citrussinのチラシの裏

ゲームや読書感想、日々のことを適当につづる日記。TwitterID @sinensis197

オーバーウォッチキャラ戦法考察:76の20mタンクキラービルド

絶対的なタンクキラーとして、未だ猛威を振るい続ける76の基本ビルド

自然発生的に生まれ数々の派生ビルドを生み出しながらも、その基本的な考え方が「初心者フレンドリー」かつ「立ち回りの要訣を全て合わせた」ものであったため弱体化した今でも人気のビルド。

タンクを一方的に破壊できる強さと、「死なない」という脱初心者のための基本事項が合わさっているため、どんな人でも汎用的に使える強戦法

ソルジャー76




ファラを落とすためにlonghitscanDPSを必須=>longHitScanを止めるためにラインハルト必須という半ばファラ+ラインハルト+マーシーがセットで扱われていた環境で、最強を誇った76ビルドがあった。
現環境(2017年7月のシーズン5)では、ラインハルト体制に対する強力なカウンターであるウィンストン+D.VAのダイブ2タンク戦術が基本とされており、またゲンジやトレーサーによる強アドバンテージなヒーラーキルを防ぐためにも、ガード役はリーパーやマクリー、あるいはジャンクラット(トラップによるトレーサー撃破、地雷投げによるゲンジ撃破)といったDPSが優先されることが多い。
そうした中では、ウィンストン+D.VA+ルシオ+アナの鉄板チームやマーシーによる1ヒーラー3dpsチームが幅を利かせており、76の汎用性は”器用貧乏”とも言える。


そんな現状を踏まえ、現在は(76自身の「190ダメージ/sec」弱体化修正もあり)必須ピックから堕ちた76ではあるが、いまでもこの76の20m戦法は愛用者が多い。
何故ならば、この76戦法はult型やカバー型の戦法も継承しており、すなわち「初心者向け」であり「立ち回りの要訣をすべて満たした戦法」であり「初めての人がDPSの動き方を知る上で最も参考にすべき動き方」であったため、誰が提唱するでもなく様々なプレイヤーが「ごく自然的に」使うようになっていったベース戦術とも言えるものだったからだ。


で、それを私なりに改良して、シーズン4では文字通り「コレ一つで2600まで」上がらせてもらった戦法。
「76の20mタンクキラービルド」紹介

概要

初心者ランク帯でもっとも正しい戦術は「敵タンクを素早く破壊して集団を解体すること」なわけだけど、それをもっとも安全かつ素早く行うための戦法。
「タンクは20m以上向こうの相手に有効な攻撃スキルがない」ことと「タンク自体が鈍足」なこと。
また、76が持っているヘビーパルスライフル(メイン)はアサルトライフルというよりライトマシンガンというべき性能を持っているため、「間合いが離れても全弾当たる巨体に特攻」という特性がある。
それを活かして、「敵が攻撃できない絶対的安全距離から、一方的に敵タンクを射撃拘束し、そのまま破壊する」という超正攻法かつ超ゴリ押し手段が生まれた。


基本的に、

  1. 味方集団を肉の盾にしつつ、敵と同じ目線の高さから鈍足のメインタンク(ラインハルト)をその攻撃が届かない場所から延々と射撃する。
  2. (盾を割って)、さらに胴体を割って、タンクを封じ
  3. タンクで溜めたultを使い即座に敵ヒーラーを割る

ことをメインとする。
敵メイン集団の瓦解のみに全勢力を集中させる超攻撃特化ビルドでありながら、「チームで行動する」「引くことを覚える」「間合いの強さを体感する」という初心者が強くなるための要件が揃っており、超初心者フレンドリー

反面、敵全員がダイブしていくる防衛側では待ち構える場所や立ち回りに一定の知識や経験が必要であったり、基本形だけではゲンジ+トレーサー+ウィンストンという現在の鉄板AOE荒らしDPSに有効な手策がなかったり(注:派生戦法で対ダイブ戦法は存在する)と、6VS6のVC前提フルチーム戦では後手に回ることが多い。

野良や2500周辺までは有効な手法だが、2500が近づいてきたら、改めて自分で様々なカスタマイズをしていかないと、ベース戦術だけではあまりに武器が足りないといえる。

