したヒーローたち

ウィンストンに最初に呼応したのは、彼の友トレーサーだった。
彼らはすぐさま再開し、現状の混乱の原因を究明しようと動き出す。
=>リコールについてはその9
=>オーバーウォッチ講座:オーバーウォッチの歴史、ストーリー その9 ヒーローは死なず - citrussinのチラシの裏



政治腐敗、企業汚職、そして暗躍するタロンと過熱化する紛争。
様々な事件が世界で起こっていた。
彼らもKing'sRowで起きた大事件の渦中に巻き込まれ、しかしテサルカを助けることはできなかった。
=>テサルカ暗殺事件については10-4
=>オーバーウォッチ講座:オーバウォッチの歴史、ストーリー その10-4 タロンの暗躍:テサルカ暗殺事件とヴォルスカヤ襲撃事件 - citrussinのチラシの裏


そんな中ウィンストンとトレーサーは、何者かによって嘗てのオーバーウォッチメンバーが暗殺され、更にオーバーウォッチに関する資料が廃棄されていることに気づく。
そしてその影には、黒衣の死神の姿があった。

オーバーウォッチの全てを抹消するために活動する傭兵「リーパー」。
彼を追って世界中を飛び回る内に、ウィンストンとトレーサーはあることに気が付く。
自分たち二人さえも狙われている。
命の危険をかいくぐりながら二人は情報を求め、そしてある計画にたどり着いた。



それはかつてNUMBANIの高層ビルを一振りの拳で粉砕した恐るべき兵器。
ウィンストンが知力の限りを尽くして逮捕したドゥームフィスト。
彼のガントレットをタロンが奪還しようとしているというものだった。

二人は急いでNUMBANIに急行する。
ちょうどDoomfistのガントレットは、NUMBANIの博物館で展示される予定だったのだ。


博物館襲撃事件までの話は情報が少なくてほとんど予想になってます。

ハイブリッドマップ:ヌンバーニについて

市の創設を祝う今年のユニティ・デーの祭典の一環として、かの悪名高い”Doomfistのガントレット”が遺産博物館で展示される。
=>ドゥームフィスト収監については、6-2参照
=>オーバーウォッチ講座:オーバウォッチの歴史、ストーリー その6-2 崩壊していくヒーローたち - citrussinのチラシの裏

  • Numbani遺産博物館(防衛側のリスポン地点)

Numbani遺産博物館


攻撃側は、ガントレットを奪おうとする防衛側の妨害をくぐり抜けながら、ガントレットを博物館まで運んでいく。

  • ペイロードは、ガントレットが積まれた浮遊車両。

Numbaniのペイロード



注:
プレイアブルキャラクターにドゥームフィストが参戦した後、(ストーリー上で)Numbaniに対しドゥームフィストが襲撃しました。
それに伴いマップオブジェクトが更新され、ドゥーム参戦後のNumbaniマップはドゥームフィスト襲撃後仕様のマップになってます。

ドゥームフィスト脱獄については次回のエピソードで書きます。


現在のゲーム内マップでは展覧会も終了。ドゥームフィストが奪ったことでペイロードも様変わりした。

  • ドゥームフィスト脱獄直後

ペイロードの上のケースを割って盗まれたドゥームフィストのガントレット

  • その後

ヌンバーニペイロード現在


君、ヒーローの素質あるかもよ?

NUMBANIの遺産博物館。
市の創設を祝う今年のユニティ・デーの祭典の一環として、かの悪名高い”Doomfistのガントレット”が、遺産博物館で展示される。


博物館にはかつてのオーバーウォッチの戦いを語るムービーが流れ、様々な遺物が展示されている。
=>ここで示された未確認のオーバーウォッチヒーローについては用語集を参照
=>オーバーウォッチストーリー:人物&組織集団名用語集 - citrussinのチラシの裏

そこに、弟を連れた少年がやってきた。
無邪気にオーバーウォッチをかっこいいと語る弟にたいして、兄である自分はそんなにはしゃげない。
「ヒーローなんていやしなかった。オーバーウォッチは犯罪者の集団なんだよ」
うつむいたままの彼は弟より少しだけ大人だったのだ。


中央には目玉展示が飾られている。かつてNUMBANIをたった一人で崩壊の危機に陥れたDoomfistのガントレット。
弟が無邪気にかっこよさを語る。
「すっげぇ。Doomfistのガントレットだ!」

興味なさげに少年が目をそらしたその瞬間。
大きな爆発音が鳴り響く。
そして、弟が上を向いたその時、空からデカイゴリラが振ってきた。


ウィドウメイカーによって地に叩きつけられたウィンストンは即座に起き上がり、凶弾からその兄弟たちを守る。
「こんにちわ。展覧会は楽しんでいますか?」


更に空から襲来するリーパーと、ウィドウメイカーの背後を取るトレーサー。
監視員がサボってゲームをしている間に、展覧会内は戦場となっていた。
二人の兄弟は物陰に隠れながら戦いを見守る。


