citrussinのチラシの裏

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オーバーウォッチ講座:オーバウォッチの歴史、ストーリー その8-1 セカンド・オムニック・クライシス

初めての方はストーリー記事その1へ(リンク)



前回7-5
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では、遺跡発掘エピソードを語り、その7全体で混乱する世界の様子を語りました。

今回はオーバーウォッチ亡き後の混乱の本命。
クライシスが起きたことで隔たりが出来てしまったオムニックと人間の対立。
その激化する対立が現在にまで及ぼす危機、セカンド・オムニック・クライシスについて語ろうかと思います。

クライシス後、世界中ではクライシスの傷跡を受けオムニックや人間の間で様々な紛争が起こります。
その混乱を水際でせき止めていたオーバーウォッチが解散したことで、急速に、かつ静かに世界を混乱の渦に巻き込んでいきました。

2018/06/18 大幅改稿





オーバーウォッチの崩壊とセカンドオムニッククライシスの膨張

タロンによる真の目的は判明していない。
しかし、クライシス以後、彼らは残虐な行為を伴い「人とオムニックが対立するように、暴動を起こすように」と様々な仕掛けやテロを裏から表から実行し続けていた。
また、オムニックによるオムニック過激派(ヌルセクター事件など)や人類によるオムニック排斥派(ドゥームフィストテロなど)は圧力を日に日に強め、いつ火種が着火してもおかしくはなかった。


クライシスは世界中に多くの影と不信感を植え付け、クライシスが終わった後も様々な不和があちこちで起きていた。
しかし、クライシス後の世界は一定の平和を保っていた。
それはオーバーウォッチによる平和活動があればこそだ。
だが、オーバーウォッチは様々な悪意に押しぶされ解散した。

そして、オーバーウォッチなき世界。
彼らがせき止めていた混乱の渦は静かに世界を覆い、タロンの活動も活発化する。
タロンは人類とオムニックの融和を推進する要因を抹消し、オムニックへの対抗手段も奪い、人々の心に不安と不審を植え続けていった。


そして世界中で様々な対立が起きるようになり、それは激化とともに紛争へと発展していく。
人々は逃げ惑い混乱はさらなる混乱を呼び、各地では様々な理由による暴動やテロが活発化し、しかし政府はなんの手も打とうとしない。
この被害がどこまで広がるか予想もつかない
そして、この「オムニック・クライシスが現在に及ぼす継続した危機」は、いつしかまとめて「セカンド・オムニック・クライシス」と呼ばれるようになっていく。
世界は危機に瀕していた。


イギリス:King's Rowの紛争

地下に迫害されながらも労働用として連れてこられたオムニック達の街が存在し、オムニックの権利問題が対立を生む都市King's Row

オーバーウォッチ解体後、オムニック共存派と排斥派の対立は更に深まっていった。
King'srowはイギリスのロンドンでも有名な高級住宅街が立ち並ぶ。
The King's Row Constabulary(KRC)はそんな富裕層が常設した私設警察だ。
”富裕層の人間を守る”という職務の都合上、労働者階級や労働従事オムニックを迫害圧制。デモ隊と常に衝突し続けていた。


オムニックを奴隷のように扱い酷使続ける富裕層に、イギリスの復興を支えるオムニックたちは不満を延々と募らせていく。
オムニックや親オムニック派の人間はオムニックの待遇改善を求め続けるが、イギリス上層部はそれに一切答えようとしなかった。
オムニック地下街があるKing'sRowではロボットの権利を訴えるデモ隊と独自警察の間での小競り合いが毎日起こり、King'sRow独自警察(KRC)は厳しい警戒態勢の中彼らを鎮圧していった。


そして、オムニックと富裕層の間に決定的な亀裂を起こす事件、つまり最後のひと押しが起こったのだった。
治安防衛にあたっているKRCが一般家庭内で子供の世話をしていた家政婦オムニックを殺したのだ。
家政婦オムニック殺害事件



注:家政婦事件がKingsRowのものかは私の憶測です。ストーリーを追う都合上ここではその憶測が正しいものとして勧めていますが、今後の発表によって齟齬が発生した場合は差し替えます。


そのあまりの仕打ちにオムニック共存派とKing's Row内のオムニックが激怒。
デモ隊は勢いを増し、警察との間の衝突は非常に危険なレベルまで上昇する。
街中で衝突するオムニック権利主張派と、オムニック排斥派の戦いは終わることを知らない。
また、シドニーから大陸を渡り様々な騒ぎを起こし続ける反オムニック犯罪者ジャンクラット&ロードホッグコンが昨今King'sRowに到着し、大きな騒ぎを起こしている。
=>ジャンクとホッグの話は次回8-2で
彼らの襲来によって、さらなる混沌がイギリスのロンドンを覆っている。