ビルドの前提となる考え方

タンクは21m先のdpsに無力

下記のように現状の全タンクが、21m以上の遠さにいる細身のDPSに対して有効な火力を持たない。
(そもそも近接高火力タンキングがタンクロールの基本なわけだし)

  • ラインハルト
    • 攻撃範囲最大はultのハンマーストライク=20mまで。チャージの50mは予備動作がある上、ロングチャージするラインハルトは76にとって「決まった直線状を動くただの餌」。
    • 逆にロングチャージするラインハルトを餌扱い出来ないようでは、そもそも76がプレイスタイルに合っていない
  • ザリア
    • メインの有効射程は15m、サブは30以上届くが見てから避けられる弾速の遅さと、そもそもスプラッシュ技のため削り技としては不向き
  • ウィンストン
  • D.VA
    • 20m以上はなれると一発0.6ダメージまで減少。さらに殆ど拡散で当たらない。チャージは崖際の76を落とすのには使える。
    • とはいえ、そもそもHS判定が前面に大きくあるため、近づかれない状態であればただの餌。近づいてきても逃走可能。
    • ディフェンスマトリクスは15m
  • ロードホッグ
    • 最大有効射程はフックの20m(ちなみに0.5秒で到達しますので、見てから避けるのはかなりむずい)
    • 21m以上離れていればOK
    • 一応サブ連射で20m以上の範囲も対応可能だが、弾数が少ないためリロード中に76に嬲られる
      • 2017/8~9月機更新予定の強化案では、テイクアブリーザーに防御効果が付与され一応76のカウンターになる予定
      • その場合でも、ult溜めの餌には変わりない
  • オリーサ
    • メインが約1m/1F(66.66m/sec)、1秒間に12発×11ダメージ=132d/sec。ヘッドライン上に置かれると76は溶ける。が、本体が巨体かつ移動が鈍足なため、左右に動きながら玉を当てられる。
    • ジグザグ射撃と遮蔽物でカバーしながらならば、むしろ動き回るザリアよりも当てやすいと言える。
      • そもそもオリーサーが射撃してきているのに立ち止まる76はいるのだろうか。。。。
    • ストップ!は20m/secで7.5mまで引き寄せ強制一瞬スタンなので、逃げ切れなければ60ダメージ確定だがあれは当たるほうが悪い。
      • そもそも132d/secなため、ちゃんと回復していたら窮地にはならない
      • もちろんオリーサ+ホッグのタッグは注意が必要だが、その場合はオリーサを無視してもホッグがultタンクになってくれる。
    • とは言え、ストップに合わせてファイアストライクで200が溶けるので、オリーサ&ラインハルトタッグは76のカウンターになる。
      • しかしオリーサは現状環境のトレーサーゲンジに非常に弱いため、ピックされる可能性は薄い。

さらに、巨体であるタンクは30m離れても76の拡散ライトマシンガンを全弾喰らってくれる

つまり、21~25m付近で延々と敵タンクに向かって射撃し続ければ、76は安全にultを貯めることができる。

また、メイン打ち尽くし+メイン中にサブ同時発射で19×25発+サブ直撃120ダメージ=595ダメージ/2.5sec(2017/7月現在) で一回リロードまでにタンク一体が沈む。


盾を割った後76のultは最速15秒で貯まる

注:2017/7月現在の話です
76のultは2075ポイントで溜まり、タンクがいない状況下ではほぼ確実にヒーラー1~2体を沈める。

ヒーローは生きている限り5ポイント/sec得られ、ダメージソースは1ポイント/1ダメージ得られる(ただし敵の盾に当たった場合や、タレット等の設置物に当たった場合は0ポイント)

76が盾の割れたタンクへメインを打ち続けた場合、25発/2.5秒でリロードであり、1発19ダメージのため475ポイント/1リロード
リロードは1.5秒かかるので、475ポイント/4秒となる。

サブはメイン打ち続け中に同時発射可能で、CT8秒で直撃120ダメージのため、120ポイント/8秒
よって、敵タンクに対して76が打ち続けながらサブを適宜放つと、475/4sec+120/8sec + 5/1sec=(475×2+120+5×8)/8sec=1110ポイント/8sec

2075÷(1110/8) = 14.954954955秒

∴ 全て胴当てでも、最速で15秒に一回ult発動可能(HS含めるともっと早い)
となる。
(当然理論値であり、普通は上手く行きません)

