citrussinのチラシの裏

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オーバーウォッチ講座:オーバーウォッチの歴史、ストーリー その7-2 世界の混乱と新世代ヒーロー

初めての方はストーリー記事その1へ(リンク)


前回その7-1
www.citrussin.com
では、オーバーウォッチが解体されたヒーローのいない世界で、嘗ての旧世代のヒーローたるオーバーウォッチメンバーの葛藤を語りました。
そうオーバーウォッチがいなくなった世界は、表立ったテロこそありませんが、オムニックと人間の対立は激化し(セカンド・オムニック・クライシス)、水面下で様々な企業や組織が市民を搾取し続けています。
オーバーウォッチ亡き今、動乱は加速し、オムニックと人間の対立は深まるばかりです。
今回は、そんな世界に立ち向かい活躍する新世代ヒーローのお話。

2018/06/17大幅修正

 

新たなヒーローたちの誕生

オーバーウォッチがなくなり、ヒーローがいなくなった世界。
多くの混乱が起きる中、人々はただ被害を恐れ目をつぶり怯えて暮らすしかなかった。
しかし、そんな中で立ち上がる新たな英雄の芽がある。
彼らはオーバーウォッチなき世界で、自らの信じる正義を求め、立ち上がっていた。

ブラジル:リオの英雄

ヴィシュカーに狙われた都市”リオ・デ・ジャネイロ”

オーバーウォッチ亡き後。
インドで”都合のいい”信者を増やし力をつけたヴィシュカー・コーポレーションは、混乱した様々な国にアプローチをかけ規模を拡大しようとしていた。
彼らは金と暴力にあかせて様々な利権を奪い取り、各地で「理想の調和をもたらす」と言いながら市民から富を搾取し続けていた。
=>ヴィシュカー・コーポレーションとシンメトラについては前回その2-1参照
=>オーバーウォッチ講座:オーバウォッチの歴史、ストーリーまとめ その2-1 戦後復興とオムニックの目覚め - citrussinのチラシの裏
そして、近年。
ブラジルの再開発権利をヴィシュカーコーポレーションが受注したことで、リオは大きな混乱へと巻き込まれていくこととなった。


オムニック・クライスに続く経済的な混乱により、ブラジルのリオ・デ・ジャネイロ市とその周辺のスラムや貧民街も大きな打撃を受けていた。
都市の復興を目的としてリオデジャネイロ市長は、オーバーウォッチが解散時期前後に、新しいシティセンター開発を計画する。
その計画には2つの企業が手を上げた。
1つはブラジルの現地企業カラド、もう1つは国際企業のヴィシュカーコーポレーションだ。
市長はイマイチ信用のならないヴィシュカーの申し出を断り、代わりに現地企業のカラドを選んだ。

コレはヴィシュカーの外交官サンジャイ・コーパルにとっては許されないことだった。
彼らにとって、ヴィシュカーの利権を邪魔する者は排除すべき悪であり、ヴィシュカー以外の不利益は「理想のための必要な犠牲」である。
結果、”ヴィシュカーの偉大さを理解しないリオ市長”に憤慨した彼は、シンメトラにカラドへの隠密なテロを指示する。

  • カラドに侵入したヴィシュカーの刺客

シンメトラverヴィシュカー

シンメトラはヴィシュカーからの任務を忠実にこなし、カラド本社は多数の社員がまだいたにも関わらず爆破されリオ市民とカラド自身に大被害を撒き散らした。
カラドの従業員はほぼ死亡。
タワーからのその火と残骸は貧民街へと降り注ぎ、そこで暮らしていた多くの市民の生活を粉々に破壊した。
泣き叫ぶ市民を見たシンメトラはサンジェイにどういうつもりなのかと問い詰めたが、「全てはヴィシュカーの理想の実現のための、必要な犠牲」と言われ引き下がるしかなかった。


死体が築き上げられ泣き崩れる人々を背景に、サインジェイは市長に自分の提案を受け入れるよう脅迫。
その後、リオデジャネイロはヴィシュカールの手によって復興の道を歩む。
しかしそれは、ヴィシュカーの独善的な思想と搾取の手が市民に混乱を巻き起こすのと同意義だ。


ヴィシュカーコーポレーションは、リオの人々へ「今よりももっといい暮らしができるようにする」と約束していたが、その約束が果たされることはなかった。
そして、「秩序ある社会構築」という建て前のもと、”ヴィシュカーにとって”都合のいい規制や法律を発布。
ヴィシュカーにとって不法である(不利益になる)とみなす行為は一方的に禁止され、リオ市民は外出することさえ制限される。
住民たちは安価な労働力として搾取され、彼らの生み出した多くの富や発明は、ヴィシュカーによってすべて強奪された。
そして、リオ市民の自由が奪い取られる一方で、ヴィシュカー側は約束を一切守らずリオへは何も還元しなかった。


