citrussinのチラシの裏

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オーバーウォッチ講座:オーバーウォッチの歴史、ストーリー その9-1 ヒーローは死なず

初めての方はストーリー記事その1へ(リンク)

 

前回その8-2
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では、ヒーローのいない世界で起こる数々の混乱「セカンド・オムニック・クライシス」の問題を取り上げました。

もはや一刻の猶予もありません。
混乱は日に日に拡大し、世界中の人々が再びヒーローを求めていました。
しかし、ペトラス法がそれを阻みます。
ヒーローは集団となるわけには行かず、彼らはそれぞれ各自が各自の判断で動かざるを得ません。
しかし、そこには諦めないゴリラがいました。
彼は、人々の心を、オーバーウォッチの力を信じていたのです。

今回はそんな話。


2018/06/21 大幅改稿

長くなったので2つに分割しました。
 

リコール

ヨーロッパのイベリア半島南端にあたるジブラルタル。
そこは40%が自然保護区に指定されている。
そのジブラルタルの岬に自然遺産がある。御存知の通りThe Rock of Gibraltar(ジブラルタルの岩山)だ。
(パン2金5をCIV5では生み出す。岩山の詳しい話はwikiかcivペディアリンクで確認してください。)
イギリスとスペインの領有権問題で長年争われてきているこの岩山の影に、オーバーウォッチが誇る観測所(watchpoint)がある。
オーバーウォッチは黄金時代に、Overwatchメンバーの世界各地への迅速な派遣と、連絡を取るために”軌道発射施設(orbital launch facility)”を必要としていた。
あらゆる場所へオーバーウォッチの船を離着陸させるための発射場。
それがジブラルタルの岩の中に設置されていたのだ。
これこそ、オーバーウォッチの誇る中心部:Watchpoint:Gibraltarである。

ウォッチポイントジブラルタル

  • 岩盤をくり抜いて、観測所が建設されている

ジブラルタル岩石の中に作られたウォッチポイント



オーバーウォッチ崩壊後、”ペトラス法”の規定により、この巨大ウォッチポイントも閉鎖されている。
しかし、そこではウィンストンとオーバーウォッチが誇る人工知能”アテナ”が密かに住み続けていた。
解散した仲間たちはそれぞれの故郷に帰ったが、月から避難してきた彼にとって故郷とはオーバーウォッチwatchpointだけだったのだ。

彼は諦めていなかった。
ペトラス法に違反しているオーバーウォッチ活動を一人で続けていたのだ。
それにはまず解散したオーバーウォッチのエージェントたちを呼び戻す必要がある。
世界中で起こる混乱を監視(オーバーウォッチ)しながら、じっと機会を待ち続けた。
ウィンストンは密かにWatchpoint:Gibraltarから衛星ドローンを衛生軌道に送りエージェントたちを呼び戻(リコール)しようとしていたのだ。

しかしそれは賭けだった。
衛星軌道にドローンが到達するのか。
そしてその後アテナを使ってメンバーに連絡が取れるのか。
よしんば取れたとしても、彼らは再び集ってくれるのだろうか。
一人ぼっちになったゴリラは、不安の中黙々と作業をこなしていた。

ある日、ウィンストンは新兵器:バリアシステム(400ダメージをガードするあれ)の開発に没頭していた。
次に世界へ自分たちが飛び出す時、仲間をより守れるように様々な装置の改良に着手していたのだ。
中々うまく行かないシステムにじれていた時、静かだった観測所を侵入者が強襲する。
リーパーと、タロンのエージェント達が未だ動いているウォッチポイントを強襲したのだ。
彼らの目的は、オーバーウォッチのメンバーリストと、”アテナ”。
特にリーパーは詳細なリストを入手することで、元オーバーウォッチエージェントたちの暗殺を確実なものにしようとしていた。


ウィンストンがリーパーに奇襲され倒れている間に、中心部コンピュータがハッキングを受けてしまう。
このままでは全エージェントの場所がタロンに知られてしまう。
「遺言は聞いてやるぞ?エテ公?」
「エテ公ではない!科学者だ」
ウィンストンはそばのバリアシステムをリーパーに投げつける。
まだ制御ができておらず暴走したバリアシステムは衝撃波を放ち、リーパーを襲う。
形勢が逆転し、ウィンストンは襲撃者を追い払った。。。

急がなければ。
ウィンストンはアテナのもとへと走りより。
途中まで進んでいたハッキングをなんとか止めた。


しかし、この場所さえ知られてしまった。
いつになればオーバーウォッチを再建できるのだろうか。
不安に揺れるウィンストンの目の前で、アテナが再起動し、あるプログラムが立ち上がる。
ちょうど、衛星軌道が接続を開始したのだ。

INITIATE

OVERWATCH RECALL ?

