citrussinのチラシの裏

ゲームや読書感想、日々のことを適当につづる日記。TwitterID @sinensis197

PS4新作ハクスラ(トレハン)&和風ダクソ&鬼武者な戦国死にゲー良作コエテク「仁王 -NIOH-」第一印象感想評価。

はい。
ということで、ブログ更新を放ったらかしてプレイしてしまった、2/9に出た仁王さんの感想になります。
思い起こせば発表されたのは2004年の10月頃。。。ようやくのお目見えとなりました。

仁王

www.youtube.com


中身といたしましては、ダークソウルシリーズで確認された死にゲーの楽しさを一切潰さないようにTeam NINJA風味に味付けし、そこに鬼武者の絵作りとディアブロに代表されるハクスラの育成&トレジャーハント要素を盛り込んだ感じです。
ここまでごっちゃ煮にしているのに一切破綻せず上手く融合できているのはさすがはシブサワ・コウとTeam NINJAかねー。
老舗の意地が唸ります。

ダクソシリーズと比べ、気力ゲージとコンボ+残心(気力回復テクニック)の管理が中心となりやすく、アクション性も違いがでていて面白い。
「ロールプレイングの要素が強いアクションゲーム」を目指したと合って、武器を拾う楽しみ、キャラの育成ビルドの楽しみが全面的にでていると感じました。
「囲まれたら死ぬ」「遠距離で死ぬ」「間合いを管理できないと死ぬ」といった高難度死にゲーの楽しみも強く、更に「ロードが爆速」という点も評価したい。

傑作です。
和風系剣戟アクションや、ダークソウル等死にゲーアクションファンならマストバイな一作です。


可愛い女の子もいるよ!!!
可愛い女の子



攻略についてのFAQとかはまた別途書いていきます


仁王 【Amazon.co.jp限定】オリジナルカスタムテーマ メール配信 - PS4

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あらすじ

戦国死にゲー
その昔、豊臣秀吉が死に、豊臣政権と徳川家が血で血を洗う争いを繰り広げていた戦国時代末期の日本。
そこに海の外からやってきた青い目をしたサムライがいた。
”仁王”と呼ばれた彼のサムライの真実
そこには、怪異と史実が混ざり合う、混沌とした物語があったーーーーーー


その昔。
日本の侍たちは黄金に輝く何かを握りしめ、生死を争ったと言われる。
大航海時代、エリザベス女王が求め、世界中の富をかき集めるため船乗りが旅をしていた時代。
集めた宝石の中に、人を人外に変え、隔絶した力を与える慮外の秘宝アムリタがあった。
ヴェネツィア共和国のマルコ・ポーロが記した黄金の国ジパングには、そのアムリタが大量に眠るという。

そして、大艦隊を用いて宝石をかき集めるイギリスの上部たちに、やがてその人外の力に魅入られる者が出てくる。
アムリタを集めるために、そしてジパングを求めるために、精霊の力を宿す人間を捕まえ、道標としようとした。
精霊を宿す者、海賊ウィリアムはロンドン塔に閉じ込められていた。
ゲームは、このロンドン塔の牢屋から始まる。

  • プロローグ終了-

ロンドン塔にて精霊を奪われたウィリアム。
仇を追うために、ロンドン塔から脱走したウィリアムは、握りしめた精霊の欠片の導きを追って単身ジパングへ向かうことになる。
時は1600年(慶長5年)、海外が大航海時代に明け暮れていた時代。
日本は、 関ヶ原の戦いが勃発し、イギリス・オランダの貿易商人が日本に上陸した時代。
海賊ウィリアムは長い航海の果て、東の最果ての国ジパングにたどり着く。
しかし、黄金の国であったはずのその地は、長く続く戦乱により血と死と怪異に満ちていた。

日本戦国時代末期の大舞台。関が原の戦いの歴史の裏で暗躍した闇の勢力。
そして、その闇と戦った一人の”仁王”
彼の物語は、九州に降り立ったところからはじまる。
1600年の九州。
そこには、徳川の名を受けた忍者:服部半蔵と、家康と三成両名の関ヶ原の間隙を狙って大博打を始めようとする黒田官兵衛がいた。


主人公はウィリアム・アダムス、つまり三浦按針さんですね。
wiki参照(外部リンク)

徳川家康の元、江戸時代に外交顧問を請け負ったイングランド人です。

まぁ、やっぱコーエーテクモは戦国時代好きよね。
本当に。
と言うかシブサワコウが得意よね。
長々と続く人気シリーズ「信長の野望」で得た知見が生かされたゲームを期待できる導入です。
戦国剣戟&死にゲー&ハクスラな一作。
怪異も日本勢におなじみの妖怪がたくさん出てきて、久しぶりの和風アクションとなっています。
というか、そういうの好きな人は即買いしていることでしょう。

史実というリアルがある文、アイテムや説明やストーリーに筋が通るのがいいですね。
語られないことも、出て来るキャラも、どういう人物やどういう出来事かわかるわけですし。
そういうバックボーンをしっかりしてくれると、没入しやすくて助かります。

