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citrussinのチラシの裏

ゲームや読書感想、日々のことを適当につづる日記。TwitterID @sinensis197

以前もおすすめしたが、物語が進みおすすめポイントが増えたので再度推す。ペトス先生の「亜人ちゃんは語りたい」は改めておすすめしたい人外娘系コミックの入門書

さて、以前ブログの最初の時期におすすめしていたコミックがある。
人外娘系でも非常に人間に親しいキャラを扱い、入門書としてピッタリの作品。
ペトス先生の「亜人ちゃんは語りたい」
www.citrussin.com
1巻を読んだところだったのでただただかわいいかわいい言ってるだけの記事だった。
いや、何しろ可愛いのだ。
私の推しはデュラハンの京子ちゃん。
めっちゃかわいい。
しかし、巻を追うごとにみんな魅力的で、選べなくなってきた。
最近のトレンドは佐藤先生。

とは言え、アニメ化も決まり、4巻も発売された昨今。
物語が進み、ただ可愛いだけでない魅力が増えてきたので、再度おすすめしたいと思い記事を書くことにした。
この作品のポイントは、「亜人(つまり人外娘)が現実にいた場合の思考実験」という趣が強い。
つまり「人との軋轢」や「生物学的な考察」を基軸とした人外コメディなのだ。
そういった解釈を楽しむ作品としてもよくできている。
このまま可愛いだけで終わらしてはいけないと思い、再度おすすめ記事を書きます。

注:
この作品で一番おすすめのポイントである、「人外娘が可愛い」という点はすでに紹介しているため割愛。
この記事では、もう一つの「思考実験的楽しみができる」という点を推したいと思います。


人と亜人の壁に理解という橋をつなげるディスコミュニケーション解決型ストーリー

主人公にして亜人ちゃんと語るのは亜人に憧れと興味を持ち続けて大学を卒業した生物学専攻の教師。
彼は「全く亜人と出会えない環境&研究の規制」に憤りを覚えていた。
彼ら彼女らを知ることでより亜人への理解を深めたい。。。。
なのに世間は亜人を亜人として扱うことを一種の「差別」と捉えていた。
そんな中生物の先生として配属された学校には4人の悩める亜人ちゃんがいた。
「家族は”普通の人間”であり、亜人と人の見えない壁に悩む吸血鬼」
「自らの身体の特異性と友達との距離、そして淡い恋に悩むデュラハン」
「自分の能力が人を傷つけるのではないかと不安に思い孤立していく雪女」
「自らへの純粋な好意と種族特性に誘惑された好意の区別に悩むサキュバス」
彼女たちとの対話により、少しずつ亜人を理解し、それぞれの悩みも解決していく亜人コメディ

的な。そんなストーリー。
4巻でクラスメイトたちが亜人ちゃんたちに一歩踏み出すシーンの一言が印象的ですね。

「亜人のことってさ、同じ人間だと思ってていいのかな?」
「亜人は人と”違うところもある”。そういう部分をちゃんとりかいしてあげなくていいのかなって」
「そこをみないで”同じ人間だー”なんて、それこそ差別なんじゃないかな」

4巻より抜粋

彼女達の”ちょっと人とは違う部分”。
それを語り合うことにより、理解し、悩みを共有し、そして知っていく。
ディスコミュニケーションの解決としては非常にまっとうな方法です。
でも、現実でも意外とできている人っていないんじゃないでしょうか。

人外特有の可愛さや問題が生物学的考察につながる思考実験コメディ

頭を抱えられると安心するデュラハンってのがとてもかわいくて好きです。
テレ顔になりつつ「彼氏ができたら頭だけ抱えてもらってデートしたい」って言う京子ちゃんが素晴らしく好きです。
でも、そこにはちゃんと事情があって、デュラハンという”頭と体が分離している”種族だからこその好意表現があるわけです。
そういった問題や謎を深めていくストーリー展開がこの作品は上手い。
考察のやりがいがあります。4巻では物理数学系の友人も登場。
胃カメラを飲んだら喉が見えたデュラハンとか、汗をかかない雪女が凍らした汗とか。
「吸血鬼が血を飲まずに生きるってどんな感じ?」
「先生、ベジタリアンって肉食べないらしいけど、どうおもう?」
「え、、、すっげーなーって」
「そう!その感じ」
みたいな。回答の出し方やそこにたどり着くまでの考察、そして悩みの解決方法が非常に考えられていてこの作品をより面白くしています。
吸血鬼はどんな首筋を一番噛みたいかみたいな。
本当に日常に彼女たちがいたら、こういったことで悩むのではないかなーという思考実験が楽しいコメディです。

人と人外の間に橋を架けるディスコミュニケーション物

人間はそれぞれ全く違う考え方をするので根本は絶対に理解し合えないものですが語り合うことはできますよ。
という趣旨があるのではないかなーと。
小難しく考えれば。
2巻の雪の話や4巻の最終話が非常に顕著ですが、それ以外にも様々な”見えない壁”を意識させられます。
その一つ一つにあっけらかんと橋を書けていく主人公が何かと頼もしくていいですね。
主人公とサキュバス先生が、サキュバスへの好意についての見解を二人で話し合うエピソードは、サキュバスの”他人に直接影響する特性”という息苦しさを吹き飛ばす爽快さがありました。
今まで窮屈に過ごしていた佐藤先生が明るくなれる良エピソード。
思考実験の件でも話しましたが、エピソードの作り方が上手いのよねこの作者。
姉がいつまでたっても自分で髪を結ってくれないという妹に吸血鬼は鏡に映らない逸話があるという話をしてしまう展開とか中々巧妙でした。
結局鏡には映るわけですが、ちょっとしたことが日常の中の違和感や壁になってしまう恐ろしさと、それでも話し合えば解決できるというやさしさが同居している作品だなと思います。


4巻まで読んでみて、4人の亜人ちゃん全員にかわいいところがあり、そして多くの悩みと問題に立ち向かっている姿が描かれていました。
可愛いだけでない、楽しいだけでない。亜人ちゃんがいる生活。
ちょっと違うことをより深く語り合うことで知っていく。そんな優しい世界があって心地よく読めます。
ちょっとした時に読むのに、雰囲気がよくストレスがたまらないってのが非常にありがたい。
ペトス先生の「亜人ちゃんは語りたい」
可愛い女の子を愛でたい人も、思考実験を楽しみたい人も、萌好きも考察好きも人外好きもみんな楽しめる良作コメディです。
再度おすすめ。


亜人ちゃんは語りたい(1) (ヤングマガジンコミックス)

亜人ちゃんは語りたい(1) (ヤングマガジンコミックス)