Y or N


力強くYesを押す。
その瞬間に、世界中のオーバーウォッチメンバーと連絡が繋がった。

「ウィンストン?あなたなの? あは、久しぶりだねぇ」
最初に返事を返してくれたのは、友人トレーサーの声だった。


かつてウィンストンには尊敬すべき父親がいた。
稀代の天才科学者。彼の名はハロルド・ウィンストン。
「見るべきは今日の世界じゃない。明日の世界だ」
彼から学んだ”可能性”の力を、ウィンストンはいつまでも信じていた。


「ええ、全くです。」
今日までの世界は確かにヒーローのいない世界だった。
しかし、きっと明日の世界はヒーローがいる世界だ




リコールの物語は公式アニメーション出ています。
www.youtube.com


この事件をきっかけにオーバーウォッチは再起したといえるでしょう。
そしてそれはつまり、ガブリエル・レイエスから、ジャック・モリソンに移譲されたオーバーウォッチ司令の座を、今度はウィンストンが受け継いだことになります。
なので、ソルジャー76とウィンストンが一緒になると、76が「俺の代わりが務まるかな?」と煽ってきます。
また、ジブラルタルに来るとマーシーが「オーバーウォッチは理由あって解散したのです。再結成は不要のはず」と難儀を示します。

マップ:ウォッチポイント-ジブラルタルについて

マップのWatchpoint:Gibraltarでは、この「メンバーと連絡を取るための衛星無人機」を巡って戦います。
攻撃側は、無人機を軌道に送るために、発射ガントリーまで護衛しなければならないのです。

  • 攻撃側開始地点には、ルナコロニーのポスター

ジブラルタルのルナコロニーポスター

  • 攻撃側黒板には、無人機を発射台まで運ぶための計画図

ウォッチポイントジブラルタル黒板

  • ペイロードは衛星無人機。

ウォッチポイントジブラルタルのペイロード

  • 移送途中には、オーバーウォッチの船「OSS-7 Aurora」

ジブラルタルから発射されるオーバーウォッチのメンバーシップ

  • OSS-7 Auroraには専用パイロットの名前が刻印されており、名前は「マリア・エストラダ」。
    • 彼女が現在生きているのかは不明。

マリア・エストラダの刻印

  • ちなみにコントロールマップでお世話になるのは、これより小さい小型船「MV-261 Orca」。
    • こっちはトレーサーの刻印。ただしパイロットシステムにはアテナが搭乗している。
    • そういやトレーサーはパイロット志望でしたね・・・

Orca
トレーサー刻印



Watchpoint内を運びながら邪魔する敵対者を倒して進み、最終地点は衛星軌道打ち上げポイントとなる。

  • さまざなものを打ち上げる発射ガントリー

ウォッチポイントジブラルタルの発射台


龍の物語

シマダ家には古より続く言い伝えがあった。
子供に聞かせるおとぎ話。。。それは二頭の龍の話だ。

強大な力を持った兄弟龍。
兄である南風の青龍、弟である北風の緑龍。
兄弟は力を合わせ天界を守っていた。
しかし、その強大な力を持った2龍はあるとき疑問に思った。
「果たして南風と北風。どちらの龍がよりすぐれているのか」
些細な兄弟げんかは、いつしか天界を揺るがす決闘となった。
そして、その戦いは、兄が弟を地に叩き落とすことで集結した。
が、弟を下し勝ったはずの兄は気付く。
「私は弟龍を殺したことで、天涯孤独の身となった」
兄弟は共に力を合わせなければならない。弟を失った自分は、もはや半身をもがれたに等しいのだと。

  • 2龍の争いは、シマダ城に描かれている

島田城の2龍屏風

  • 家紋も2龍が争い合う姿だ

hanamura島田城門


”現在”花村城
オーバーウォッチに滅ぼされたシマダの城は、エージェントたちによって警備されている。
オーバーウォッチが解散した後も、それは国連の治安部隊に引き継がれていた。

その日は特別な日だ。
かつて忍者集団シマダ一族の頭領兄弟が争った日。
毎年毎年その日になると花村城に侵入者が訪れる。
警備にあたっていた警備員はことごとく無力化されるのだ。
そして、今年もそうだった。

世界を旅し、自らの腕を磨き続ける最後のシマダ家頭領ハンゾー。
彼はあらゆる組織に命を狙われていた。
シマダの力を奪おうとするもの、または抜け忍であるハンゾーを殺そうとするシマダ残党。
彼はそれら障害を返り討ちにしながら、世界中を放浪している。

世界中を旅しているとは言え毎年、この日だけは日本に戻ってくる。
ハンゾーは寺院の周りを警備している人間をいともたやすく無力化し、かつて弟を失った城内部に進みよる。
そして、弟の形見の前で線香と共に弔慰を示すのだ。