仁王ってのは金剛力士であり、仁愛の化身であり、仏敵から寺内を守る阿形像と吽形像の2体(2王)のことですね。
もともと日本で伝えられる一般的な角の生えてガチムチな”鬼”の言い伝えは、海外からやってきた目の色が黒以外で当時の日本人よりガッシリ体型だった外国人がモデルになっている場合があるので、イギリス人のウィリアムが金剛力士でも違和感はない。
あえて主人公を外国人にしたのは、対比のためか、鬼の表現か、精霊信仰と守護霊を結びつけるためか、はたまた海外での話題を狙ったのか。


感想

難易度について

やはり死にゲーと言っているからには殺しにかかってきますが、理不尽ではないです。
まず持って、自分と敵の武器の間合いについてなれること。
そして、敵の攻撃パターンと気力の管理をすること。
この2つになれてきたらそんなに苦労はしません。少なくともロンドン塔は楽勝で、ボスもスキが分かりやすくすぐに進めるようになるでしょう。
何にせよ武器の間合いとどうやって1体1に持っていくかの立ち回りが重要なゲームと感じました。

さらに言えば、そもそも死んだ後のロードがかなり早いので、死ぬのが苦痛ではない。
何度も死んで覚える死にゲーとして楽しめる一作。

ロンドン塔後日本に来てからの初心者救済も充実していて、特に忍術(毒や目潰し)や陰陽術(符術)はかなり強力。
目潰しや遅鈍符を使用すると、ゴリ押しでも十分ボスとやりあえます。


回復薬は、社に拝んだら規定数を自動配布。
更に、装備やアイテムを奉納するともっともらうことが出来ます。
名物(レア)以上の装備がボロボロ落ちる上に、血の刀塚で大名物以上を集められるためそんなに回復薬に難儀はしません。


さらに言えば、武器防具は先に進むと隔絶して強いのが落ちるようになります。
そのステージを何度もやるより、先に進んだほうが強くなれると思われます。

どうしても強い武器防具が欲しい場合でも、血の刀塚のお陰で、他のプレイヤーが持っている装備のコピーをもらうことができるため、想定以上に快適プレイが楽しめています。

間合い取りと敵のスキや気力を管理する戦闘が楽しい

槍は他の武器よりも間合いが広いから有利だけど、狭い中では振り回しにくい。
斧は敵のガード上から叩き潰して気力を大きく削れるけど、空きが大きい上に気力が尽きる。
などなど
気力や武器の特性が剣戟の楽しみと上手く噛み合っている。
囲まれるとあっさり死んでしまうので、上手く立ち回らないといけない。
敵の周りをすり足でくるくる回って、敵が攻撃してきたのを躱しながら懐に入り、コンボや強攻撃を叩き込む。
上手く決まるととても気持ちいい。

致命攻撃が入れやすい代わりに”大ダメージ”であって”即死”ではないのも、個人的には好き。
上手く敵との間合いを取り、自分の武器の得意な間合い誘い込む立ち回りゲーとなっています。


知っている知識が活かしやすい

とりあえず武術や戦場の知識を溜め込むのが中二病発症者の嗜み。
かどうかはわかりませんが、少なくとも私は溜め込みました。
そういったものが活かされるゲームプレイ感が心地いいですね。
武器を持った多勢に対した時の心構えや、太刀を持った敵への対処などなど。
実際に伝わっている実戦での教訓を活かすと勝ちやすいという設計が楽しい。
ある程度のセオリーを適用すると楽に勝てるので、すごく「今サムライとして戦っているぞ」感がします。

こういう、知識を活かしつつ頭を使って封殺することができるのが3Dアクション死にゲーの楽しみでもある。
何だろう、ダークソウルより感じたのは、多分気力システムの問題や出て来る敵が人間に近しく武器も一般的なものだからでしょうか。
そこらへんも、「ああ、鬼武者でやりたかったことってこういうのなんだろうな」感がする。


ハクスラ(というかトレハン)の気持ちよさと死にゲーの達成感を兼ね備えた傑作

紫
色がついているレア装備かつ、自分の気に入ったmod(特殊効果)を集める楽しい。
白=>黄色(名物)=>青(大名物)=>紫(最上大名物)=>緑(銘有り、ユニーク)(二週目HARDモードから)
という色分けもわかりやすい。
黄色や青ぐらいはボロボロ落ちます。

またハクスラゲーの定番であるセット装備(全部揃えると特殊な効果が付く装備)や、称号による任意のパラメータアップ、鍛冶によるmod振り直し、装備レベルの引き揚げ、装備の生成とランダムにmod付与等もあり、育成とアイテム収拾が捗ります。

例えば早期特典の「真田幸村鎧装備一式」セット装備。
真田幸村鎧装備一式
これは全部揃えると瀕死時に時近接攻撃がUPと非常に強力な追加効果が得られます。

パラメータアップは特定のチャレンジ(太刀でXX人倒すとか)を遂げるともらえる恩恵システムとなってます。
恩恵システム
いろいろな戦い方で敵を倒す動機づけにもなっている。