現在のKing's Rowは、オムニック融和派と自警団の衝突が日増しに激化の一途を辿り、都市には不安と混乱が満ちている。

  • トレーラで語られた現在のKing's Row

現在のキングスロウ

エスコートマップ:King's Rowについて

オムニックにすべての原因を求める人は少なくない。
King's Rowに住む富裕層は、地下のオムニック都市さえ壊してしまおうと考えていた。
(イングランドはオムニック労働力に頼って復興してるのに、壊した後いったいどうするつもりなんですかね?排斥派は)

その大きな一歩として、オムニック地下街で巨大なEMP爆弾を爆発させる計画が進行している。
オムニックが知覚と知能を得るためには、オムニック同士のネットワークにつながっていることが大前提だ。
電磁パルスを辺り一帯に放射することでネットワーク接続不良を起こし、彼らはオムニックをガラクタ同然にしようとしている。


King's Rowマップでは、この住民たちの願いを聞き、ペイロードに積まれたEMP爆弾をオムニック地下街へと運ぼうとする攻撃側と、それを阻止する防衛側の争いを模している。
ペイロードの終点はオムニック地下街への入り口だ。

  • ペイロードに積まれたEMP爆弾

King's Rowペイロード

  • ペイロード最終地点である、地下への入り口。

King's Rowペイロード最終地点。



なので攻撃側でジャンクラットを選ぶと
「爆弾の輸送とロボットの破壊?おいらにぴったりの仕事じゃねぇか!!」
と喜びます。

ドイツ:目を覚ました優しい兵器

クライシスを想起させる恐怖の象徴といえば、バスティオン・ロボット・ユニットだろう。
もともと平和維持活動の目的で設計された彼らは、しかし暴走したオムニウムによって人間を破壊するようにプログラムされた。
そして大勢のバスティオンが人を虐殺していったのだ。
オムニック・クライシス終結後、ほとんどのバスティオンが解体されたが、現在にいたっても、恐ろしい戦争の象徴と見なされている。

さて、”ほとんど”と言ったが戦争中オーバーウォッチと戦ったバスティオンの中に、深刻なダメージを受けながらも根幹が破壊されなかった一体がいる。
ドイツ。
アイヘンヴァルデ攻略戦に於いてシュトゥットガルト襲撃の際に、クルセイダーズやマウンテン歩兵大隊と戦った一体だ。
=>アイヘンヴァルデ攻防戦は1-2
オーバーウォッチ講座:オーバウォッチの歴史、ストーリーまとめ その1-2 オーバーウォッチの結成 - citrussinのチラシの裏


その一体はしかし、ボロボロに破壊されてもう起動することはない。アイヘンヴァルデのそばの森、その奥地に横たわり10年以上にわたって放置されていた。
風雨にさらされ各部はさび付き、機体は植物に覆われ、根が生え、小動物が巣を作り、ひたすら時だけが流れていった。


ある運命の日、それは突然目を覚ました(再起動した)。
殆どの機能は破壊され、戦闘プログラムの大半は失われたこの「バスティオン」は、自然界とそこにすむ小さな住民たちに対して強い興味を抱いた。
好奇心旺盛な”彼”は森の中を、自らの身体に巣を作った小鳥とともに探検していった。

しかし、彼はもともと兵器だ。
危険を察知すると眠れる戦闘プログラムが目を覚まし、全武装を駆使して脅威を排除しようとする。
彼は興味を持った森を、一度の過ちでボロボロにしてしまった。
一緒にいた小鳥もいない。
そして、戦闘プログラムを起動させた彼に対して指令が入る。
「近くの人間の都市を襲え」


プログラムのままに歩き出した”彼”の目にうつるのは人のいる大都市Stuttgartと、かつての記憶。
そしてクライシス時に発動していた指令に基づき、自動プログラムが彼に命令を下す。
”アイヘンヴァルデ攻略のために、シュトゥットガルトを火の海に変えよ!!”
ただただプログラムに命じられるがまま町に攻め込もうとした彼は、しかし小鳥の鳴き声に足を止める。
手には、自らの一斉斉射から逃れていた相棒の姿があった。
そして彼は自らの意志で戦闘状態を解除し、友と一緒に森に戻ったのだ。
未だ戦闘プログラムを持つ機械の自分が、人間と遭遇したら争いになる。
バスティオンは人里を避け、未開の自然の中に住み着くようになった。


恐怖の象徴であるバスティオンの最後の一体。
好奇心旺盛な彼は自然に惹かれ、友と一緒に世界を探索している。恐ろしい人間たちを警戒しながら―
バスティオン立ち絵


バスティオンの物語は公式アニメーション短編からどうぞ。
www.youtube.com

アリーナマップ:ブラックフォレスト

バスティオンが目覚めたシュトゥットガルトとアイヘンヴァルデの間に横たわる広大な森は、アリーナマップとしてゲームで登場する。
通称「Black Forest」と呼ばれるこの森は、濃い霧に包まれており、現在は人があまり近寄らない忘れ去られた場所だ。
クライシスの爪痕が未だ残り、多数の壊れたバスティオンが転がっている。