戦いは五分五分かに見えた。
しかし、その時リーパーがultを発動する。
吹き飛ばされたトレーサーの制御装置のパワーが切れ(ブリンク回数が尽き)、ウィンストンはリーパーの散弾に倒れ伏した。
そして、ウィドウメイカーの手がDoomfistのガントレットに伸びる。

「やばい、やばいよ」
弟の焦る声が耳に届いたとき、少年は恐怖を振り切って決意を固めた。
「お前は、ここにいろよ」

リーパーの挑発にウィンストンが猛り(ult状態)、トレーサーのパワーが回復し、敵の目がそちらに向いたその時。
彼はその死線をかいくぐって、Doomfistのガントレットの直ぐ側まで走り込む。
再びトレーサーを退け、ガントレットを奪おうとしたウィドウメイカーの目に写ったのは、空っぽになったショーケースだけだった。


探し回るウィドウメイカー。
兄が見つかりそうになったとき、弟が声を上げる。
「あぶない!」
ウィドウメイカーは、声を上げた弟の方にスコープを構える。

「おい!」
背後からの声。
後ろを向いた彼女の目の前には、ガントレットを構えた小さな子供がいた。
少年が装着したガントレットは唸りを上げてウィドウメイカーを吹き飛ばす。

吹き飛ばされたウィドウメイカーが起き上がったときには形勢は逆転していた。
トレーサーと激高ウィンストンに追い詰められ、リーパーとウィドウメイカーは逃走するしかなかった。



静まり返った展示会場。
子供の手には、衝撃に耐えきれず外れてしまったガントレット。
彼がガントレットをトレーサーに手渡し、トレーサーはその小さな勇者を見つめながらこういった。

「君、ヒーローの素質あるかもよ」

再び同じ展示場所にガントレットを返して、去っていくトレーサーとウィンストン。


小さな弟は喝采を叫んだ。
「かっけぇーーーーーーー」

ヒーローはいないとうつむいていた少年の目にも、輝きが灯る。


世界にヒーローはいる。
そして誰かを助けたいという一欠片の勇気があるならば、君もその一員になれるのだ。



公式ムービー出てます。参照しましょう
www.youtube.com


ただの子供に出し抜かれたウィドウメイカーは、この失敗をえらく恥じているようで、
リーパーとともにチームを組むと

「あの博物館のような失敗はごめんよ」

と愚痴を吐きます。


世界はヒーローを求めている

この事件の次の週。
月曜日に発生した「ミュージアム強盗」があり、そこで争いがあったことを各報道が伝えた。
何の目的かは不明だが、この強盗事件には元オーバーウォッチ諜報員 数名の関与が疑われている。(当然のごとくタロンの文字は一文字も出ない)

そして世界報道期間Atlasニュースには、”オーバーウォッチの帰還”という文字が踊った。


国連は元” 諜報員の存在を認めた上で、無関係であると声明を出す。

「われわれ国連はオーバーウォッチを解体し、彼らの活動に対し何一つとして権限を与えていない。オーバーウォッチ再設立は依然として許可されるものではない」。

だがしかし、待って欲しい。
オーバーウォッチは解体したと言うが、「オーバーウォッチの最期」を見届けた人間は誰もいないのだ。

クレムリン宮殿からダウニング街10番地まで、世界中の首脳たちはオーバーウォッチの違法活動についてすぐさま厳しい非難声明を出した。
しかし民衆はどうだろう。
彼らの暴走するパワーに怯えながらも期待しているのではないだろうか。


偶然そのミュージアムでの争いに巻き込まれた子供が二人いた。
トレーサーと思わしき人物が彼らにヒーローの資格ありと表彰した時、年上の子供の目に宿った光。
それを私たちは知っている。


希望

無くてはならないものだ。



Atrasニュースの記者はこう語っている。

オーバーウォッチの話題が挙がると、私の世代はとてもワクワクした気分になる。
私達にとって、オーバーウォッチは私達世代そのものだ。


しかし、私達オーバーウォッチ世代は年をとってしまった。
かつて私たちは希望を信じたがダメだった。
しかし希望はまだ私たちのそばにある。
そしてまだ誰なのかは分からないが、彼らはその希望を思いもよらない方法で運んできてくれるのだ。

これから先のことはわからない。
今は、”現在”なのだから。
しかし、未来はどうなるだろう。


大切なのは、昔のオーバーウォッチが私達を落胆させたからといって、
新しい世代のヒーローも同じように恐れるべきなのか?なのだから。

きっと違う。



そう、
世界はヒーローを求めている


そして、
そのヒーローとは君自身かもしれない。





オーバーウォッチマーク




アトラスニュースの記事は、だらだらオーバーウォッチさんが毎度のこと日本語訳してくれていますので読みましょう。
overwatch.hatenadiary.jp





以上。
ここまでが時系列上でゲーム発売開始エピソード=博物館襲撃事件までに起きたエピソードです。
ただ、オーバーウォッチ世界では博物館襲撃後も様々な事件が起き、その結果エピソードも増えていきました。
まだまだヒーローたちの物語は続きます。



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