あまりに横暴なヴィシュカーに対し、多くのリオ市民たちは怒り、レジスタンスが結成。
武力衝突を含めたあらゆる手段でヴィシュカーと対決していくことになる。
そこには、貧民街で暮らすDJ:ルシオ・コレイア・ドス・サントスの姿もあった。

  • ヴィシュカーのこの非道なやり口についてはWEBコミックが出てます。
    • このブラジルでの事件が、シンメトラの心に「本当にヴィシュカーの言う正義は正しいのか」という疑念を生むことになります。

Blizzard | Overwatch Comic


リオ・デ・ジャネイロの英雄

現在では世界的な有名DJとなったルシオ・コレイア・ドス・サントスという男は、もともとリオ・デ・ジャネイロの一画にあるごちゃごちゃした貧民街「フラベラ」に住んでいた。
オムニック・クライシス後の経済変動で大きな打撃を受けたブラジルは、ゆっくりと回復していく中、貧民街まで気を配る余裕はない。
貧しい人々が身を寄せ合って暮らす街で育った彼は、せめて周囲の人々を元気づけたいと考えるようになる。
そしてルシオが見つけた答えは音楽だった。
「たとえ一時だけでも、音楽は人を結びつけ、苦しみを忘れさせる力がある」
彼は街角や野外パーティなどで演奏するようになり、やがて、あの伝説のアンダーグラウンド・ショーにも出演するようになる。

オムニッククライシスの悲劇から徐々に立ち直り、活気を取り戻していくリオ・デ・ジャネイロ
しかし、再開発の権利を強引な手段で勝ち取った多国籍企業ヴィシュカー・コーポレーションが圧制を引くようになり事態は一変する。
リオ市民はヴィシュカーがいう”これが正しい”を矯正させられ、一方的に富を奪い取られていく。

ルシオの父も、苦心の末に「音楽を使って人に影響を与える」という画期的な音波システムを発明したが、ヴィシュカーに奪い取られた。
音波システムは、ヴィシュカー・コーポレーションの名前で特許が出願され、貧民街やルシオの父には一切の報酬も与えられなかった。


「ヴィシュカーはわかっていない。リオ・デ・ジャネイロはもっと自由な街なんだ」
こんなリオを見たくない。
ルシオという男は現状を黙って見ていられるような人間ではなかった。


激しくなるレジスタンスとの闘争。
ヴィシュカーはレジスタンスへと対抗するために、ルシオの父から奪い取った音波システムを使った実地実験を計画。
音の力が実際の人間の体に影響を及ぼすならば、この力を使って群集制圧が出来るのではないか。
ルシオの父が作り出した「音波テクノロジー」は、リオの市民を押さえつける兵器へと転用されていた。

ルシオはこの装置に勝機を見出した。
貧民街の仲間たちとヴィシュカーの施設を襲撃したルシオは、なんとか音波テクノロジーを盗み出す。
そして、彼は父の作った音波テクノロジーに、自らの音楽を乗せ、レジスタンスを導くようになる。
ストリート・ミュージシャンであった彼の奏でる音の力に背中を押されたレジスタンスたちは、ついにヴィシュカーをリオから撤退させることに成功する。
ルシオは革命のシンボルとして一夜のうちに祭り上げられ、彼の音楽も瞬く間に人気を博した。

一介のストリート・ミュージシャンにすぎなかった貧民街のDJルシオ・コレイア・ドス・サントス。
彼は、今や世界中のアリーナを超満員にするほどの大スターだ。


「さあ、一緒にはじけようぜ!」
名声と、父から受け継いだ”音の力”を手にしたルシオは、自分にはこの世界を良い方向へ変える力があるはずだと考えた。
新たなヒーローは、この陰鬱として混乱した社会を自分の音楽と行動で変えたいと願っている。
ルシオ立ち絵


近頃開かれた彼のワールドツアーが全世界で注目されている。
それについてAtlasニュースがでています。
ですが、英語
「だらだら オーバーウォッチ」ブログさんの翻訳記事に頼りましょう。
overwatch.hatenadiary.jp


戦場での少人数部隊を回復するマーシー
ジャックとのゲリラ作戦のため、一人を徹底的にサポートするのに優れたアナ。
そしてレジスタンスという大量の人数を一気に回復しなければいけないルシオ
回復性能の違いがストーリーの必然性に現れているのが凝ってるなーと思います。

エジプト:ファリーハ・アマリという少女

ファリーハは英雄アナ・アマリを母に持つ少女だ。
彼女は、何れ自分も母親の後を継ぎ「国際平和維持部隊オーバーウォッチへ入隊する」と子供のころから夢見ていた。
=>ファラの話はその3にて
=>オーバーウォッチ講座:オーバウォッチの歴史、ストーリーについて知っておくと、ゲームをもっと楽しめる その3 オーバーウォッチ黄金期 - citrussinのチラシの裏