もちろんサブタンクや回復したメインタンクの盾、機動系ヒーローによる荒らしによる妨害行為、そもそも敵タンクが即死してult溜め場所がないという場合も存在する。
が、もちろんultを貯める前に敵タンクを全員倒してしまえたならば、有利に残り敵を倒せることに違いはない。

ということで、できるだけ接敵後15秒1回を目指し、現実的には30秒につき一回敵ヒーラー全滅を心がけることで、敵メイン集団の瓦解を可能とする。

高台は逆に不利になる場合がある

位置を高くし、敵の頭を狙うのは基本的には有効な戦法だが、
「敵と同じ高さにいないため、敵の水平面上移動に対してエイム制御が必要」
というでかい弱点がある。

すなわち
「敵と平行の高さにいれば、敵の前後の動き(自分に対して垂直な動き)は無視できた」
が、
「敵の上から狙う場合、敵は二軸で動けるため、より広いエイム力が求められる(垂直動作にも照準をずらす必要が出てくる)」
という自明の欠点がある。

また
「頭上から狙うと、全ての敵が小さくなる(胴体が見えないので、的の大きさが”O”から”o”になる)」
ので、タンクに全弾浴びせることができなくなる。


故に、「高台から狙うと非常に当たりにくくなる
特に初心者にとって致命的。
本ビルドでは高台の有利は捨て、遮蔽物は味方の肉の壁を使う。
一人敵の高所をとっても何の有益にもならない。






pros&cons

pros = 積極的に採用するにたる理由、利点
cons = 採用をためらう理由や状況、欠点

pros

  • 圧倒的な敵殲滅速度
  • 初心者フレンドリー
    • 自動追尾ultを小型敵殲滅の手段に使うことによって、エイムが苦手でも一定以上の成果が出せる
    • 味方集団から離れないため、死ににくい
  • ホッグ、ラインハルト、オリーサ等のタンクを使ったガチガチに固めた集団防御を、安全に素早く瓦解させられる
  • パカパカultを吐けるため楽しい

cons

  • デスした時の代償が大きい
  • 防衛側では経験が必要
  • 1タンクチームや、ノータンク戦術に弱い
  • ゲンジ&トレーサー&ウィンストンの3人ダイブ戦法に弱い。
    • 対処法は数多とあるが、初心者向けとはいえない。
    • ウィンストンだけならばウィンストンの更に後方へ下がりながら全弾当てればいい。
  • 対ファラ戦の知識が必要
  • じれたら終わり。集団から離れたら終わり。無理に高台をとっても終わり

要注意敵

  • 全タンク
    • 餌の位置は常に確認しよう
    • 特にラインハルトとホッグは、この戦法最大の餌。
    • ウィンストンも美味しく食べられる。
  • 古参ラインハルト
    • この76ブームを体験したラインハルト使いは、基本的に立ち回りやコンボ等で何らかの対抗策を持っている。
    • とは言え、誘い釣って攻撃範囲に引き込むか相対的停止からのファイアストライクで仕留めるかが基本なので、HP100以下にならないようにしつつ、常に間合いを保てば問題ない。
    • その為序盤のポジショニングはヒールパック近く推奨。
  • ゲンジ、トレーサー
    • 当たらない。無視すること。ultを使用して殺す。
    • もし、ヒーラーが狙われており、かつ守れるのが自分だけならば、サブを近くの床や壁に当ててとりあえず80ダメージ削って、メインの弾幕で追っ払うこと。
    • 味方が対処しているならば、無視してタンクを拘束する。味方がゲンジトレーサーに専念できるため、利益になる。
  • ファラ
    • ファラ対策は必須。
    • 基本は「小型敵は近づいて殺す」こと。10mまで近づきたいので、落下地点や真下まで走っていこう。
    • 敵陣上空から前に出てこないファラは、高台に登って水平方向を合わせるしか無い。(そもそも前述したとおり、高さの違う敵は当てづらい。垂直方向を合わせる=真下近くに行くか、水平方向を合わせる=高台で高度を同じにするのが最も手っ取り早い)
    • ちなみにファラの真下はファラの急所でもある。
    • 弾速の遅いファラは基本的に威嚇の遠距離射撃と、殺す気の近距離射撃を使い分ける。殺そうと近づいてきたファラを仕留めたい。
  • 味方タンク
    • ダイブ戦術(ウィンストン+D.VA+ゲンジ)を味方が取るならば、肉の盾が減る。
    • ヒールパックの近くに位置どって、荒らしている側面から敵集団に弾を投入すること。
  • メイ、ソンブラ、リーパー
    • 後ろを取られるまで気づかなかった時点で負け。
    • ヘッドホン着用必須。常に「視界内にいる敵の人数」と「過去10秒以内にキルログが出てた敵の人数」は把握しておくこと
  • 自分自身
    • 圧倒的なアウトレンジからの攻撃は万能感に包まれやすい。くれぐれも調子に乗らないこと。
    • 職人として淡々とキルしていく落ち着きがほしい。
    • 死んだらリスクがかなりでかくなる。
    • 大抵の76が、「あ、敵が逃げた追うぞ^ ^」と罠に引き込まれて殺されている