が、その日は違った。
気配を隠そうともしない刺客がつけて来たのだ。

「このような未熟者をよこすとは。。。」
振り返ったハンゾーの目には奇妙な仮面をかぶったオムニック。
「そんなことをして、弟シマダ・ゲンジが喜ぶと思っているのか?」
無遠慮に最愛の兄弟の名前を出され、ハンゾーは激高する。
「弟のことを忘れた日なぞ無い」
しかし、激高を宿した弓矢は謎の刺客に全てかわされる。
床に残った矢を拾い、ハンゾーはシマダの秘伝を繰り出した。
「龍が敵を喰らう!!」
南風の青龍が、敵に襲いかかる。
しかし刺客は微動だにせず、刀を抜いた。
「龍神の剣を喰らえ!」
シマダには2つの龍が伝えられる。
緑龍が刺客の刀からほとばしり、青龍を喰らってハンゾーへと襲いかかった。


「殺せ」
首元に刀を添えられたハンゾーは死を覚悟する。
が、刺客は刀を収めて囁いた。
「生きる意味を探せ。”兄者”」
まさか!
刺客の言葉に驚くハンゾーの前で、刺客は仮面を脱いだ。
「ゲンジ。。。。。」
死んだはずの弟がそこにいた。
「俺は兄者を許した。次は兄者が自分を許す番だ」



古のおとぎ話。
弟を失った龍はある日、地上で人間に姿を変えた弟と再開する。
自らの行いを悔やんだ兄龍は地に手を伏せ、同じ人間へと姿を変える。
二人は人として再度力を合わせ世界を旅歩くことになったのだ。


しかし、
「現世はおとぎ話ではない。ゲンジ、いい加減幻想を捨てろ!」
ゲンジはシマダを滅ぼし、兄は弟を葬った負い目がある。
共に手を携えて歩くなど、到底できることではないのだ。

弓で憎いはずの刺客を狙いながらも、ようやく会えた弟に向けてその矢を放てずにいるハンゾーにゲンジは言う。
「世界は動乱に包まれている。問題は”どちら側につくかだ”」
そして、ゲンジは闇へと消えた。

現世の2龍の物語はココより始まる。
彼らの行方が交わるのか、平行線のままなのか。
今は誰にもわからない。


「死には名誉、名誉には救いが伴う」
弓と暗殺の名手、シマダ・ハンゾー。
彼は自らが無双の達人であることを証明するため、戦いに赴く。
今の彼の望みは、己の名誉の回復と過去の亡霊たちを弔うことだけだ。

ハンゾー立ち絵




この話は公式アニメーション出ています。
文字で説明するのは限界があるので、ぜひ見てください。
www.youtube.com


ゲンジがいう、”どちら側”というのは非常に意味深。
どうやら世界を放浪してきたゲンジの見識からいうと、現在の世界は大きな2つの勢力がある模様?
もしくはただ単に正義と悪という意味?

あと、タロン自身は「シマダ家の復興」を餌にハンゾーを取り込もうとしている(ウィドウとハンゾーの戦闘前会話より)が、どうやらストーリーを読む限り、彼はそんなにシマダ家復興に執着していないようですね。
イマイチ、弟の生存を知った後のハンゾーの目的がわからん。


花村のマップについて

ハナムラは、この事件を元にした戦い、もしくはいづれ来るであろう花村城奪還事件?を模しているであろうと思われる。

入り口は、若き頃ゲンジがガールハント修行に励んだゲームセンター

  • 花村のゲームセンター

花村のゲームセンター
目の前にあるラーメン等の飲食店RIKIMARUでは、前に食い逃げが発生。ult使用時に俺は早いぜとか言いそうな謎のガンマンが犯人を捕まえたらしい。

ハンゾーが侵入したルート通りに、まず城の庭である寺を占領後、花村城の本丸を占領しに行くことになる。

花村城には、PVで描かれたゲンジとハンゾーの戦いの傷跡が残っている。

  • 最初に「不審な未熟者」へ放った一矢

花村城の矢跡01
花村城の矢跡02

  • 花村城内でゲンジに対して放たれた弓矢
    • 知っての通り、何本か刺さったがそのうち一本は引き抜いて龍に使われた。

城の中の弓矢

  • 花村城内でハンゾーに対して放たれた手裏剣

城の中の手裏剣

  • 二人が戦った花村城の舞台
    • ちなみに、花村城自体が京都の清水寺をモチーフにしている。
      • ゲンジは最初の争いの際は清水の舞台から飛び降りて瀕死になったわけだ。
    • 最初にゲームマップのイメージフォトとして示されたのも京都の寺だった。

花村城側面
花村城の舞台



次回9-2に続きます。(関連記事の次回より飛んでください)

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