彼女はエジプト軍で多くの部下に慕われ、優秀な成績を収めていた。
母が残虐なテロ組織タロンに殺されたと知った後も、それは変わらなかった。
いや、むしろより一層「平和のために戦う」という思いを強くしていた。
そしてその優秀さは、たしかにオーバーウォッチの目に止まり、入隊も間近と思われていた。

しかし、突如として起きた世界的なバッシングによりオーバーウォッチが解散。
彼女の夢は潰えてしまった。

母をなくし、夢は潰え、目標をなくしてしまった彼女は軍を去ったが、その平和への献身的な姿勢を評価され、民間企業ヘリックス・セキュリティ・インターナショナルからオファーを受ける。
=>兵器企業ヘリックス社は、数多の最新試作機をテストしている警備会社であり国連から出資を受ける半国際警察機構。オーバーウォッチの後釜とも言える。かのヘリックス・ロケットを生み出し(そしてそれを76に奪われ)、ドゥームフィストを収監する監獄の管理者でもある。


このヘリックス社は、かつてオーバーウォッチが封印した”全てのオムニックを支配する根本プログラム(にしてクライシスの暴走の大元と見られているシステム)”ゴッドプログラムを解散した同組織から接収した企業でもある。
=>ゴッドプログラムについては、その1参照(リンク)



ヘリックスは接収したゴッドプログラムを含め、エジプトのギザ台地の地下にあるAI研究施設を防衛しており、この施設は地域のみならず世界の安全のために欠かせない物だと言われていた。
もしこのゴッドプログラムが開放され、悪の手に落ちた時、それは第二次オムニック戦争の開始を意味する。
「これはオーバーウォッチの責務を引き継げる平和のための戦いだ」
このオファーに、ファリーハは喜んだ。
ヘリックス社に入った彼女は、最新鋭の技術を投入した空飛び、高機動・高火力を誇る試作型のコンバットスーツ“ラプトラ・マークVI”の訓練に参加した。
=>(ult時にラプトラシステム機動!といいますが、この試作機の超高火力能力がラプトラ・システムです)



「罪なきものは私が守る」
ファリーハ・アマリ。
”ファラ”というコード・ネームで呼ばれるようになった彼女は、ギザの大地でAI研究施設の防衛任務にあたっている。
オーバーウォッチの解散を惜しみながらも、正義のために戦い、世界のために役立ちたいという志は今も変わっていない。
ファラ立ち絵


エジプト、ギザのアヌビス神殿(Temple of Anubis)にてゴッドプログラムが暴走。
それを止めるために出撃したファラの活躍が公式コミックになってます。
Blizzard | Overwatch Comic

マップ:Temple of Anubisについて。

カイロ郊外のギザ高原にそびえ立つアヌビス神殿。
ココは古代遺跡に囲まれた古くからある神殿だ。
この地域は多くの研究者や考古学者によって遺跡が発掘されており、この神殿も新しく発掘された場所である。
(ちなみにゲーム「オーバーウォッチ」で最初に作られたゲームマップ)



しかし、人々の集まる発掘現場のその真下。
地下に広がる研究施設を知っているものは少ない。神殿は入り口やその存在をも隠している。
この研究施設には何があるのか?
一説によると、オムニックを支配する”ゴッドプログラム”の制御を研究しており、桁外れの人工知能を所有すると噂されているが、本当のところは選ばれた少数の人間しか知らない。
それは、施設を護衛しているヘリックス社のエージェントとして同じだ。
彼らが保護しているものの正体を正確に把握できていない。
未来のテクノロジーと、旧き時代の遺跡が混合するこの場所は、まさしく様々な謎に包まれた神殿なのだ。

  • 地下の研究施設から地上に突き出したアンテナはまるで近未来型ピラミッドのようだ。

アヌビスヘリックス社ピラミッド

  • そのピラミッドの麓に、アヌビスのゴッドプログラムが眠れるファラオの様に鎮座している。

アヌビスのゴッドプログラム

  • 足元は機械との接点。いまだこのプログラムが地下と繋がり何らかの研究がなされていることがわかる。

アヌビスゴッドプログラムの足元

  • 防衛側のリスポン地点奥には、閉じられたままの金属製の扉がある。少数の人間しか入れない極秘研究施設への入り口だ。

アヌビス研究施設入り口

  • 攻撃側最初のリスポンはヘリックス社の移動車両から開始する
    • ちなみに左側にスプレーされてるクリーチャーはWoWやハーツストーンでおなじみのmurloc。
    • マーロック騎士の激励で戦隊長を出したい。

ヘリックスビークル786

知っての通り、このTemple of Anubisでは、ゴッドプログラム(そして研究施設)を占領するために攻め上がる攻撃側と、それを食い止める防御側に分かれている。






ということで、ヒーローのいない世界で立ち上がる新世代ヒーローたちのお話でした。
次も新世代のヒーローの話。
韓国で生まれたアイドルヒーロー。



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