BlackForest

  • 鬱蒼としたジャングルと、打ち捨てられぼろぼろになった廃墟が止まった時の中で静かに停滞している

f:id:citrussin:20170606182937j:plainBlackForest外観;

  • 聞こえるのは雨が朽ちた屋根を叩く音と、小鳥の鳴き声だけだ

BlackForest小鳥

ロシア:目覚めたオムニウムと世界最強の女

オムニウムの再々起動

オーバーウォッチが解体されてから数年後。
ある日、原因不明の現象が起きた。
かつてRDFがすべてシベリアから追い出し破壊したはずのロシア近郊のオムニウムが突如活動を再開。
バスティオンロボットユニットなどを再生産し、ロシアへの進行を再開した。
(”最後のバスティオン”が再起動した原因と相関関係は不明)
ロシアは再び火の海に包まれた。

セカンドクライシスのロシア


しかし、各国政府はこの惨状を無視。
何故か国連も一切動こうとせず静観の立場を取る。
やはり他の国など信用できない。
ロシア政府はRDFをシベリアへ送りスヴィヤトゴールによる防衛戦に打って出た。
そして、Volskaya Industriesは次世代巨大メックの開発に着手することとなる。




世界最強の女性ザリア

オムニック・クライシスの時代。RDFがオムニックの進行を阻止するため戦ったシベリア。
その片田舎で生まれた少女アレクサンドラ・ザリアノヴァは、戦争で荒れ果てた村を見ながら育った。
彼女は子供の頃から、人々が戦争の痛手から立ち直るのを助けられるような強い女性になりたいと願っていた。
=>その1-2参照
=>オーバーウォッチ講座:オーバウォッチの歴史、ストーリーまとめ その1-2 オーバーウォッチの結成 - citrussinのチラシの裏



成長したアレクサンドラは、重量上げと、ボディビルディングに熱中していた。
そしてその能力の高さと彼女のキャラクター性から、スターの素質があるとして、ロシアの国家運動競技強化プログラムに選ばれる。
国を代表する選手となった彼女は練習を続けながら世界ランクを上げていき、次の世界大会では長年破られることの無かった記録を破るものと期待されていた。。。。

重量挙げザリア

しかし大会を明日に控えたその日、セカンド・オムニック・クライシスが彼女の故郷を襲う。
自分は何のために強くなったのか。
彼女の目的は、世界大会などではなかったはずだ。
アレクサンドラは競技を放棄すると故郷に駆けつけ、地元の防衛軍に志願した。こうして彼女はアスリートとしての約束された富と名誉を捨てた。
彼女の献身について、ロシアの有名紙богатыриマガジンや世界的な広報組織Atlas Newsなど、世界中のメディアが敬意と賞賛を報じた。
クラスノヤルスク最前線で、シベリアの冷たさの中故郷を守る一人の女性がいる。
そして、そうであるかぎりロシアの地はオムニックに荒らされることはない

  • 英雄ザリアを称えるため、ヴォルスカヤインダストリーでも大きなペイントが施されている。

英雄ザリア


「仲間がいれば百人力だ」
世界最強の女性の1人。
今アレクサンドラ・ザリアノヴァは、ある者にとっては一つの象徴として、またある者にとっては頼れる兵士として戦いの日々を過ごしている。
しかし、彼女の胸にあるのは、かつて子供の頃に誓った願い”自らの力で愛する者たちを守ること”だけだ。

ザリア立ち絵



オーバーウォッチするゴリラ

この各地で起こるセカンド・オムニック・クライシスに、しかし世界中の国々は冷たかった
国際社会の中で皆他国の問題に介入するのを嫌っている。
オーバーウォッチが解散し、ヒーローを悪とするペトラス法ができた現在はより世界は排他的だ。
それでも世界中で起こる問題を監視(over-watch)している一人のゴリラがいる。

オーバーウォッチゴリラ

ウィンストンは、ペトラス法に違反しているにもかかわらず、その監視行為をやめようとはしない。
彼はいつの日にか再びオーバーウォッチが再結集されることを信じている。

その他のセカンド・クライシス

エピソードが確認できてないが、いくつかの事件が他にもある。

  • 襲われたヌンバーニ
    • おそらくドゥームフィストのガントレット争奪戦

セカンドクライシスヌンバーニ

  • 恐慌に陥るエジプト
    • 多分タロンVS百舌鳥(ゴースト)の争い

ゴーストVSタロン

  • インドでの暴動
    • PV「リコール」でニュースキャスターがロシアのニュースの後「次に、インドで起きた暴動は・・・」ってつぶやいてる気がするんですよ
    • 詳細は不明。リオでの・・・の聞き間違いならルシオの話だと思います。



以上、激化する世界の対立「セカンド・オムニック・クライシス」でした。
次回もセカンドクライシスの話。
とある二人の珍道中。

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