戦法お作法イメージ

  1. 敵メイン集団と正面取って(同じ高さかちょい高め)で、延々と敵タンクを攻撃し続け盾やマトリクスを割る
    • メイン集団を味方が形成しているならばその最後尾。
    • 味方がダイブ戦術を取ったならば、荒らしている戦場を一望でき、21m以上をキープできヒールパックが近くにある場所に陣取る。できれば隠れる壁や柱も欲しい。
    • 急角度になる高台は取らないこと。逃走テクニックを知らないと非常に不利になりやすい。正面から壊す戦法であることを念頭に動こう。
    • 敵が裏を取ってきたら、一人にならず味方集団に紛れて回避
    • タンクを延々と狙い続けること。それ以外は無視。
  2. 盾や防御手段が割れたら、21m以上をキープしつつ素っ裸になった敵タンクを延々と攻撃し続ける
    • 敵タンクが突っ込んできたら、 後退して突っ込んできた敵タンクを狩る。
      • 常に敵前線の有効範囲から離れておくのが基本
      • 味方集団から離れ過ぎたり、間に遮蔽物をおいたりしないように注意。
      • 常に味方を視界に入れるようにしよう。
    • 敵タンクが隠れたら、晒された敵後衛か、前に出てきたサブタンクに弾幕を浴びせる。
      • 絶対に突っ込まないこと隠れたタンクは、76が近づいてくれるのを期待している
  3. 敵タンクが全滅するか、ultが溜まったら
    • ちなみに、ultを吐くポジショニング準備は98%になった段階(あと40ポイント=8秒で何もしなくても100%)で行うこと。
    • ULT型はultを吐いた回数=強さのため、躊躇なく吐き捨てること。
    1. 敵タンク全滅時:敵集団方向に若干だけ近づき(10~15mぐらい?)で、敵を確殺。
    2. 敵タンク存在時:タンクの盾を割るなりしてヒーラーへの射線を開け、ultで敵ヒーラーか厄介な敵DPSを狩る
      • 空に飛んでいるファラ、こっちに突っ込んできたゲンジやトレーサー、近づいてくるリーパー等はタンクに守られていないため絶好の餌
      • ヒーラーを倒すために一時的に回り込むのもいい。このときだけは味方集団から一瞬離れる場合もある(1%=4秒間だけならば問題ない)
      • 優先度はお好みで。何度もultを使い続けることで、ある程度判断が洗練されていく。
  4. 敵が2~3人死んだら半壊、敵が4人死んだら基本的に全滅判定。各個撃破へ。
  5. 敵タンクが戻ってきたら、繰り返し。


敵半壊前に、味方タンクが全員死んだら、ダッシュで逃げること。

ultはたまるので、味方タンクが戻ってきたら再度攻勢可能。


絶対死なないこと。
絶対味方と分断されないこと


総括

一世を風靡した76最強の手法の一つ。
古参のラインハルト使いは、この手法に対するカウンターを各自編み出しているぐらい流行った。
基本は、敵の盾吸収と復活が、76のultより早いか否かの対決に陥りやすい。
敵タンクに兎に角執拗に弾を浴びせ続けるのがコツ。

こまごまとしたことは味方に任せ、敵タンクを葬り去ることを第一に、ultで敵を全滅させることを第二に考えよう。
介護してくれる味方への感謝の気持ちは忘れないように
調子に乗ると一瞬ですきを突かれて死にます。



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