所謂flying monkeyタクティクス。
巨大なゴリラが上から振ってきて、ヒーラーを食べて去っていく脅威の攻撃型ビルド。
リーパーやホッグに対しても効果があるため、現在においてもいろんなスキンのゴリラが空から降ってくる光景は日常茶飯事。
76とマクリーとハンゾーに弱いが、そもそも特攻であった76が200/secから190/secに弱体化したせいで毎日ウホウホしている。
止めるためには集団内にリーパーをとどめておく必要があるが、リーパーをトドメておくと敵タンクにリーパーの有効打ができないジレンマに陥る。
ゴリラを一躍tierⅠにした要因と言ってもいい戦法
現状、tierI(よくピックされる強キャラランキング上位)で考えると、ルシオとウィンストンの二人が、優勢。
その二強状態を変えるために、76が強化されたり(その後弱体化したり)、リーパーが強化されたり、ホッグのサブが強化されたりとPTRは大忙しなシーズン4後半だったのは御存知の通り。
何が、ウィンストンを最強足り得るのかというと、
- AOEにより、3人巻き込めば、240ダメージ/secとチーム総計HP論でいくとリーパーとための高火力
- 超荒らし性能と、現状ラインハルト固めチームへの特効薬であるダイブ戦術が噛み合いすぎ。
- ダイブ戦術の強さはBlizzard自身が認めており、現状「ダイブ戦術の有効性は群を抜いている」
- 他キャラクターがポーキングし辛い高機動ヒーローやスナイパー(特にシマダ兄弟)への完全なるカウンター
という、シーズン4にて強いとされていたあらゆる物事への有効な対策となりえたから。
そのため、シーズン5開始時の更新ではウィンストンへのカウンターヒーローの強化が中心となり、リーパーの「タンク相手に対する絶対的優位」な強化修正、ホッグの「サブ連発を助ける」強化修正がなされ、ある程度ウィンストンの1強状態から、他選択肢にスポットが当たる形となった。
が、それでも強い。
その中でもトップを走るビルド。空飛ぶゴリラビルドの紹介
概要
上空からジャンプパックで敵タンクの後ろ側を強襲することをメインに掲げたゴリラ運用法。
殺す気のないAOE電撃まきと、殺害を決意した特攻を使い分けるのは同じだが、「敵の視線を切る」ことと「DPSに上を向かせることで味方側への弾数を減らすこと」も念頭に置く。
ヒーラーを殺しやすく、リーパーやホッグからも逃げやすいことが人気。
ただし、狭い屋内や対空砲の充実した敵チーム等には弱い。
また、リーパーの強化により、リーパーをガードに使っているチームには特攻できなくなった。
ジャンプパックの角度と、シールドの置きタイミングによる3×3パターンの襲撃を利用していく。
ビルドの前提となる考え方
- ジャンプパックのクールタイムは6秒だが、ジャンプで上空にいる時間を利用すると敵地襲撃後のクールタイムは短くできる
- 45°の最大距離ジャンプパックだと、約2秒滞空
- 真上にジャンプして、頂点から落下時に敵方向へ襲撃すると滞空時間は3秒
- すなわち、3秒間敵地で生き残れば逃走や、別エリアへの再襲撃が可能。
- バリアは上空でも置ける
- 空中で置いた場合、バリア装置が落下している間は球状のバリアが築かれる。
- よって対空砲へのカウンターになる。
- FPSでは約50°以上上空は画面に映らない
- 敵は、「上を見続けて、地上から別敵に襲われる」か「地上をポークし続けて、上空からウィンストンに襲われるか」のどちらかを強制二択で叩きつけられる。
- 真上にジャンプすることで滞空時間が伸びる
- 敵の死角にいながら敵を見渡せるため、着地地点やその後の動きを事前に計画可能。
ジャンプの違い
真横、45°、真上を戦況に従って選ぼう。
攻撃時のジャンプパック
- 照準を前にしたジャンプパック
- 敵正面に素早く着地できる。敵集団前への着地からの後退電撃が得意。近距離の瀕死敵の狩りにも有効。
- メイントリガーを引き続けて電撃を浴びせながら、即時後ろレバーで味方チーム側へ後退する。
- 敵チームの総量HPを削って、味方を支援する動き+ultメーター溜め。
- 安全にultを貯めることを優先
- 照準を45°近くにして、通常ジャンプ+ジャンプパックで敵集団に突っ込む。
- 荒らしが得意。また、遠くの敵後衛の確殺にも使う。
- 目的が荒らし行為の場合=>
- 敵集団内へ着地。電撃を浴びせなら敵タンクと敵ヒーラーを分割。味方のDPSの攻撃を援護する目的
- 着地後は速やかに味方集団側へ移動しながら合流。
- 目的が狩りの場合=>
