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僧職系男子による妹ものハーレムラノベ、夏緑「女子モテな妹と受難な俺」は主人公に好感が持てるラブコメ良作

たまには主人公に苛々せずにいちゃこらハーレムものを読みたい。
そんなふうに思いませんか?
多くのハーレムラノベは主人公がはっきりしなかったり、意志薄弱優柔不断だったり、挙げ句の果てには突発性難聴だったりして、
巻数を伸ばすためにどんどん主人公やヒロインが魅力的でなくなっていきます。
読み進めるごとに苛々してくる。
そういう経験は無いでしょうか。
でもラノベにはいろいろありまして、主人公が一貫して態度を決めていたり、交換が持てるキャラな場合もあるんです。
ということで、ただただ女の子たちが可愛く、主人公に一貫して好感が持てるハーレムものな一作

夏緑「女子モテな妹と受難な俺」でもおすすめしようかなと思いました。

女子モテな妹と受難な俺 ガガガ文庫 女子モテな妹と受難な俺

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あらすじ

仏教と仏像をこよなく愛し、すべての欲から脱しようとする僧職系男子。
都立第三高校仏像同好会所属の日向明日太は同好会メンバーの2人と悟りの境地を目指す高校生。
あるときは仏像を作り、あるときは寺のジオラマを作成し、またある時は寺巡りで座禅を行い、3人は日々を穏やかに暮らしていた。
しかし、明日太には一つ大きな問題があった。
それは、妹。
妹の今日子は周りの女子を自分に惚れさせる天然女子キラーなのに、当の妹本人は兄離れが全くできずに常に明日太に甘えベタベタするのである。
そんな「あまりにもお兄ちゃん(明日太)のことが好きすぎる」今日子を見て、学内外の今日子ファンクラブの女子たちは明日太に嫉妬。
二人をどうにか引き剥がせないか日々画策することに。
そんな折、明日太は妹の親友を名乗る美少女:凛世から告白されるのだが。。。

今日子を明日太から取り戻すために、妹目当ての美少女たちの誘惑が明日太を襲う。
急接近する美少女たちに読経で挑む仏教男子の結末は!!


いわゆる古来はシスプリ、近年では俺妹等で人気を博す妹モノで、妹が兄にべったりという超王道。
でも、ヒロインに妹は入っておらず、メインは妹に憧れる妹の友人勢です。
妹もの好きの人の中にはそこら辺が肌に合わないかもしれん。この作品は妹は妹として扱っていることに注意。
俺妹ではあやせファンだった私としては何の問題もないですね。
そしてまぁ、当然ですが最終的にはメインメンバーは軒並み仏教系男子の魅力に落とされます。
明日太は非常に達観し、他の男と違って変に色目を使わず、家族扱いに準じる形で妹の友達のピンチに全力で助けを差し伸べます。
妹の友達たちがどんどん明日太に助けられて惹かれていくが、彼はあくまで彼女たちを妹の友達として扱おうとするハーレム展開前半部と、明日太がちゃんとハーレムに決着をつける後半部。
そして決断をしたあとのエピローグである最終巻となってます。
全9巻。土日に読みきれます。
9巻で終わっており、変に引き伸ばされていないのが好印象。
非常に綺麗にまとまっております。
また仏教を主軸に思春期の恋と仏教の女人禁制に悩む主人公がなかなかおもしろい。
同好会メンバーに彼女ができた際のメンバー員の手のひら返しと、仏教解釈はなかなか読み応えがあります。
仏教系男子ってすごい魅力的ですね。

読んでて疲れない

達観し、落ち込んでも仏教の教えから答えを導く主人公はとても頼もしいです。
恋愛関係がグダグダしない。なんか落ち込むようなひどいことになったり、めんどくさい展開になったりしません。
とかく妹の友達を意識しつつも家族愛的に接しようとする主人公が非常に好印象。
優しいお兄ちゃんしてます。
また、いやーな女性同士男性同士、学生同士のイジメ的なものもでてこないので精神的にも優しい。
仏教に邁進し、いついかなる時も仏の教えで解決していく同好会の面々は色んな面で頼りになり、「一緒にいると落ち着ける」キャラクターとしてよく出来上がっています。
精神的な主柱がはっきりしているので、主人公も主人公の友人も信頼できるというのはすごく読んでいて疲れませんでした。
まぁ、こいつらならどうにかなるだろ的な安心感がある。

1巻で誰を選ぶかわかる。

あらすじ下に書きましたが、後半部で有耶無耶にせずハーレムにけじめをきっちり付けます。
個人的には引き伸ばし展開よりは好ましい。
とはいえ、ほとんどメインヒロインは固定されており、誰が選ばれるかは一巻の時点からわかります。
ココらへんをドキドキしないとするか、一本筋が通って読みやすいとするかは判断が別れるところ。
ハーレムものとは書きましたが、9巻あらかた読み終えてみるとちょっと変わったボーイミーツガールでしたね。
青春ラブコメと言ってもいい。
でもヒロイン勢はみんなかわいいんですよ。コムギューとか狙いすぎてて笑えるし。
だからこそ決断と決着の8巻は非常に心が痛みます。わかってたけどやっぱりハーレムが終わるのは辛いものですね。
そして実はこれは妹の成長物語でもあります。
全く兄離れできなかった妹が、兄と友人との恋愛いざこざとともにやがて成長し、兄から離れて自分の将来を見つめなおす物語。
最後兄離れした今日子にはジーンとさせられました。
エピローグの後の話までやってくれたのも好印象。
やっぱり、この後どうなりましたは気になります。大学でもハーレム築くんかいお前。仏教系男子モテ期きてるな


ということで、最近はなかなかないきっちりハーレムにケジメつけるラブコメ。
「女子モテな妹と受難な俺」
タイトルからはわかりませんが、主人公に好感がもてる良作です。

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