難易度が高いのは全敵の攻撃力が高く油断すると一気にHPを持っていかれるためであり、戦いのテンポは非常に早いです。
下手すると雑魚は(強攻撃=>残心)×3で倒せたりします。

なのでハクスラ(といかトレジャーハント)と高難度死にゲーが上手くかみ合わさっており、
油断はできない心地いい緊張感と、アイテム収拾の楽しさ。
いいよね、トレハン。

武器の特徴付けもいいですね。
ちゃんとメリットとデメリットが合って。
太刀は初心者向けと謳うにふさわしく平均的に使いやすいですが、斧や槍はピーキーな強さを感じました。

コレクター垂涎の図鑑

やっぱさすがは歴史ゲーのコエテク。
図鑑充実していますね。
手に入れたアイテムのフレーバーテキストも、ハクスラの面白さに直結する大事な要素なんですが、史実にある装備なだけ合って、一本筋が通る。
歴史好きならもちろん、詳しくなくても楽しめる小ネタ情報の数々は、アイテム収拾に華を添えてくれる。



ハクスラの初心者救済として他プレイヤーの装備がもらえる

コレは賛否両論あるかと思うが、まぁいいんじゃないかな。やっぱり合ったほうが万人向けになるし。
血の刀塚
血の刀塚は、他のプレイヤーが死んだ場所に建てられます。
その死因を見ることで気をつけるべきポイントがわかるほか、その血の刀塚からゴーストを呼び出すことで、NPCが操る他のプレイヤーの幽霊と戦えます。
画像に出ている様に、その死んだプレイヤーがなんの武器を装備していたかや、各部位のレアリティも記録されており、幽霊に勝つとどれか一つをドロップします。

よって、大勢が装備するであろうセット装備や、紫武器などが簡単に手に入るようになっています。
当然自分の好みの武器や特殊効果が欲しい場合は自分で頑張って敵を倒して厳選する必要がありますが、当面血の刀塚での共有で十分装備が揃うように。

敵は回復アイテムを使わないため、術支度+回復薬が満タンにできる社近くで戦えば一方的に戦うことが出来ます。



マップも探索要素があって面白い

これも大きかった。
いろいろなショートカットが点在し、有利や不利になる地形もあって、どこに逃げ込むか、どこに追い込むかを考えながら戦闘が楽しめる。
更に、そこらかしこに倒れいる死体に触れるとアイテムやアムリタに加え、何らかのゲーム内シナリオ情報をはなしてくれることが有る。
バックボーンがしれて、ゲーム世界に入り込みやすくていい。

例えばステージ1ですが、道なりに行くとすぐに目的地の庄屋が見えてくる。。。のだけれど、
庄屋の丘が見える。
庄屋入り口
ただ、ここからまっすぐ入り口をくぐると即4敵ぐらいに囲まれます。(当然入口前には大量の血刀塚が、、、)

なので左に転身し丘を登ると、

  • スタート地点の社裏に出るショートカットが作れるハシゴ

ショートカット用ハシゴ
スタート地点の社裏

  • 弓と矢がおいてある小屋

弓と矢がおいてある小屋


があり、更に進むと

  • 復活ポイントの社

社

  • 庄屋の裏手の丘

庄屋の裏手の丘

が見えてきます。
ご丁寧に死体にふれていくと小屋に弓がアルことや、丘から庄屋を狙えば囲まれずに敵を倒せることなどを教えてくれる。


ただただ道のりに進むだけでなく、探索したらより良いポイントを見つけられる楽しさがあるってのはいいなと。
ここらへんはダークソウルより凝ってるかなー。
あれはあれで楽しいけど、マップ作りは個人的に仁王のほうが好み。


戦国時代の雰囲気もいいし、剣戟も気持ちいい

さすが、三國志や信長の野望を熟すシブサワ・コウと、NINJA GAIDENを作ったTeamNINJAやねーと。
舞台は太閣が死んで石田三成(豊臣政権)と徳川が対立している日本。
戦国物はコエテクの得意分野ですな。
戦国時代末期のネタも色々有り、時代考証の省略と誇張もうまい。
ステージ内にある小物等を眺めているのも楽しいし、時代の覇者たちと付き合っていくストーリーも馴染みやすかった。

そして何と言っても
モーションがいい
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重量感はダークソウルシリーズのほうが感じるけど、モーションと快適さは個人的には仁王のほうが好き。




総括

ディアブロから続くハクスラジャンルとダクソが復興した3DARPG死にゲーが見事に融合した一作
和風で剣戟で妖怪とか出てくるのに忌避感がなければぜひともやってほしい傑作死にゲーです。
初心者用救済措置も多様で、自分にあった好きなプレイスタイルで楽しめるのがベネ。

ダークソウルのパクリだとか、ディアブロのオマージュだとかそういう言葉でそっぽ向くのはもったいない。
コエテクという老舗が意地をかけた傑作ARPGの一本。

PS4持っていて、ARPGが嫌いでなければ、ぜひ勧めたい作品になっています。


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