- 瀕死の敵の頭上へ着地(敵を踏めればベスト。背中におちられればベター)。着地後照準を敵方向へ回転させ電撃ヒット音でAOE内に捕らえたことを確認すること。
- 着地前に近接攻撃を行って、着地キャンセルできれば最大効率
- 敵を殺したら逃走。敵が瀕死から回復(ヒーラーが駆けつけるなど)したら、頃合いを見てジャンプで逃走。
- 照準を真上に向けて、通常ジャンプ+ジャンプパック。上空にて敵後衛や孤立敵を見つけてそこに降りる
- 空飛ぶゴリラ最大の目的
- 敵の頭上へ着地(敵を踏めればベスト。背中におちられればベター)。敵の死角から降り立つこと。照準は落下しながら回転調整。
- 着地点を正確に選べる。
- 滞空と落下の猶予があるため、45°のときよりも非常に安定感がある。
- 敵の死角から降り立つ以外は上記2パターンどちらも可能。
- ファラより上に飛べるので、ファラ落としが可能。
逃走時のジャンプパック
- 照準を前にしたジャンプパック
- 素早い移動で逃げられる。
- 滞空時間が短いため、76等の撃ち落とし回避にも有効
- 飛距離が短いため、近くに味方がいないと逃げ切れない場合がある。
- リーパーやホッグからは逃げられない
- 照準を45°近くにして、通常ジャンプ+ジャンプパック
- 最大の飛距離
- 方向さえきまっているならば逃走手段として最もベター
- ヒールパックへの逃走や、味方側への逃走など
- 戦域からとりあえず離脱したい場合も使う。
- 照準を真上に向けて
- 逃走後の着地点を選べるのが最大の利点
- 滞空時間が非常に長い。故に対空砲の撃ち落としに弱いし、アナの睡眠弾も怖い。
- 一旦飛び上がってから、同じ場所に落ちることで、安全に仕切り直しが可能
pros&cons
pros = 積極的に採用するにたる理由、利点
cons = 採用をためらう理由や状況、欠点
pros
- 上空を制圧するため、melee高火力に対する逃げ効果が高く、苦手なリーパーやホッグへの一定の抑止に繋がる。
- 真上ジャンプはファラの1段上を取れるため、対ファラとしてもある程度効果が出る
- 2000ランク帯では基本的に上空襲撃に対する対処を持っている人が少ないため効果が高い。
- また、敵は76やマクリーと言った対空砲を選ばざるを得なくなり、ピック幅が狭くなる。=>状況対処幅が狭くなる。
- 空をとぶので、味方マーシーの逃げ口を作ってやれる。
真上ジャンプ=>真下着地=>真上ジャンプで敵の照準をヘッドラインから引き剥がしつつ、継続ダメージを与える上下ループ荒らしが有効である場面が多く、ぜひとも体得したい
cons
- 上空は遮蔽物が少なく、76やウィドウの的になりやすい。
- プレイヤーの判断力が全ての戦法であるため、脳筋プレイには向かない
- 敵陣で上下に跳ねるためヒーラー(特にアナとルシオ)のサポートがしづらい。マーシーかゼニヤッタが欲しい。と言うかマーシーと相性がいい。
- 頻繁に照準を振る必要があり、別キャラを使っているときとは操作の感覚が異なる。慣れが必要。
- 上下はそれほど難しくないが、素早い振り向きが必要。
- 敵陣に”3秒で500削れる敵”がいたら死ぬ
- 敵陣に"即着弾対空砲で100削れる敵”がいたら死ぬ
全体的にいえばいつも以上に、「マクリー、76、ウィドウメイカー、ハンゾー、アナ」に注意が必要。
要注意敵
- 76、マクリー(ウィドウ、ハンゾー)
- 逃げる際に飛んだウィンストンを撃ち落とすことが可能。
- ロードホッグ
- フックで捕まえられたら死亡。バリアでどうにかしよう。
- 逃げる際にサブ追い打ち連打されたら死亡。敵ホッグの残弾数を数えられるようになったら優秀ゴリラ
- リーパー
- 飛び込んだところにいたら死亡。上空からちゃんとチェックしておこう。
- アナ
- グレネードで回復を阻害してくる。グレネードが当たったら兎に角全力で味方側に逃走すること。
- また訓練を積んだアナはジャンプ頂点の滞空停止時に睡眠弾を当ててくる。アナはちゃんと荒らして体勢を崩させておくこと。
- HPが減ったアナは、グレネードを使用するために照準を下に向ける傾向が強く、睡眠弾の抑制につながる。
- ソンブラ
- 存在がタンクの敵。ソンブラの位置は把握がかなり難しいが、大抵敵ヒーラー近くにはいないので初撃は大丈夫。
- ソンブラを見かけ次第、常に電撃の範囲に入れ続けること。1ダメでもダメージを与え続けておけばハッキングはされない。
- ハッキングされることを見越して、とりあえず着地後は味方側に下がりながら電撃を浴びせること。
