citrussinのチラシの裏

ゲームや読書感想、日々のことを適当につづる日記。TwitterID @sinensis197

天才達が行う熱い駆け引き。赤坂アカの恋愛戦コメディ「かぐや様は告らせたい~天才たちの恋愛頭脳戦~ 」はバカバカしいやり取りと甘酸っぱい青春が楽しめる良作。

恋愛
人を好きになり、告白し、結ばれる。
それはとても素晴らしいことだと誰もが言う。
だが!それは間違いである。
恋人の間にも明確な力関係が存在する。
勝者と敗者。気高くありたいなら決して敗者になってはいけない。
恋愛は戦!好きになったほうが負けなのだ!!!
.
かぐや様は告らせたい 序文より抜粋

恋愛とは戦い。
切った張ったの命のやり取り。
プライドを掛けた勝負なのだ!
とはいえ、傍から見てると何イチャイチャしてんだろうこの二人は。。。となります。
呆れ返るほど真剣に、バカなやり取りをしてしまう。
素直になれないお年ごろというのはそういうものかもしれません。

ということで、あまりに初心でバカな天才たちが繰り広げる一大恋愛戦争ラブコメ
赤坂アカ先生の「かぐや様は告らせたい~天才たちの恋愛頭脳戦~ 」がおすすめです。


あらすじ

私立周知学園!!
かつて貴族や士族の教育機関として設立された学校である。
今でも富豪名家に生まれ国を動かしていく人材が集まる由緒正しい超名門校。
そんな学校の生徒会。ただの凡人であるはずがない。
副会長:四之宮かぐやは総資産200兆、日本4大財閥の1つ四之宮グループの長女にして幾多の分野で輝かしい功績を残す天才。
生徒会長:白銀御行は多くの名家出身者を抑えその頭脳に因る勉学一本で学園中の畏怖と敬意を集める超秀才。
この二人はある難題に直面していた。
「如何に彼・彼女から告白させるか」
両者想い合っているが、自分から告白するのはプライドが許さない。あくまでも相手が告白しなければ気が済まない。
そう。この二人はあまりに純情で初心で、そしてバカであったのだ。

超天才が繰り広げる超馬鹿バカしい恋愛駆け引き。
それがこの漫画の全てです。
四宮かぐやは権力と財力、そして有り余る頭脳と女の立場を利用して、白銀御行は四宮を凌ぐ頭脳を駆使して互いに互いを意識させ告らせようと挑みます。
権力財力があるかぐやがかなり有利かと見せかけて、彼女は温室育ちなので一般常識が皆無という欠点があります。
しかもふたりとも性根がまっすぐかつ恋愛経験皆無なので、絡め手には一切出れません。
天才的な頭脳を利用したあまりに高度なやり取り、幾多の行動心理学を応用した熱い駆け引き、知恵の限りを尽くした心理戦の果てに勝利をつかむのはどちらなのか。
注:すでに双方が相手に惚れている時点で両者負けてます。


かなり熱い頭脳戦。

初心で恋愛バカな二人は、互い以外のことにはよく気が付きますが、明らかに相手は自分に惚れていること、自分が相手に惚れいていることには徹底的に気が付きません。
見ている方はヤキモキするだけなんですが。
でもそこから生じる駆け引きは素晴らしく知的な戦いでしっかり頭脳コメディができてます。
例えば連絡先を交換させる話が出てくるのですが、ふたりとも相手といつでも連絡できる手段がほしいわけです。
それを自分は相手に惚れてない前提で入手しなければなりません。
もし迂闊に連絡先を聞いてしまうと意識していることがバレてしまう=相手に上手を取られてしまいます。
この戦い、先に連絡先を聞いた方の負けとなります。
如何に相手から「連絡先を教えて」と言わせるか。そしてそれに乗じて如何に「しょうが無いな、じゃあ交換だぞ」といえる場面を作るか。
二人は多くの取捨選択を頭のなかで繰り返し相手の逃げ道を塞いでいきます。
うん、やっぱこいつらバカなんじゃね?
初手はかぐやが四宮家の財力と人材を活かして集団心理を応用。御行にスマホを買わせラインを使わせることに成功します。
やはり財力と権力があると強く、御行は全く仕向けられたことに気づきません。
LINEがあればいつでも好きな彼・彼女と連絡を取ることができるようになります。
さすがは日本に名だたる名籍四宮かぐや様。
この手によって、男側としては「スマホ買ったんだー、連絡先教えて」と言えてしまう環境を作り出します。
しかしさすが生徒会長。やられてばかりではありません。
最初はスマホを買った事実だけをさり気なく伝え、相手から連絡先について切り出すのをただ待つ戦法に甘んじますが、待てど暮らせどかぐやからの反応はありません。
ならば、生徒会室でスマホを晒したという状況を利用してかぐやから連絡先を聞き出せるのではないかと一計を案じます。
なんと、書記と先に交換することで生徒会内の話題を自らのプロフィール画像の話に持込み「私も会長のプロフィール画像が見たい」とかぐやに思わせることで、相手から連絡先を聞いてくるように仕向けたのでした。
流れるように繰り出される二人の駆け引き。
いかにして相手から「連絡先を教えて」と頼ませるか。そして、如何にそれを気づかせることなくそっけなく対応するか。
とても熱いやり取りだと思いませんか。
この二人の戦いの結末は本作品2巻の最初に乗ってます。
全く動きがない会話劇にもかかわらず手のひらを握るデッドヒートが繰り広げられます。
注:やってることは好きな人といつでも連絡を取れるようにしたいだけです。

ヒロインと主人公がいいやつかわいい。

まず主人公の御行がかなり誠実なのがいい。
「いかなる場合でも利己のために他人を傷つける行為を許さない」
彼の信条が物語を面白くしています。
恋愛駆け引きというともすればドロドロ思想な題材でここまで気持ちよく読めるのは彼の信条があるからでしょう。
このせいで常にかぐやが優勢に立っているといえます。
彼女が傷つかないように配慮しなくてはいけないため、嘘泣きであろうが落ち込まれた時点で彼の負けとなります。
その性根の良さが全校生徒から親しまれる要因に繋がるのでしょう。
更にヒロインがものすっごい可愛い。
認めたくない認めたくないと思いつつもどうしても意識せざる得ない恋心というのはとても良いものですね。
超箱入り娘なので恋愛駆け引きなど殆どできません。頭脳を駆使して如何に素直になれない状況で彼に近づくかを実践します。
その手段の一つ一つが愛らしい。
素直になれない、でも彼ともっと近づきたい。彼から告白してほしい。でも早く恋人になりたい。
間で揺れる乙女心がうまく表現されています。
御行がいないところや見られないところでの自分の恋心との悪戦苦闘はまさに悶えること必須。
赤らめ顔からのすまし顔、すまし顔からの赤らめ顔が強烈にキュンキュンきました。
お前らもう付き合っちゃえよー

サブキャラが強烈

藤原書記やかぐや近衛メイドの早坂など、かき乱し役やツッコミ役のサブキャラがすごく個性的でいいです。
とくに2巻の藤原の「ドーンだYO」には笑いました。こいつ最強キャラじゃね?
お互いがお互いを牽制して動かなくなる二人への強烈な引っ掻き回しは、メイン二人の活躍にも一切かすまない個性が出ています。
脇を強烈なキャラクターが固める作品は名作。
今後サブが増えていくのかどうかは不明ですが、めっちゃ期待しています。



如何に相手に告白してもらうか。
天才たちの熱い駆け引きを描いたコメディ良作。
「かぐや様は告らせたい~天才たちの恋愛頭脳戦~ 」がおすすめです。

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