- ゲンジ
- ウィンストン自身は全く怖くないが、完全に攻撃シフトするため、「荒らしている間に味方がゲンジに全滅させられる・・」ということがよくある。
- 出撃した後もある程度は味方側に気を配ったほうがいい。
- 味方側へゲンジが飛んでいったら追いかけて、ゲンジを食べてから再出撃しよう。朝ごはん感覚で。
- ドゥームフィスト&トレーサー
- フランクしている味方を殺して回るかなり厄介なヒーロー。
- 注:フライングモンキーは、横合いから味方DPSとヒーラーが援護してくれるからこそ最大攻撃力が出せる。
- ゲンジと違って横方向への逃げ足も早く、仕切り直し速度も高回転率を誇るため、プロトレーサーやプロドゥームはまずウィンストンでは捕まえられない。
- 諦めてヒーラー狩り合戦へ移行することになる。先に敵ヒーラーを狩れなければこちらの負け。
- どうしても負けるようなら別のピックや戦法に切り替えるのが基本。
- フランクしている味方を殺して回るかなり厄介なヒーロー。
戦法お作法イメージ
- 頭上にジャンプして、上空から孤立敵か、敵ヒーラーへ向かって落ちる。
- 孤立敵を狙うほうが楽だが、集団背後からヒーラー+1~2敵を荒らすとultが溜まりやすい。
- 敵が散開中=>味方と敵の間にバリアを落とすと、味方のカバーが出来て支援射撃が増す。
- 敵が密集=>着地地点を決めてからバリアを落とすと、着地時の自分をカバーできる上、敵に囲まれてもバリアの出入りを繰り返して3秒稼げる
- 敵に対空砲=>ジャンプの頂点前後でバリアを落とすとウィンストンを囲むようにバリア形勢されて滞空時の防御が可能。
- 頭上または背後に近接キャンセル着地で80ダメージ、敵の周りを回りながら、電撃を浴びせつつ3秒稼ぐ。(HSを避けるためジャンプ移動も使おう)
- 味方側に後退しながら電撃で、安全プレイ
- 敵の周りを回りつつ電撃で、確殺プレイ
- 敵の状況に合わせてきっちり使い分けるのが良いゴリラ。
- どちらにしても左右に体を振りながらジャンプを連打することで敵射撃をある程度回避可能。
- 射線ずらしをしながらの移動はある程度のレベルだと必須テクニックになる。
- ジャンプパック溜まり次第上空へジャンプ。
- 敵ヒーラーの位置を上空から確認して、下記選択肢を選ぶ
- HPに余裕があれば、そのまま真下に着地して、再度荒らす。ジャンプパックのプッシュ+50ダメージで敵集団を分離させつつ仕切り直しが可能。
- 初心者帯と呼ばれる2000下ランクでは、延々と上下に跳ねながら電撃を撒くだけでultMAXまで持ちこたえることがよく有り、ult回復仕切り直しで再度上下ジャンプから敵チームキルまで行けることもしばしば。
- 上空に飛んだ際に敵ヒーラーが孤立するように逃げているのが見えたら、敵ヒーラー側へ強襲して食べよう。
- 危ないときに仲間と逸れるヒーラーはウィンストンのおやつにするべきだ。
- HPが半分を切っていれば、ヒールパックか味方側へ落ちる。
- 着地時に敵全員がこちらを囲んできたら、さっさと下がりながら電撃を浴びせヒーラーの援護を期待。ジャンプパックが溜まったら
- 敵集団を飛び越し遥か後方(敵リスポン方向)に着地。ヒールパックを回収して再度荒らしに戻る
- 味方集団へ再合流。
以上を延々と繰り返し。
マーシーがいれば、安全マージンにかなり余裕ができるためできるだけ優秀なマーシーとくみたい。
兎に角落ちる時の場所選びと、逃走するか再度荒らすかの選択が生死を分ける。
経験あるのみ。
ちゃんとヒールパックが取れる賢いゴリラに成長すると、アナやゼニヤッタのような敵弱体化スキル持ちと相性が良くなる。
ココまで行けば3000も目指せるだろう。
総括
滞空時間が長いため、判断を下す手持ち選択肢がかなり増え、敵より有利が取れる。
孤立している敵を逃さずキルできるため、処理速度の速さも嬉しい。
上下に移動することで敵の視線を優位的に切ることができるので、安全面も高いアドバンテージが有る。
空を飛んでいるゴリラをポークするためには、敵は頭上を見なければならないので地上の攻撃が疎かになり、荒らしタンクとしても一石二鳥が可能。
この「滞空時間中の判断有利がウィンストンに委ねられる」という利点が全てであり、「滞空中何も考えない脳筋」であるならば不要のビルド。
敵の戦術を見極めながら動いたり、敵の動きに合わせて攻撃をしたりが好きな人は一度試して欲しい鉄板戦法である。
今日もどこかでオーバーウォッチの空をゴリラが舞っている。